1-4 自習時間
「ねぇ、あの髪色、、、」
「まぁ!今年入学されるとは聞いていましたけれど、実際にお会いすると見ているこちらが引き込まれそうで」
「本当に!落ち着きがあって素敵ですわ」
先生がいなくなった途端ざわめき出すのはどこの世界でも一緒らしい。内容はよくわからないが、おそらく僕に関係ないだろう。
「まずは中庭からだな!!!!!!」
大声で僕を引率してくれるダグラスにひょこひょこついていきながら周りを見渡す。
さすが歴史ある貴族学校といった内装で、どこまでも続く廊下には、額縁みたいな窓枠の間に有名なのであろう画家の絵が等間隔に飾られている。天井はアーチ状で大きな絵画が描かれている。説明によるとこの学校の美術科卒業生の作品らしい。そんな科あるんだ!という驚きと貴族は絵も上手いのかという驚きで口を半開きにしたまま進む。
「まぶし!」
前をゆくダグラスが左へ曲がったので急いで僕も曲がると、唐突な外の明るさに目がやられる。どうやら中庭に着いたみたいだ。
「わぁ、すごいな、ここ!」
色とりどりに咲き乱れるバラや季節の花々、庭園の中心には大きな噴水まである。
「うん。いいな。」
え、どしたん?めっちゃ声小さくなってないか?
「なんていうか、その、お腹すいたの?」
「え?いや、何でもないよ」
全く納得しなかったが、彼が何でもないというのならそうなんだろうと思って、こういったんだ。
「そっか。学食楽しみだね」
「いや腹へってないから!!!!!」
見事なツッコミをいただきました。
それから図書室と実験室いくつかの講義室と音楽室を見て回った。ちょうど音楽室の真ん中でピアノを弾いて見せようといってきたダグラスが鍵盤を叩いたと同時に、「グゥウ〜」という情けない音がした。僕たちは顔を見合わせて爆笑し、食堂へ向かうことにした。
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「いらっしゃあせぇぇぇ!ご注文は何にしましょ!!」
食堂に入った瞬間、ここが貴族学校であることを忘れるほどの声量と発音で迎えられ、2人で本日2度目となる顔見合わせを行う。
どうやら今日は入学式ということもあり、学校の中では身分を忘れて平等に、互いを尊重し合おうという理念のもと、学校側から身分という定義をなくしてくれているらしい。
目を丸くしながら、
「は、ハンバーグで、、、」
「僕も同じのを、、、」
と恐る恐る注文すると、奥から料理長らしき人がやってきて、
「あー!王太子と聖女と勇者の息子じゃないっすか!サービスしときますよぅ!」
とものすごくいい笑顔で言われた。
えなんてとなんて?




