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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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第588話 ステーキセットの注文が入りました

 

「なんて素晴らしいおトイレなのかしら!!」



 最強トイレから戻ったマダムの一言に、他の3人が『?』を浮かべています。


 なぜなら従来のトイレはどれだけ清潔にしていても所詮はぼっとんトイレなので、どうしても嫌な臭いがするのが当たり前で、満面の笑みで素晴らしいと褒めるまではいかないのだ。


 なのにトイレ帰りのマダムは笑顔どころか目をキラキラさせているので、他のマダム達からすると『いや、トイレはトイレでしょ?』って不思議に思うわけです。



「あ~、新しいお店だから綺麗なおトイレなのかしら?」

「そうじゃないの!いや、綺麗は綺麗なんだけどそういうレベルじゃないのよ!とにかくおトイレに行けば私が言いたいことがわかるハズよ!」

「そんなに興奮して言われると気になるわね。じゃあ行ってみようかしら」

「あ、トイレは二つしかないので、とりあえず2名様どうぞ!」

「じゃあ奥様方、お先に行ってらして。私は最後でいいわ」

「それではお先に」



 旦那が商業ギルド職員なので上級マダム的な上品な駆け引きはあったものの、2人のマダムをトイレに案内しました。


 最初にウチのトイレを使ったマダムが早く戻って来ないかトイレの方を見ていますが、初心者はみんな10分くらいトイレで遊んでしまうのですよ。


 ちなみに従来のトイレですが、ぼっとん式ではあるんだけど汲み取り業者が来るわけではなく、魔法でなんかやってるみたいで定期的に汚物が消え去るのだ。


 汚物処理班の聖職者が浄化して魔法使いが下水に流すとかティアナ姉ちゃんに説明されんだけど、ぶっちゃけ意味不明でした。


 とにかく環境に優しい処理をしてるみたいで、魔法すげーって思いました!



「本当に驚いた・・・。こんなの私が知ってるトイレじゃないし!」

「もうここに住むわ♪」


 マダム達がトイレから戻って来たようです。


「そんなに凄いおトイレなの!?ちょっと行ってきます!」

「驚くわよ~」



 そして4人目のマダムもトイレを満喫し、恍惚の表情で帰還しました。



「なにあれ!風がびゅーーーって吹いたわよ!?下に穴が空いてないから嫌な匂いなんてまったくしないし、とても幸せな気分になったわ♪」

「凄すぎよね!うちのおトイレもこれがいい!」

「そうだ!そろそろアメリアにもおトイレさせなきゃ!」

「あれ?うちの子はどこいったのかしら?」

「子供達なら向こうで動物と遊んでますよ~」

「ああ、あの大きな動物ね!」



 マダム達がパンダちゃんの方に歩いて行って、いつの間にか小動物がいっぱいなのに驚いていましたが、遊びに夢中になってお漏らし寸前だった2人の子供から先にトイレに連れていった。


 そして残り2人の子供達もトイレに行き、お尻の下から風がビュオーって吹いたのが楽しかったようで、みんなで大騒ぎしてます。



「子供店長さん!あのおトイレってどこに行けば買えるのかしら?」

「えーとですね、実はまだ非売品なのですよ」


「「そんな~~~~~~~~~~!」」


「クーヤちゃん薬局にあの最強便器くんが設置されているのは宣伝目的でもあるのですが、まだ便器屋さんは建造中なのです」

「なんということなの!えーと、それっていつ頃完成するの?」

「会社はもうすぐ完成するのですが、最強便器くんを設置するにはトイレに水を引いたり色々しなければならないので、クラフターや魔法使いを雇用して育てなきゃならないのですよ。早くても何ヶ月かは掛かるかな~?」

