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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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第590話 店の中にいると気付きにくいのかも

 ミルミちゃん騒動でマダム達がステーキを喉に詰まらせかけていましたが、果実水のおかげでなんとか耐えたようです。


 でもミルミちゃんの話がまだ途中だったので最後まで聞かなければならず、ピカピカ光りながら空から降ってきたおばあさんが無双し過ぎたせいで、マダム達だけじゃなくボクと従業員達と馬車屋さん一家も腹筋が破壊されました。


 おそらく先生が読んでくれた本の内容はこんなんじゃないと思うのですが、ミルミちゃんを経由したことで、超人おばあさんに変化したのでしょう。


 ミルミちゃん伝言ゲームは危険なのです!


 でもミルミちゃんに質問すると面白い答えが返ってくるから恒例の行事になってるみたいだし、喫茶で毎回開催される予感がしますぞ。



 とまあそんな騒動はありましたがなんとか料理を食べ終わったので、エレナお姉ちゃんとキャルねえが食器をお下げし、キッチンへ運んで行きました。


 そうこうしてると薬を購入したお昼休み勢が喫茶に雪崩れ込んできたので、食器を洗ってる暇も無いくらい忙しくなりました。


 でもお金持ちの職員さん揃いなだけあって、ランゴランドンセットの注文が入りまくってます!


 メッチャ高いけど半額の裏メニューだから、今を逃すともうこの値段では食べられないかも?ってことで、思い切って注文してくれています。


 ボクも特別オープンだから用意したってだけで、こういった特別な日以外で出す気はありません。チョックル料理やホタテ料理を裏メニューで出すかどうかは考え中ですが、まあ気分次第ですかね?毎日はやりませんよ。



「ご来店の皆様、もう一つある裏メニューのお知らせです。このガラスのケースに黒い物体が出現したら8名様まで美味しいスイーツを注文することができます!ただし高級スイーツなのでショートケーキと同じ大きさで2000ピリンです」


 と言いながら、ルピスお姉ちゃんに8分割してもらったチョコレートアイスケーキを、小型のガラス冷凍庫に入れました。


「2000ピリンのショートケーキですって!?」

「た、高いわね・・・」

「でも黒いケーキなんて初めて見た!」

「もしかして、ケーキの上に乗ってた黒いのと関係あるのかしら!?」

「あっ、それかも!」


 なかなか素晴らしい読みです!


「正解です!でもアレンジされまくっててきっと驚きますよ?こんなの誰も食べたこと無いでしょうから、一度食べてみるといいです。ぶっちゃけ高いですけどね!ただこの裏メニューはボクがいる時限定ですが毎回用意しますので、焦って注文しなくても大丈夫です」


 あ、今の説明じゃ8個限定だと思われるか。


「でもこの最強スイーツにだけちょっとしたルールがありまして、1日8個限定ではなく、売り切れたら次のが補充されるのですが、最後の一つをお客様が食べ終わってから30分経過しないと次の8個が出現しません。意味不明でしょうけどご了承ください!」


 再召喚したら、食べた人の体内からきれいさっぱり消え去ってしまうのだ。

 食後の余韻を消すわけにはいかないので、このルールは絶対なのです。


「ぐぬぬぬ・・・。ランゴランドンいっちゃってるし、そこから更に2000ピリンは悩んじゃうわね」

「ショートケーキ一つで2000ピリンは、さすがにみんな悩むと思うわ」

「子供店長、二つくださるかしら?」


「「!?」」


「うは!思い切りがいいわね~!」


 勇者が現れましたぞ!っていうかミルミちゃんのお母さんじゃないですか。


「最強スイーツ二つ入りました!」

「はーーーい!」


 ルピスお姉ちゃんがチョコレートアイスケーキ2人前をトレイに乗せ、ミルミちゃんとお母さんのところまで持って行きました。


 当然ながら、喫茶にいる全員が注目しております。


「へーーー、見た目は黒いケーキね。黒というか茶色?」

「でも美味しそうな予感がするわ!」

「お皿にフォークとスプーンが乗ってるけど、スプーンって必要なの?」

「どっちがいいかボクもまだ判断できなくて、両方お出ししました」


 ケーキのようでアイスだから、溶けるとスプーンの方が良かったりするのだ。


 マダム達が興味津々で色々考察してますが、注文したマダムとミルミちゃんは臆することなくパクッといきました。


 二人が驚いた表情から笑顔に変わった。


「これ、ケーキじゃないわ!」

「あいすだーーーーーーーーーーーーーーー!」


「「おおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!」」


「なんて美味しいのかしら♪本当に2000ピリンの味がする!!」

「おいしーーーーーーーーーーーーーーー!」


 ガタン


「子供店長、二つお願い!」

「同じく二つ!」

「こっちにも二つお願いするわ!」


 ファッ!?子連れマダム全員じゃないですか!

