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第2話 旅の始まり
マチルダはとりあえず森の中をひたすら歩くことにした。道中、雨が降ったり曇ったりすることなく、終始晴れていて、時折生ぬるい風が吹く度、彼女にとってそれは不快だった。
リスやコアラが現れたりする度に、ここはどこなんだろとばかり思わされた。
しかし、答えなど今の彼女にわかるわけなかった。
わかっているのはクリームメロンソーダコードの存在と、謎の執事の存在だけ。今は執事はいないが。
森を抜けると、そこは砂丘。
マチルダはハイヒールを脱ぎ、持ってきたレジ袋に入れると、それをカバンに仕舞った。空いた手で、砂を掴んでみる。サラサラと手からこぼれおちる砂の感覚が、手に心地よかった。砂特有の乾いたサラサラな感覚は、足にも心地良い。
時々吹いてくる涼しい風が、マチルダにそよいでいった。
そういえば、あの本はどこにあるのだろう? カバンの中を探すと、タブレット端末とタオルハンカチの間に挟まるように入っていた。もう一度、あのページを開いてみる。やはりそこには≪クリームメロンソーダコード≫の文字列とバーコード、記号と番号しか印字されていない。それに今もなおそれらは光っている。
どこか遠くから雷鳴が響いた。
本を一旦閉じ、マチルダは思う。
さて、これからどうしよう?




