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第48話 決着!!

周りの空気が変わってきた。

お互いを見つめ合いながら間合いを取る。

これが最後の一撃……

一瞬の油断が敗北に繋がる。


「カマーさん!!最後の攻撃です!!」


「いいわよ、掛かってきなさい」


「はい!!そして勝ちますよ!!」


僕は、カマーに宣戦布告した。


しかし、


勢いで言ったものの、勝敗は五分……いや違う。


〈このままじゃ負ける〉


EXスキル【フルドライバー】を使えば良い勝負になると思っていたが……

完全に読みはハズレた。

次第に対応してくるカマーの攻撃に翻弄される。

しかも、剣の達人だ。

時間が経てばその分不利になる。


だからだろうか?

カマーも短期決戦を提案してくれた?

どちらにしても、この一撃に全力を出す!!


「カブ……ゴメン……もしかしたら壊してしまうかもしれない……でも、もう少しだけ付き合ってくれ」


カブを撫でながら呟く。

そして、カマーに直進する態勢をとった。


「行くぞ!!」


ブロロローーーッ!!


アクセルを全開にし、カマーへと特攻をかけた。


「先ほどとあまり変わらない攻撃ね?」


見慣れてきた戦闘のスタイルに少し拍子抜けしてしまっているカマーだが……


「カマーさん!!ごめんなさい!!」


「??」


「後で弁償します!!」


突然、カマーに宣告した。

……が、カマーは何の事が理解できずにいる。


その直後……


「とりゃーーーッ!!」


ザザザーーーッ


僕はスーパーカブを横滑りさせながら、カマーの周囲を周り始めた。


「なんのつもりかしら?」


カマーも僕の行動に疑念を持つ。


すると……


次第にカマーの周りは砂煙が舞ってきた。


そう……


これは、先ほどミュー先輩のところで披露したマックスターンの応用である。

路面をタイヤを擦り付けて文字を描く技だが……

今僕が行っているのは、地面の砂やホコリをタイヤで巻き上げている状態だ。


「なるほど……目眩ましって訳ね」


状況判断が流石だ……カマーは透かさず対応に構える。


一方で……


「よし、これで視界は遮った!!」


完全な砂煙を完成させた僕は……


「次だ!!」


ドン!バギッ!!


激しい音がこだました。

それを感じたカマーは……


「ほほう……建物や障害物を飛び越えたのね」


お察しの通りだ。カマーが見えていないこの状況で、僕は、横にあった柵と建物をジャンプ台にして飛び越えたのだ。


「そうなると……狙いは……上かしら?」


既に僕の狙いを読んでいた……

当然だ……ここの敷地はカマーのテリトリー……

見えなくても、周りの音や状況がどうなったかなんて直ぐに理解できる。

そして……僕の狙いは、カマーの予想通り上からの攻撃。

上空にジャンプした僕は真下にいるカマー目掛けて落下した!!


「おバカさんね……確かに上からの攻撃は有効的に思えるけど……」


下降してくるスーパーカブに、余裕の笑みを浮かべる。


「空中では落下以外の自由はきかないわ」


カマーの言う通りだ。


空中では、路面と違い旋回や方向転換はできない。

カマーはそれを見越して、スーパーカブに向かって木刀を振りかざす構えをとった。


「終わりよ……カケルちゃん」


次第にカマーとカブが接近し……


「ここよ……なっ!!!」


攻撃をしようとしたカマーは驚いた!!


「カケルちゃんがいない!?」


そう……落ちてきたのは、スーパーカブだけ。

本来、バイクを操る僕の姿はないのだ!!

流石のカマーも動揺し……


「どりゃーッ!!」


〈!?ど、何処から〉


透かさず掛け声とともに木刀をカマーに突き刺した!!


実は、簡単なトリックだ。

カマーから見たバイクの後ろに隠れていただけなのである。

そして、マシンに気を取られている隙を突き、カマーの背後に回る。バイクと僕の身長が合わないとできない方法である。

しかも、一回しか使えない博打技だ。


だけど……


カマーに目掛けた木刀は、直撃確定だ。


〈勝った!!〉


この瞬間、僕は勝利を確信した……


ハズだった……


「ふんっ!!」


バギッーーーン!!


