40話_白鎌の間合い
翌日の午後、俺たちは第一実技場に集められた。
久しぶりに、広い場所だった。
結界室ではない。
小訓練室でもない。
中央棟の地下でも、創世廊の近くでもない。
高い天井。
磨かれた床。
壁際に並ぶ訓練用武器。
観覧席に座る戦闘科の生徒たち。
普通の実技場。
ただ、それだけなのに、少しだけ息がしやすかった。
「今日は灰衣の話はしない」
開口一番、グレン教官はそう言った。
実技場の空気が少し揺れる。
俺たち第一基礎班だけでなく、他の一年生や数人の上級生もいる。
バルドの姿もあった。
治癒棟で検査を受けたあと、今日は見学扱いらしい。
木槍は持っていない。
壁際に腕を組んで立ち、少し気まずそうにこちらを見ている。
グレン教官は続けた。
「灰衣、旧礼拝室、名称干渉。ここ数日、お前たちは異常事案に関わりすぎた」
誰も否定しなかった。
「だが、お前たちは戦闘科の学生だ。異常に対応するためにも、まず通常の戦闘技術を崩すな」
通常の戦闘技術。
その言葉が、妙に新鮮に聞こえる。
灰色の線。
名前の影。
役割接続線。
視線線。
そういうものばかり見ていた。
だが、戦いはそれだけではない。
剣が来る。
槍が来る。
拳が来る。
魔法弾が飛ぶ。
普通に痛いものが、普通に飛んでくる。
それに対応できなければ、異常どころではない。
「リオン」
グレン教官が俺を見る。
「はい」
「今日は大鎌を使え」
実技場がざわついた。
白い大鎌。
ここ数日、その噂はかなり広がっているらしい。
観覧席の方から、小さな声が聞こえる。
「白鎌、出すのか」
「実物見るの初めて」
「黒月は?」
「禁止じゃないの?」
「リオンって、近くで見ると本当に細いな」
「顔だけなら戦闘科より魔法科っぽい」
「でもバルド先輩を膝つかせたんだろ」
聞こえている。
聞こえていないふりをする。
カイルが横で小さく笑った。
「人気者だな」
「やめろ」
「白鎌の美少年、実技場デビュー」
「本当にやめろ」
エルナが少しだけ視線を逸らす。
笑ってはいない。
たぶん。
アーヴェルは真面目な顔で言った。
「噂に振り回されるな。今日は武装確認だ」
「分かってる」
「ならいい」
グレン教官が木剣の先で床を叩く。
ざわめきが止まった。
「条件を言う。黒月は禁止。術式干渉は禁止。相手の身体へ直接干渉する行為も禁止。偏軌は一度まで許可する。ただし、使用したら申告しろ」
「はい」
「目的は白鎌の間合いと、通常戦闘での運用確認だ。異常を斬る訓練ではない」
異常を斬る訓練ではない。
その言葉で、少しだけ肩の力が抜けた。
今日は灰衣ではない。
名前を守る戦いでもない。
ただ、白い大鎌を持って戦う。
それだけ。
いや、それだけでも十分普通ではないのだろうけれど。
「相手はカイル」
「お、俺か」
カイルが大剣を担ぎ直す。
「不満か」
「いや、むしろ分かりやすくていいです」
グレン教官は頷いた。
「大剣と大鎌。互いに間合いが広い。まずは力と距離の確認だ」
カイルが俺を見る。
「手加減いる?」
「いらない」
「じゃあ、遠慮なく行く」
「うん」
「ただし、倒れそうなら言えよ」
「倒れる前に言う」
「ほんとだな?」
「たぶん」
「たぶん禁止」
グレン教官の声が飛んだ。
俺とカイルは同時に返事をした。
「はい」
実技場の中央へ出る。
周囲のざわめきがまた少し増えた。
俺は右手を開く。
何もない空間。
だが、そこに柄がある気がする。
手を伸ばせば、戻ってくるもの。
俺は息を吸った。
