復活!3人組!?
「ミルクティーもいいよね、でも、やっぱオレンジジュースとか!」
4人で、道を横に並んで歩いていた。
さっき会話は終わってしまった。なんとなく、話しづらい空気が流れていた。
でも、そんなところを、心晴が助け舟を出してくれる。
ありがたい。こういうところでファーストペンギンになれる心晴のことを、昔から尊敬している。
「……グレープとかは?」
宵乃は私達の顔を覗き込む。
やっぱりどこか落ち着かない喋り方だった。1人だけ周波数があってないような、海の中にいるような。
「た、確かに良いね!」
こっちの美香も美香で、やっぱりどこかふわふわ浮いているような雰囲気を感じる。
地面に戻ってきてくれ……別に私達はもう割り切れてるんだからさ……!!
「あ、自販機」
私は、見つけた自販機に向けて指をさす。左側の歩道にあった。
みんなの視線の集まる先には、赤い自販機がある。太陽に照らされて、なんとも暑そうだ。
「さあさあ品揃えはー」
心晴がわくわくした声を出しながら、自販機の上から下までを見る。心晴は右から左へ見ていくんじゃなくて、上から下へ行って、また上へ行くという独特な自販機の物色の仕方だった。
やっぱり心晴について知らないこともあるな。もっと知りたい、心晴について。
「……ねぇ、残念なお知らせ」
自販機の前で鼻歌を歌いながら物色をしていた心晴が、急に私達に向かって振り返る。
とても真剣に悲しそうな表情をしていて、「何があったんだ」と心晴のことを二度見してしまう。
「………この自販機、ほとんどお茶しかない」
その瞬間、突然宵乃がお腹を抱えて笑いだす。
「ぷっはははは!!っはは!」
不気味な笑いじゃなかった。
心の底から笑っていて、この状況を楽しんでいて……。
そんな宵乃を見て、私も笑いが込み上げてきてしまう。
「……宵乃…ちゃん!」
心晴も美香も、おかしそうに笑い始める。
私は、今の状況を、正直に「楽しい」と思えた。お世辞でも嘘でもない、本心でそう思えた。
そう思えたことが、うれしかった───。




