第11話 〜魔術大会①〜
そして、二日目。魔術大会開催日。
アルト達は会場内へ入り、国王様専用の席に向かって行った。
「じゃ、私はここまでだから。国王様の事よろしくね」
「うん、任せて。王様の事は何があっても守るから」
「無理そうな状況に陥ったら逃げなさい。国王様と一緒に」
「わかった、アイリスも絶対に勝ってね」
「うん、任せて」
アイリスは魔術大会の出場者が控える部屋へと向かって行った。
控え室に入ると、見覚えのある人物がそこに居た。
「ん?まさか、貴方は…「ルシエラ・ユフィナ」?」
「貴方は…、師匠?!どうしてここに…」
「ルシエラ・ユフィナ」はアイリスの弟子で、実はアルトと深い関わりのある人物なのだが…まだその話は秘密である。
「私はここの優勝賞品が必要だからね」
「私もっす、どうしても輪廻の宝珠が欲しくて…」
「そう、ならここでは、師匠と弟子ではなくライバルとして相手をするわ」
「わかりましたっす、私も師匠だからと言って手加減しないっすからね!」
魔術大会が開幕の合図が鳴り響き、会場には盛大な活気が湧いていた。
アルトは、その会場の空気に少し驚きながら国王様に話し掛けた。
「魔術大会、開始早々なのに盛り上がってますね」
「建国祭の毎年恒例で行われる大会だからな」
「魔術は派手に戦闘を繰り広げられて、見所満載だからですかね?」
「魔術とは、凄く綺麗で美しい…見ていて心揺さぶられる」
(国王様って、魔術が好きなのかな?)
「さぁ〜!始まりました!魔術大会!!一日目に行われた武闘大会はまさかの初出場者が優勝となりましたが、今回は大物が参加しています!宮廷魔導師のクローネ・オズヴァルト、冒険者としても実力があり注目されています。今回の優勝は誰の手に〜!!」
一回戦目の試合が開始され、対戦相手は魔導学院の男子生徒だった。
「ふん、この僕に勝てない相手などいない」
(かなりの自信家ね、こんなんじゃ私にも勝てないよ。こういう子は早めにそういう考えを辞めさせなくちゃね)
「僕の業火に焼かれて死ね!!」
「不滅之焔」
男子生徒は杖を持って構え魔法陣が現れ、高密度の炎が広範囲に放たれアイリスはもろに喰らったが平然としていた。
「な、なに!?僕の魔法をもろに喰らったはず…っ」
「絶対魔法否定」
「私のオリジナル魔法、あらゆる魔法を無効化させる事ができるの」
「そんな…卑怯というレベルじゃないぞ…!」
「次は私の番ね、「絶零波動」」
手を前に出し極寒の波動を放ち、一瞬で男子生徒の下半身を凍らされ動けない状態にした。
「焔喰」
全身に炎を纏わせ凍らされた下半身の氷を溶かそうとするも中々溶けずにいた。
「氷華乱舞」
氷結の花弁が舞い男子生徒包み込み切り刻まれ、先程の炎はいとも簡単に消えてしまい男子生徒は悲鳴を上げ痛みで気絶し地面に倒れた。
「なんと勝者はアイリス・フェリシア選手!!」
その後、ルシエラ・ユフィナとクローネ・オズヴァルトも一回戦目無事突破し、二回戦目が始まろうとしていた。
アイリスの二回戦目相手は、仮面を付けた謎の人物だった。
(誰だ、この人…嫌な予感がする…アルト念の為に警戒しておいてよね)
「貴方の相手は、わたくしのようですね」
アイリスの二回戦目の相手は、どうやら女性のようだった。
「女同士なら、手加減無しで本気の戦いを出来そうですわ」
「そっちがその気なら、私はその戦い買ってあげる」
アイリス対謎の仮面人物との戦いが始まると共に、会場内に不穏な気配がしていた。