黒い亀裂が、空間に細く走る。
そこから、白い柄が現れる。
月光のような。
骨のような。
冷たい白。
長い柄。
片翼の先のように欠けた刃。
刃元に走る黒い紋様。
白い大鎌が、俺の手に収まった。
実技場の空気が静かになる。
視線が集まる。
怖いものを見る視線。
珍しいものを見る視線。
少しだけ、見惚れるような視線。
それらが混ざっていた。
俺は大鎌を握る。
重くない。
いや、重さはある。
だが、腕にかかる重さではない。
身体の中心へ、すっと戻ってくる感覚。
失くしていた輪郭が合う。
カイルが大剣を構えた。
「何回見ても、変な武器だな」
「持ってみる?」
「前に持って気持ち悪かったから嫌だ」
「そう」
「お前が持つと、似合うのがまた腹立つ」
「似合う?」
「白いし、でかいし、どこか儚げだし」
「戦闘前に変なことを言うな」
「緊張ほぐしてやってるんだよ」
「余計に変な気分になった」
カイルは笑った。
だが、目は真剣だった。
グレン教官が手を上げる。
「始め」
カイルが踏み込んだ。
速い。
大剣を持っているとは思えない速度で、間合いを詰めてくる。
力任せではない。
床を蹴る角度、肩の入り方、剣を振る前の腰の回転。
この数日で、カイルも変わっている。
ただ出すだけではなく、止める訓練をしていた。
大剣が横から来る。
俺は大鎌を振らない。
刃を合わせれば、重さで押し負ける。
だから、柄を滑らせる。
大剣の腹に、白い柄を沿わせるように当てた。
衝撃が腕へ来る。
重い。
普通に重い。
だが、その力を受け止めるのではなく、下へ逃がす。
大剣の軌道が床へ沈む。
カイルの目が少し開いた。
「うまっ」
「喋る余裕あるのか」
「ある!」
大剣が床に落ちる直前、カイルは腕を引いた。
止めた。
以前なら振り切っていたかもしれない。
止めて、すぐに逆方向へ切り返す。
グレン教官の訓練が効いている。
俺は一歩下がる。
大鎌の刃を後ろへ引き、柄の長さを使って距離を作る。
大剣の間合いより、さらに半歩外。
そこから、白い刃を横へ流す。
カイルは大剣を盾にする。
刃と大剣が触れる。
金属音ではない。
訓練用の刃止めがかかっているため、音は鈍い。
だが、感触はある。
大鎌の刃は、大剣を叩くためのものではない。
引っかける。
巻く。
外す。
カイルの大剣の重心に、刃の内側を軽くかける。
力は入れない。
大鎌が通るべき道を作る。
すると、カイルの大剣が少しだけ外へ開いた。
「うおっ」
カイルが踏ん張る。
そこへ、柄の石突きを彼の足元へ入れる。
足払いではない。
踏み込みを止めるだけ。
カイルはすぐに跳んで避けた。
「危ねえな!」
「避けた」
「避けるだろ!」
観覧席から声が上がる。
「大鎌ってあんな動きするのか」
「振り回す武器じゃないのかよ」
「引っかけてる?」
「大剣相手に押してない……」
聞こえている。
だが、今は気にならない。
視線より、カイルの動きの方が近い。
カイルは大剣を低く構えた。
さっきより慎重だ。
「リオン」
「何」
「普通にやりにくい」
「俺も」
「嘘つけ」
本当にやりにくい。
カイルは単純に見えて、反応が早い。
大剣の重さを使って押してくるのに、危ない時は止める。
止められるようになっている。
その変化が、かなり厄介だった。
カイルが再び踏み込む。
今度は大振りではない。
短く、近く。
大剣を大きな武器としてではなく、身体の延長として使ってくる。
間合いが詰まる。
大鎌は近すぎると扱いにくい。
