とある犯罪者を晒すだけだ
主人公の復讐が始まった。
……あの日から4日後に、ロザリアの故郷である町「ガーブリエル」に到着した。
俺達は、真っ直ぐに領主館に行き、面会を申し出た。
ロザリアの名前を出したから、早く面会をする事が出来たし、俺の希望通りにロザリアのご両親が揃った。
「初めまして。冒険者のゼンです。後ろに居るのが、仲間のリンです」
「初めまして。冒険者のリンです」
「それで、どんな重要な用件かな?」
「そうね。ロザリアの名前を出して、私まで」
「……はい。まずはロザリアを、ご両親である貴方達にお返しします」
「どういう事だ?」
俺は、慎重にロザリアを「倉庫」から出してソファに置き顔だけ露出させる。
「「ロザリア!」」
「謝罪のしようがありません!
ロザリアは、俺の油断から死なせてしまいました」
「……説明してくれ」
「はい」
俺は、全てを包み隠さずに話した。
「……そうか」
「あぁ……ロザリア!」
「俺は、どんな罰をも受けます」
「それなら死……いや、止めた」
「……」
「君をどれ程に傷付けようとも、例え殺そうとも、ロザリアは返って来ない」
「……」
「これだけは、嘘偽り無く答えて欲しい」
「はい」
「君はロザリアを愛して、ロザリアは君を愛していたか?」
「はい」
「……分かった」
「……」
「君への罰は2度と、この町に入らない事だ」
「分かりました」
俺は、ロザリアの両親に深く頭を下げ、領主館を、この町「ガーブリエル」を後にした。
カランカラン!
【蘇生は無理ですが、彼女の兄夫婦に、死産予定の魂の無い胎児がお腹の中に居るので、彼女の魂を入れました。
これで、約1年後には、彼女は新しい生を受けて障害を持たず誕生します】
……!?
【ありがとうございます、アドラ様!】
俺は、あまりにも甘い罰を受けた後、進路を西に向けた。
行きのエグゼの背に乗ってリンに語る。
「ロザリアが言っていたんだ。自分は身分の低い男爵家の次女なのに、侯爵家のグルーエルお嬢様は、別け隔てなく接してくれたって。
だから、両親の反対を押し切って、辺境伯の次期後継者のアルアランに嫁ぐグルーエルお嬢様を支える為に付いて行くって」
「そうですか」
俺達は進路を東に進んだが、夜になると馬車を「倉庫」に仕舞い、2人はエグゼに乗り、副街道を使って王都を目指した。
2日後、王都を見下ろせる所に立っている。
「それじゃあ、エグゼとリンは……」
「ゼン様」
「何?」
「私も行きます」
「リンまで、俺の復讐で手を汚す事は無い」
「いいえ。私にとっても、ロザリアは友人であり仲間ですから」
「……分かった。一緒に行こう」
「はい!」
「悪いが、エグゼは留守番な」
エグゼが、自分の頭を俺に何回かスリスリすると、力強く嘶いた。
エグゼも、ロザリアは仲間だったみたいだな。
太陽が完全に沈むと、王都の外壁を跳び越えて侵入する。
一応、人相書きが出廻っている可能性が有るから変装している。
そして、前回とは違うルートで王宮に侵入して、変装を解いて宰相の執務室に行くと、都合の良い事に宰相が1人で休憩中だった。
「……な! だ……ぐばぁ」
俺は天井裏から飛び降りると一気に宰相に近付きボディブローで眠らす。
宰相を血止めした「達磨」にして水球を掛けて起こす。
「ぶはっ! ……!?」
「目が覚めたか、宰相」
「……!!!」
俺は、左足だけを完全治癒で再生復元させる。
「宰相、分かったな。正直に答えたら元通りにしてやる」
「分かった……がぁ!」
左足の同じ場所を切断して火で焼き血止めをした後、切断した左足は焼却した。
「全て話せ」
宰相は全てを話した。
どうやら、愚王は「魔法誓約書」の絶対的な効果を信じず、王族の暗部に俺達の暗殺を命じたらしい。
そして、暗殺の命令が終了した所で、魔法誓約書の効果が発動して愚王は死亡したが、暗部は愚王が死んでも、俺達の暗殺に行ったみたいだ。
そして、愚王の死は翌朝にメイドが愚王を起こしに来た時に発覚したらしい。
そして、王太子がとりあえず暫定的に国王になった事で、やっと暗部と連絡が取れて詳細を知ったみたいで、後は、暗部の暗殺の合否の連絡待ち状態が「今」な訳だ。
「宰相、家族は大事か?」
「……何を考えている?」
「家族を巻き込みたくなければ言う通りにしろ」
「……分かった」
宰相の両腕だけ再生復元させて、上着だけ着替えさせて椅子に座らせてやらせた。
「宰相、お呼びでしょうか?」
「先程、緊急の案件が発生した。
私は、この案件に集中しなければならない為に、今日の残った仕事は明日に回す。
今日は帰って良いぞ。後、他の者にも私の言葉を伝えてくれ」
「分かりました。失礼します」
「ああ、お疲れ様」
呼ばれた文官が退室すると宰相は言った。
「これで、私の文官達は居なくなる」
「宰相、眠れ」
宰相に睡眠魔法を掛けて、宰相の身体に完全治癒を掛けて改めて猿轡付きで拘束した。
俺は、宰相から愚王の遺体安置場所を聞き出して移動して、愚王の遺体を「倉庫」に仕舞うと、王太子の部屋に天井裏から侵入し、部屋に遮音の魔法を掛けて、部屋の音が外に漏れない様にすると、王太子を起こし拷問を2時間程した後、完全治癒を掛けて言い渡す。
「ちょっとした事を起こすが、手配書等を出さず闇に沈めて揉み消せ」
「何をするつもりだ?」
「とある犯罪者を晒すだけだ」
「……分かった」
この後も色々と条件を付けると、俺は王太子の「アレ」を切って燃やす。
「ぎ、ぎゃあああーーー!」
「俺の言った事を守っていたら元通りにしてやる」
「……分かりました」
「言っておくが、王妃と王女にも同じ罰を与える」
「……な!」
「お前が、俺が言った事を全て守っていたら、王妃と王女も元通りにしてやる。
再び来た時に警戒を確認したら、俺は王国から出るからな。
そうなれば……分かるな?
後、王女にも罰を与えると言ったが、慈悲として眠らせてからにするから下手に教えると、今までの王女は居なくなるかもな。
俺としては、王女にはバレない様にする事をお勧めする」
「……はい」
王太子にも睡眠魔法を掛ける。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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