「はう!せめて予約はできない?」

「まだ会社がありませんので、もう少しお待ちください。でも便器屋さんと繋がりのある店だから、ウチの常連さんには真っ先にお伝えしますよ♪」


「「ほうほうほう!」」



 話を聞いていた従業員達が、上手いことやりおってと口端を上げた。

 マダム達の雰囲気を見てると、言うまでもなく常連になりそうですが。


 とまあ最初に来たお客さん達ですがまったく帰る気配がなく、そうこうしているうちに次のお客さんが来店しました。



 チリンチリーン


 どんな人が来たんだろ?とお出迎えしに行くと、昨日の馬車屋さんが奥さんと娘さんを連れてやって来ました。



「「いらっしゃいませーーーーーーーーーー!」」


「おう子供店長!うちの家族を連れて来たぞ!」

「いらっしゃいなのです!あ、もうお昼でしたか」


「こんにちは!ウチの人が買って来てくれた風邪薬のおかげですごく元気になったの!ありがとね!」

「咳もくしゃみも鼻水も止まってさ、みんな元気になったからどんな店なのか見に来たんだ!そうそう、ハンバーガーすごく美味しかった!」

「それは良かったのです。今日はケーキとステーキをメニューに追加したのでオススメですよ!」

「新メニューか!それは楽しみだな」

「3名様ですね?ではお席に案内します♪」


 ルピスお姉ちゃんが馬車屋さん一家を喫茶へ案内してる途中で、3人がでっかいパンダちゃんと小動物達に気が付いた。


「「ぶはっ!」」


「なんかデカい動物がいるんだが!?」

「小さい動物もいっぱい!」

「なにこれ可愛い!!」


 3人が動物達に吸い寄せられ、子供達と一緒に動物と戯れた。


「子供達がよじ登ってるが、このデカいの本当に大丈夫なのか?」

「パンダちゃんは大人しいから安全ですよ」

「ほほう・・・」


 馬車屋さんもパンダちゃんを触ってみると、そのふわふわでモコモコな手触りに頬が緩んだ。


 馬車屋さんの娘さんですが年齢はたぶん14歳か15歳くらいで、お客様のプライベートなのでどんな仕事をしてるかなどは聞きませんが、学校を卒業してるからこんな時間に遊びに来ることが出来たっぽいですね。


 学校の休日は明日のハズですし。


 その娘さんや奥さんも小動物を抱きかかえたりしてましたが、子供達に遠慮したのか遊ぶのはほどほどにしてテーブルに移動しました。



「コーヒーも飲みたいが、まずは食事にしようか」

「ハンバーガーが食べたいわ♪」

「美味しかったよね!でもステーキも気になる!」


 よし、マダム達も昼食を注文する頃だし、アレをぶっ込むか。


「そうそう!特別オープンということで、今日は裏メニューを用意してるのですよ。なんと!高級店で注文すると2万ピリンとかする『ランゴランドン』を、特別価格の1万ピリンで食べることが出来ますよ!」


「「な、なんですってーーーーーーーーーー!?」」


 馬車屋さん達だけじゃなく全員に聞こえるように言ったので、高級魚を知っているマダム達の方から歓声が上がった。


「ランゴランドン?いやいやいやいや!1万ってクッソ高くねえか?」

「クッソ高いですね。でも本来は2万ピリンだから半額なのです」

「そうはいっても1万はさすがに厳しいな。俺はステーキセットを頼む」


 馬車屋さんからカードを受け取りピッとした。


「ステーキセット一つ入りました!」


『チュウ!』


 その鳴き声を聞き、馬車屋さんの娘さんが目を大きくさせた。


「あっ!街でよく見かける可愛い動物だ!」


 カウンターの中にいたハムちゃんがトコトコ歩いて来て、馬車屋さんの前にステーキセットをポンと出しました。


「「はやっ!!」」


「いや、どこから出したんだよ!!」

「そういうのは気にしたら負けです。温かいうちに召し上がれ!」


 いきなり登場したステーキセットですが、マダム達もどんなステーキなのか気になるようで、全員馬車屋さんのテーブルに注目しております。


 こう見られていては緊張すると思いますが、温かいうちに召し上がれと言われたので、馬車屋さんがナイフでステーキを切ってパクッと口に放り込みました。


 ムシャムシャ ゴクン


「美味え!!」


「「おおおおおーーーーーーーーーー!」」


「いやマジで美味えぞこれ!一体何の肉なんだ?」

「知る人ぞ知るバッファローの肉です。ジャーキー工房に行けば売ってますが、店は西区にあるので、買いに行くのが面倒ならウチで注文するしかありませんね」

「へーーーー!西区まで行けば買えるのか!」

「パパだけずるい!わたしもステーキセット!」

「私もそれで!」


「ステーキセット二つ入りました!」


『チュウ!』



 パパさんが目の前でメチャメチャ美味しそうに食べているので、結局馬車屋さん一家はみんなステーキセットを注文しました!


 さてさて、問題はマダム達がどう動くのかですね。

 裏メニューこい!

 

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