 悩んでた割には攻める時の決断が早く、なんか無敵な人達なのです。


「ルピスお姉ちゃん大変です!一瞬で売り切れてしまいました!」

「あははははは!」


 まあ他の人達は食事中だったので、スイーツを注文するタイミングじゃなかったですもんね。気温の上昇から今だって思ったんだけど、ちょっと急ぎ過ぎたかも。


 クーラーを効かせるとアイスの感動が弱まるから、タイミングが難しいのだ。

 とか考えてるうちに、チョコアイスが子連れマダムテーブルに運ばれました。


「まあ!これ本当に美味しいわ♪」

「すごい!2000ピリンの味がする!」

「毎日は無理だけど、絶対に一度は食べておくべきね!」

「でしょう!?」


「「おいしーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 子連れマダム達が絶賛してるので、他のお客さん達も『注文すればよかった!』とか『でも2000ピリンのケーキは無理だろ!』って言葉に『高級アイスらしいぞ』って冷静に返したり、とにかく盛り上がってます。


 再登場するのはマダム達が食べ終わって30分後だから、お昼休み勢は時間が無くて食べることが出来ないんだけど、仕事終わりに再びチャンスが到来するから、お金に余裕がある人は注文してくれるかもですね。


 ちなみにお昼休み勢にもランゴランドンは大好評なのですが、やはり高級店で2万するのが半額で食べることができるってのが喜ばれている理由で、この値段にして正解だったなーと思いました。


 薬も1万だし謎のスイーツも2000ピリンだし、クーヤちゃん薬局の評価は『美味いけどクッソ高い』ってなってそうだけど、ウチは高品質が売りですから!


 ランゴランドンなんてむしろ激安ですからね?料理に1万は普通に高いけど!


 でもコーヒーやハンバーガー、贅沢してもステーキセットってくらいに抑えればお手軽な店とも言えますし、バランスはそんなに悪くないと思う。


 たぶんあのマダム達も、派手にいってるのは特別オープンだからだと思う。


 次回からは紅茶を飲みながらまったり談笑する感じになるでしょう。

 今のハイペースで常連はさすがに無理ですから。



 一瞬忙しかったけど、食事を終えたお昼休み勢はギルドに帰還し、一緒に来た家族だけ残りました。馬車屋さん一家も今帰ったところです。


 余裕ができたので、虚無お姉さんとルピスお姉ちゃんとエレナお姉ちゃんは皿洗いしております。今くらいの感じがちょうどいいですな~。


 ちなみに最初の子連れマダム達はまだ帰りません。


 子供達は見える場所で動物と遊んでるから放っといていいですし、お母さん達だけで紅茶を飲みながら談笑するのがすごく落ち着くんだと思います。



「あれ?もうお昼を過ぎてるのに全然暑くならないわね」

「そういえばそうね」

「むしろ涼しくない?」

「お外は晴れてるみたいだけど」


 お?とうとうマダム達が異変に気付いたようです。


「クーラーを起動させたから涼しいのですよ」


「「クーラー?」」


「えーと、それは何なのかしら?」

「最新式の魔道具で、室内を涼しくすることが出来るのです」

「な、なんですってーーーーー!?」

「外に出てみれば本当の気温がわかりますよ」


 ガタン!


 たたたたっ


 マダム達が椅子から立ち上がり、店の外に出ていった。


 そして入口のドアを開けたわけですが、初夏のむわっとした空気を浴び、驚いた顔でドアを閉めて駆け寄って来た。



「「その魔道具ってどこで買えるのかしら!?」」



 まあ、食いつくとは思ってましたよ!


 正式オープンまでクーラーは売らないつもりだけど、いっぱい買ってくれたし商業ギルドの次に優先してあげようかな?


 ボク一人じゃ決められないんですけどね~。

 

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