俺は柄を立て、カイルの肩へ入る大剣を受け流す。
しかし、カイルはそのまま体ごと押してきた。
武器ではなく、身体。
「っ」
押される。
軽い身体ではない。
カイルの体重と筋力がまともに来る。
大鎌の刃では対応しにくい。
俺は半歩横へずれようとして、カイルの足がそこを塞ぐのが見えた。
うまい。
逃げ道を潰している。
なら。
俺は一度だけ許可されている干渉を使う。
カイルの踏み込みの向き。
その重心を、ほんの少し外す。
偏軌。
「使った」
俺はすぐ申告した。
カイルの身体がわずかに流れる。
押し込みが斜めに逸れた。
その隙に、俺は大鎌の柄を回し、カイルの大剣の根元を押さえる。
白い刃が彼の首元の少し手前で止まった。
沈黙。
カイルが目だけで刃を見る。
「……負け?」
グレン教官が言った。
「そこまで」
俺は大鎌を下げる。
カイルも大剣を下ろした。
息が少し上がっている。
俺も同じだった。
観覧席がざわつく。
「カイル相手に正面から?」
「今のずらした?」
「でも黒月じゃないよな」
「白鎌、近くでも使えるのか」
カイルは大きく息を吐いて、笑った。
「いやー、悔しいな」
「かなり押された」
「でも最後取られた」
「偏軌使った」
「許可ありだろ」
グレン教官が近づいてくる。
「リオン。最後の判断は悪くない。ただし、押し込まれる前の距離管理が甘い」
「はい」
「カイル。近距離へ詰める判断は良かった。止める訓練が効いている」
カイルの顔が少し明るくなる。
「本当ですか」
「ああ。ただし、最後の重心が正直すぎる。ずらされる前提で踏み込め」
「難しいな」
「だから訓練する」
「ですよね」
グレン教官は次にアーヴェルを見た。
「次はアーヴェル」
観覧席がまたざわつく。
アーヴェル・ロア・クラウゼン。
一年暫定実技評価一位。
俺が最初に木剣で喉元を取った相手。
彼は静かに細剣を抜いた。
「条件は」
「リオンは偏軌使用済み。次は干渉なし。黒月禁止。大鎌の通常運用のみ」
グレン教官が言う。
「アーヴェルは術式強化を第一段階まで許可する」
「承知しました」
カイルが俺の横を通る時、小さく言った。
「気をつけろよ。今のアーヴェル、ちょっと楽しそうだ」
「分かるのか」
「分かる」
アーヴェルは表情をほとんど変えていない。
だが、確かに空気が違う。
以前のような見下しではない。
測る目。
いや、挑む目だ。
「リオン」
アーヴェルが言った。
「前回のようにはいかない」
「うん」
「私も、お前を四位とは思っていない」
「それは前にも聞いた」
「なら、証明する」
「何を」
「私がまだ一位であることを」
観覧席のざわめきが少し大きくなった。
カイルが小声で言う。
「言うねえ」
エルナは静かに見ている。
その目には心配だけでなく、少しだけ期待もあった。
グレン教官が手を上げる。
「始め」
アーヴェルが消えた。
そう見えるほど、踏み込みが速い。
細剣が真っ直ぐ来る。
以前と同じ正確さ。
だが、違う。
真っ直ぐなのに、読めない。
途中で崩せる余白を残している。
正しすぎる剣筋ではない。
正しさを、いつでも捨てられる剣。
俺は大鎌の柄で受けようとして、やめた。
受ければ、次の変化で抜かれる。
一歩下がる。
細剣の先が、俺の前髪をかすめる。
観覧席から小さな悲鳴が上がった。
「近っ」
「今、当たった?」
「髪だけ?」
アーヴェルは止まらない。
二撃目。
肩。
三撃目。
手首。
四撃目。
膝。
細剣が細かく、速く、正確に来る。
