第5話 新たな仲間?
防寒着代を稼ぐため、町のギルドの掲示板の前に立っていた。
その背後から――
「こんにちは!あのう、私も魔物退治に同行させてもらえませんか?」
【弓と飛びナイフが得意の、赤い髪にツインテールの少女。名前はテュセ】
「分け前は2対8で良いです!」
「それじゃあ、少なくない?」
「おじいちゃんのお薬が買えればいいの。」
「病気なの?この町に神官は居ないの?」
「こんな寒い田舎町に、神官なんかいる訳ないでしょ?エルフ様は何も知らないのねー」
「――な!?」
「まぁ待て、レイチェル」
アランがレイチェルを制止、一歩前に出る。
「神官が居なくても、巡回には来るだろ?」
「は?だから!こんな寒い田舎町に、ましてや私の村はここから離れた、もっと寒い所なの。来る訳ないでしょ?」
その顔は憎悪にも似たもので、二人は何も言えなくなった。
「きゅるん?」(ここは私が和ませよう!)
「何こいつ!?――魔物!?」
テュセはナイフを取り出し、パニルに迫る勢いだった。
「待て!」
アランが、片手でテュセを持ち上げて制止すると、テュセは顔を赤くして、足をバタバタさせた。
(何この子…怖い…同い年くらいなのに…)
レイチェルの腕の中で、パニルはカタカタ震えていた。
「色々、話を聞いてもいいかしら?」
「同行していいって事なら。」
「良いわ…」
四人は魔物退治を引き受け、その道中にテュセから話を聞く事になった。
「5年前、私の村の近くに、魔物が出て、お父さんとおじいちゃんと村のおじさんたち数人が退治に行ったの。」
「なんか想像つくな。」
「アランは黙って!」
「――ん゛ん!まぁ想像通り、退治したら死骸から瘴気が出てきて、目の前に居たお父さんは…即死で…離れてたけど、おじいちゃんは、瘴気にあてられたの…」
泣く事を拒むように、唇を噛むテュセを見て、アランは頭を優しく撫でた。
「俺も6歳?くらいに、父親が魔物に殺され、10歳の時に母親が病気で死んでる。」
それを聞いてテュセが、アランの胸に飛び込んで泣きじゃくった。
「5年なんて、まだ忘れられないわよね…
今はアランを貸してあげましょ」
「きゅん…」
そう言うと、二人はその場から少し離れて休んでいた。
しばらくしてテュセが落ち着くと、アランの腕を組んで戻って来た。
「………。」
「いや、…レイチェル?」
「アランて、おばさんが好きなの?」
「――おば!?」
「いや、200歳なのにこんなキレイな人居ないだろ〜エルフだけど。」
「200歳?ホントにエルフって長生きなのね〜」
「……っ!」
「きゅーーー!」(ヤバい!もう行こうよ!)
空気を察してパニルは叫んだのだった…。
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何件かギルド討伐し、お金も十分稼いで、テュセと別れる日。
「テュセ、これから北の山へ行って、戻ってきたら、貴方のおじいさんの具合、私に診せてくる?」
「北の山へ行くの?今魔物が凄いのよ?
――アランも行くの?」
「あぁ。もちろん。」
「そんな…ダメよ!アランにもしもの事があったら…」
テュセがアランの腕を掴むが、優しく解き、微笑んだ。
「俺がレイチェルとパニルを守ってやらないとな!」
「きゅきゅ」(アラン…ちょっと感動…)
「……じゃあ、エルフさん…ちゃんと戻ってきてね…
おじいちゃんの体、診て、ください。」
涙目になるテュセをレイチェルは、優しく抱きしめた。
つづく。




