↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本好き勇者のお店屋さん〜クソ雑魚勇者の辺境店舗  作者: 夏飼 今日輸
2章 2冊目 獣人の魔法使いと時の止まったお姫様
PR
34/42

まえがき

連投ですぜ。

 お父様、お願いします。辞めて下さい、止めて下さい。私なんかに固執しないで下さい。私に使うお金を国のために使って下さい。早く新しい妻を選んで下さい。私なんかを生かすために、高価な魔石を大量に使わないで下さい。どうせ死ぬんです。早く死なせて下さい。赤子なんて、またつくればいいんです。国王なのだから、非情な計算も、非情な決断も出来なければいけないじゃないですか。お願いします。装置を止めて下さい。死なせて下さい。ゆっくりと私は死へ向かっているんです。死ぬんです。それが運命なんです。それに逆らって、無駄なお金を使わないで下さい。それは国のためのお金です。早く止めて下さい。早く辞めて下さい。早く殺して下さい。どうせ、赤子を治療する術なんてないんです。早く、早く、早く、早く、早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く。





 赤子から立ち昇る魔力が意識を伝える部屋の前で、壁を叩く音がした。それは、国家予算を食い潰してまで、魔導具【遅刻の揺り籠】を5年ものあいだ起動させていた男の、心からの無力感の現れだった。


「アリス………………嗚呼、アリシア。僕だって、解っているさ。でも、でもっ。心から愛した女の生きた証しが残らないなんて、僕は嫌だ――。嗚呼、こんなスキルが嫌になる!!中途半端に希望を見せて、それでさえ、ただの可能性だ。でも、アリス。必ず、必ず生きて貰うさ。たとえ、君になんていわれようと………………」


 出産前に病に罹って死んだ妃の娘、たった1人の、自分たちの子供。心から愛した女の生きた証しを残そうと、最愛の娘に国家予算を使った大馬鹿は、それでも天才だった。国家予算を魔導具の運営に使っても尚、黒字経営に出来る程度には賢王であった。だから、


「アリス。5年前から、君が救われる未来は確かに存在するって知っているんだ。だから、僕は諦めないよ。それが出来る人間を、見つけたから」


 彼、フェリクス・フォン・エクリアスは、娘を諦められなかったのだ。父親である前に王であるべきだが、そうはなれなかったのだ。そして、彼は今日も赤子から渦巻く魔力によって伝えられる意識の奔流に無力感を感じる。それが娘に対する贖罪だと思い、そして、偶に未来の可能性を映す、その瞳を信じて。

え?赤子が魔力で意志を伝えるのはおかしい?しかも時が遅くなる部屋で?

ふっ、その辺を考えていないとでも?アリスちゃんはとある職業(ジョブ)に就いています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。