大鎌では受けにくい。
カイルの大剣とはまったく違う。
重さではなく、点。
広い刃で受けようとすれば、隙間を抜かれる。
俺は柄を短く持ち替えた。
大鎌を大きく振らない。
柄の中央を握り、刃を身体の近くへ引く。
細剣の点に、柄の線を合わせる。
一撃、二撃。
受ける。
三撃目は受けずに、刃の内側で細剣の軌道を引っかける。
アーヴェルはすぐに剣を抜いた。
速い。
引っかけられる前提で動いている。
「学んでるな」
俺が言うと、アーヴェルは冷静に返した。
「当然だ」
次の瞬間、彼の左手から小さな光弾が生まれた。
術式強化。
攻撃魔法ではない。
目くらましに近い。
俺は反射的に線を見ようとして、止めた。
これは灰衣ではない。
普通の実技。
見すぎるな。
光が広がる。
視界が白くなる。
その中から、細剣が来る。
俺は大鎌の柄を床に立てた。
音を聞く。
足音。
床のわずかな軋み。
アーヴェルの呼吸。
線だけではない。
音もある。
空気もある。
大鎌の柄に伝わる床の震え。
右。
俺は柄を回し、右側から来た細剣を弾いた。
アーヴェルの目が少しだけ開く。
「今のは見えていなかったはずだ」
「見えてない」
「なら、どうやって」
「床」
「なるほど」
アーヴェルの口元が少しだけ動いた。
楽しそう、というのは本当だった。
そこから、彼の攻めがさらに速くなる。
俺は防戦になる。
大鎌は攻撃範囲が広い。
だが、アーヴェルはその範囲の内側へ潜る。
近すぎる。
白い刃が大きすぎる。
なら、刃ではなく柄。
柄を回す。
石突きを使う。
刃の背を盾にする。
身体を回して間合いを作る。
大鎌を振るのではない。
持ち替え、滑らせ、回し、通す。
少しずつ、呼吸が合ってくる。
俺の身体と、大鎌の重心。
遅れていたものが、噛み合う。
アーヴェルの細剣が喉元へ来る。
初日の時と同じ場所。
俺は半歩だけ踏み込んだ。
下がらない。
大鎌の刃を外へ流し、柄の内側へアーヴェルの細剣を誘い込む。
細剣が入った瞬間、柄を回転させる。
巻き取る。
アーヴェルは剣を離さない。
だが、剣先がわずかに外れる。
俺は大鎌の石突きを彼の胸元へ止めた。
同時に、アーヴェルの細剣も俺の首筋の横で止まっていた。
相打ち。
グレン教官が声を出す。
「そこまで」
静寂。
それから、実技場が大きくざわついた。
「相打ち?」
「アーヴェルと?」
「白鎌、やば……」
「でもアーヴェルも止めてた」
「今の、どっちが勝ち?」
カイルが笑った。
「いやー、熱いな」
エルナは小さく息を吐いていた。
かなり緊張して見ていたらしい。
俺は大鎌を下ろす。
アーヴェルも細剣を下げた。
しばらく、互いに黙る。
先に口を開いたのはアーヴェルだった。
「次は取る」
「俺も」
「そうか」
彼は細剣を収めた。
「なら、次が楽しみだ」
以前なら、こんな言い方はしなかった。
少しずつ変わっている。
俺も、たぶん。
グレン教官が中央へ来る。
「今のは相打ちだ。リオンは大鎌の近距離運用に改善あり。アーヴェルは変化を混ぜた攻めが機能している。ただし、互いに最後の一手が甘い」
「はい」
「承知しました」
グレン教官は観覧席の生徒たちへ向き直った。
「見た通りだ。特殊な力だけで勝敗は決まらない。武器の間合い、足運び、判断、止める技術。全て必要だ」
観覧席が静かになる。
「白鎌だろうと、名家の剣だろうと、大剣だろうと同じだ。異常な力を持つ者ほど、基礎を失えば早く崩れる」
それは俺に向けられた言葉でもあった。