「へぇ?嘘……?」


なんと、カマーは無理やり態勢を変えて僕の木刀に打ち返してきた。

しかも、打ち合った木刀同士が衝撃で粉々に割れてしまった。


「今のはなかなかの攻撃だったわよ♪」


全てが終わった。


〈渾身の一撃が……ああ………失敗したな……絶対上手くいくと思ったのに………〉


そう思いながら、まるで周りがスローモーションのように……ゆっくり動いている。


不安な顔で僕を見ているミラージュ……

余裕の笑みで僕を見ているカマー。

多分、次の攻撃の準備もあるのだろう……


〈万策尽きたかな……〉


そう思いながら、諦めかけていた……

そして……一緒に落下したスーパーカブを見て……


ガシッ!!


〈えっ?〉


僕は何故か一緒に落ちるマシンのハンドルを握った。

しかも地面に直撃した瞬間……


パッーーーン!!


グシャ!!


バイクのフロントタイヤがバーストしフレームも曲がり半壊の状態になった。


なったのに……


グルン!!


激突したバイクを無理やり反転させ……

リアタイヤはカマーに向かっていく。


「!!!」


挿絵(By みてみん)


僕は、完全に無意識でジャックナイフを仕掛けたのだ。


流石のカマーも回避はできていない……


「ウラァァーーー!!」


しかし……これも、直撃……ではなかった。

瞬時に割れた木刀を捨て右腕でジャックナイフを防いだのだ!!


ドス!!


「ぐはぁ!!」


更に、カマーの掛け声とと同時に大きな拳が僕の腹部に直撃……カウンターをモロに受けてしまった。


ガシャーーーン!!


「ゲッホ……ハァハァ……」


「カ、カケルさん!!」


僕とマシンは、カマーの正拳突きを受けてふっ飛ばされた。

それを見ていたミラージュもたまらず、声を上げた。


〈ヤ、ヤバい……今の攻撃で動けない……〉


どうやら、肋骨にダメージを受けたようだ……


「カケルさん!!だ、大丈夫ですか!!」


流石のミラージュも僕の所に駆け寄ってきた。


「は、はい……なんとか……」


どうにか、受け答えはできる……それに、致命傷ではないようだけど、スーパーカブは完全に壊れてしまった状態だ……

前輪のタイヤは破裂して、フレームも折れ曲がっている……

エンジンも完全に停止しているようだ……

そんな 愛機を見つめていると……


フワ………


「!?」


突如スーパーカブの真下に魔法陣が浮かび上がり、そのまま魔法陣に吸い込まれ……


ピーピーピーピー……


突然ステータスの警告音が鳴った。


----------------------------------------

■ 警告

EXスキル【フルドライバー】


スーパーカブの大破につき、使用不可能。

これより、リカバリーに入ります。


復元率・1%……


----------------------------------------


〈リカバリー?これって……復元?修理?〉


警告音の後に出たステータス表示。

この内容を見て僕は驚いた。

まさか直せる機能まで備わっているとは思わなかったからだ。

最悪、自力で修理しようと覚悟していたが……


「ありがとうございます……セリカ様……」


「カケルさん?」


「い、いえ……なんでもないです」


つい、口に出てしまった。だけど……神様も色々用意して貰えていた事に、ただ安堵と感謝するばかりである。


しかし……


「か、カケルさん……あ、あれ……」


「あれ?」


ミラージュは驚きながら指差し、僕もその方向に目を向けた。


すると……


「今の攻撃はビックリしたわね……」


ビクッ!?


そう……まだ終わりではなかった。


「う、嘘だろ……」


信じられない光景だ!?

目の前に、まるで何事もなかったのように立っているカマーの姿があった。


〈化け物かよ……〉


あれだけの攻撃をしているのに、彼の姿は……まるで鬼神だ。


「さて……この後だけど……」


〈まだ続けるのかよ……もう余力なんて無いのに……〉


流石にギブアップを宣言しようとした……


「あ、あのカマーさん……もう……こ、降参……」


その時……


「私の完敗ね……降参だわ……」


〈〈えっ?〉〉


なんと カマーの方から敗北を宣言してきたのだ。

どう言う事なのか?

僕とミラージュは、只々、困惑するばかりだった……


そして……


--------------------------------------

ステータス更新

■パラディンのレベルが上がりました。

■EXスキル【フルドライバー】のレベルが上がりました。

■新スキルを獲得しました。

--------------------------------------


カマーの発言が強烈過ぎて……

ステータスが更新された事にも気付かなかった。


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