俺は大鎌を見る。
白い刃は静かだった。
今日は黒月を使っていない。
灰色も斬っていない。
名前も守っていない。
ただ、武器として振った。
いや、通した。
それでも、戦えた。
それが思っていたより嬉しかった。
バルドが壁際で呟いた。
「……あれ相手に、俺は木槍で突っ込んだのか」
近くの上級生が言う。
「今さら気づいたのか」
「うるせえ」
少しだけ笑いが起きた。
バルドは不機嫌そうにしたが、以前のような刺々しさはない。
カイルが俺の肩を軽く叩いた。
「お疲れ、白鎌の美少年」
「その呼び方をやめろ」
「じゃあ、白鎌の間合いお化け」
「もっと嫌だ」
エルナが小さく笑った。
「でも、今日の動きは綺麗でした」
「……エルナまでそういうことを言う」
「武器の話です」
「ならいい」
「たぶん」
「たぶん?」
エルナは少しだけ目を逸らした。
カイルがにやにやする。
アーヴェルがため息をついた。
「お前たちは緊張感が続かないな」
「続きすぎるよりいいだろ」
カイルが言う。
「それは、そうかもしれない」
アーヴェルが珍しく同意した。
グレン教官が手を叩く。
「今日の実技はここまで。各自、武器の手入れと記録をつけろ。リオンは大鎌を戻す前に、顕現後の身体状態を報告」
「はい」
俺は白い大鎌を見る。
手放す、というより、戻す感覚。
柄から力を抜くと、白い大鎌は黒い亀裂へ沈むように消えた。
手の中が少し空になる。
だが、嫌な空白ではない。
必要な時に戻ってくる。
そう分かっている空白だった。
エイムが記録板を持って近づいてくる。
「頭痛は?」
「ありません」
「目の奥の熱は?」
「少し」
「灰色の線は?」
「見えていません」
「黒月の兆候は?」
「ありません」
「大鎌との同調感は?」
「安定しています」
エイムは頷く。
「通常戦闘時の白鎌運用、安定。黒月非発生。干渉使用一回のみ。記録します」
通常戦闘時。
その言葉が少し嬉しかった。
普通の戦闘。
普通とは言い切れないかもしれない。
でも、灰衣ではない。
旧礼拝室ではない。
名前の奪い合いでもない。
それだけで十分だった。
観覧席の生徒たちは、まだこちらを見ていた。
噂はまた増えるだろう。
白鎌の動き。
カイルとの模擬戦。
アーヴェルとの相打ち。
そして、たぶん顔のことも。
面倒だ。
かなり面倒だ。
でも、今は少しだけ受け流せる気がした。
俺はリオンだ。
白鎌を持つ。
線を見る。
姓はない。
少し目立つらしい。
それら全部があっても、器ではない。
ただの噂も、戦闘評価も、誰かの視線も。
俺を勝手に決めるものではない。
俺は、俺の理由で力を振る。
今日の実技で、それを少しだけ思い出した。
グレン教官の声が実技場に響く。
「明日から通常実技を増やす。灰衣への対応訓練は必要最低限に戻す」
カイルが小さく拳を握った。
「よし、普通の訓練だ」
アーヴェルが横から言う。
「普通の訓練が楽だと思うな」
「分かってる。でも、灰色の変なやつよりはいい」
「それは同感だ」
エルナも静かに頷く。
「私も、普通の連携をもっと練習したいです」
俺も頷いた。
「俺も」
線は見る。
これからも見える。
だが、戦いは線だけではない。
大鎌の重さ。
足の運び。
仲間の呼吸。
相手の剣。
止める判断。
振る理由。
そういうものを、もう一度積み上げる。
その先でなら、灰衣でも、歪獣でも、もっと別の敵でも。
きっと戦える。
白い大鎌の感触が、まだ手の中に残っていた。




