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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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第587話 子供連れのマダムこそ狙い目なのです

 家族全員の分だけじゃなく、友達や親戚の分まで風邪薬を購入した商業ギルドの職員さん達は、その場で薬を使って体調が良くなり、元気に仕事へ行きました。


 残ったのは4組の子連れマダム達ですが、どうやら入学前のお子様ばかりだったみたいで、薬局喫茶でゆっくりくつろいでから帰るようです。


 お兄ちゃんお姉ちゃんがいて学校に行ってるだけかもしれないから、一人っ子とは限りませんけどね。みんな連れて来た人数分以上の風邪薬を購入してたから、そっちの可能性の方が高いと思ってます。


 とりあえず、ふわっとお姉さんの仕事は一段落着いたので休んでてください。

 さあ、ここからは三馬鹿従業員達の出番ですぞ!



「おかあさんおかあさん!あのどうぶつとあそんでいい?」

「向こうでケーキを食べることができるみたいだから、注文してからなら遊んでいいわよ~」

「おおおおお!ケーキだいすきーーーーーーーーーー!」


 従業員達を目を合わせ、一つ頷いた。



「それではお席に案内しますね~♪こちらへどうぞ!」



 ルピスお姉ちゃんの営業スマイルが炸裂し、4組の親子が薬局喫茶のテーブルに案内されました。


 どうやら男の子2人が友達で、女の子2人も仲良しで、お母さん達はママさんグループって感じの付き合いをしてるみたいで、4組に分かれずテーブル二つにまとまってくれました。


 エレナお姉ちゃんがメニューを渡していくと、初めて見るラインナップにマダム達の動きが止まった。



「「何がなんだかわからない!」」



 従業員達もまだ初心者なので、ここは子供店長が説明するしかないでしょう。



「えーとですね、簡単に説明しますと、メニュー右下に書いてあるケーキとステーキとハンバーガーとメメトンカツサンド以外は全部飲み物です」

「の、飲み物だけでこんなに!?」

「コーヒーと紅茶は熱い飲み物なのですが、飲み比べて味の違いを楽しんでいただけたらと思い、たくさんご用意させていただきました!そして『~牛乳』って書いてあるのは果物味だったりの牛乳ですね。冷たくて甘くて美味しいですよ♪」



 キャルねえが、ドリップパックのコーヒーと紅茶を全種類乗せたキャスター付きワゴンを押してきて、『本当にこれだけの種類がありますのよ?』とマダム達に披露したので、その豪華でオシャレなパッケージにマダム達の目がキラキラ輝いた。


 なるほど、やはり目で見て選んでもらった方が良さそうですね。


 カウンターの前にずらっと並べるか、もしくはガラスのショーケースに入れて宝石ショーケースの隣に並べるか、あとで従業員達と相談かな?


 とりあえず今日はワゴンをその辺に置いておこう。


 ドリップパックコーヒーの入れ物がすごくオシャレな色合いだから、まったく意味がわかってない子供達も目を輝かせてます。


 紅茶は良い香りで飲みやすいけど、コーヒーは苦みのある大人の飲み物で好き嫌いが分かれるかもと説明し、続けてロコ姉ちゃんが乳飲料の甘さランキングを発表。


 もちろん子供達は『いちご牛乳』『バナナ牛乳』『メロン牛乳』を選択し、マダム達は気に入ったパッケージのコーヒー&紅茶を選択した。


 そしてギルド職員のご家族だけあってお金持ちなので、全員が値段を気にせずケーキを注文してくれました。


 従業員達が飲み物から先にテーブルに運び、マダム達にコーヒー&紅茶の楽しみ方を説明する。


 砂糖とコーヒーフレッシュを入れるとマイルドになりますよ~とかですね。



「「おいしーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 もちろん乳飲料に楽しみ方なんてのは無いので、お母さんより先にストローで乳飲料をチューチュー飲んだ子供達が笑顔で歓声を上げました。


 ちなみに大奥では牛乳瓶を意識した細長い蓋付きのコップを使っていますが、クーヤちゃん薬局喫茶でこれを注文するのは子供達だろうと想定していたので、倒してしまわないようずんぐり体型のコップを採用しました。


 まあそれでも倒してしまうのが子供なのですが、毎回やられるよりマシなハズ。


 そして準備の整ったマダム達もコーヒー&紅茶に口を付けました。



「あっ、これ好きかも!」

「とても良い香りね♪」

「なるほど、これを入れることでまろやかになったわ♪」

「苦みと・・・酸味も感じるわ。これは確かに子供達には無理ね!」



 紅茶勢は素直に程良い甘さと香りを楽しんでますが、コーヒーを選択したマダム達は苦みに少し困惑してる感じかな?でも大人の飲み物ということでその苦さに優雅さを感じてるようです。


 そしてようやくケーキを食べ始めました。



「このケーキすごく美味しいかも♪」

「上に乗ってる黒いのは何かしら?」

「すごく甘いわ!こんなの初めて食べた!」

「ほんと!?私は最後に食べよっと♪」


「「おいしーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 パンダちゃんが気になっていた子供達ですが、甘いケーキと飲み物に夢中になってますね。


 ・・・あれ?よく見たら宝石映画が流れてないじゃないですか!


 急いでたからボタンを押し間違えたのかも。

 だから誰も宝石映画の話をしてなかったんだ。やっちまったーーーーー!


 というわけで、映写機起動!



『御覧ください。この美しさと輝き!』



 突然『御覧下さい』とか言われたので、マダム達が声のする方に顔を向けた。



「なにあれ!?」

「宝石??」

「・・・え?誰がしゃべってるの??」

「さあ?」


 当然ながら映像を見ること自体初めてなので、マダム達は大混乱です。

 子供達もようやく気が付いたみたいで、ジーっと宝石映画を見てますね。


「あれはですね、魔道具に記憶された風景と音声を白い壁に映してるのですよ。ボク達は映画と呼んでますが、今流れてるのは宝石屋さんの商品説明の映画ですね」


 日本語だと『映画』やら『映像』やら『動画』やら色々言い方があるのですが、いちいち説明するのが面倒なので、これから有名になる『映画』って単語で統一した方がいいと思って基本的に映画って説明してます。


「「意味がわからない!!」」


「そのうち慣れますので、そういうもんだと思っといてください。最新式の魔道具だからぶっちゃけ説明しても理解不能な現象なのです。気にしたら負けです!」


 もちろんマダム達は宝石映画に目が釘付けで、ケーキを食べる手が止まってます。


 でも子供達は謎現象などすぐ気にならなくなったようで、一心不乱にむしゃむしゃケーキを食べ尽くし、キョロキョロしてるうちに宝石ショーケースの上に乗ってる小動物に気が付きました。



「なんかいる!」

「どうぶつだ!」

「かわいい!」

「わああああああああ~~~~~~~~~~!」



 子供達が椅子から降りてショーケースの前に集まったので、お姉ちゃん達にお願いしてパンダちゃんのところまで移動させてもらった。


 そこでパンダちゃんのことを思い出したようで再び盛り上がったけど、小動物の方も気になるようです。



「小さいから乱暴にしちゃダメよ?こうやって優しく抱えるの」

「うん!」



 そう言ってからルピスお姉ちゃんが子供達に手渡していくと、子供達の目がキラキラ輝き、言われた通り優しく召喚獣を抱えてなでなでした。


 みんな育ちが良いようで、ちゃんと言うことを聞いてくれて良かったのです!


 でも男の子2人は大きいパンダちゃんに夢中になり始め、小動物達は女の子2人のモノになりました。


 ほっといても大丈夫そうなので、マダム達の方に戻る。


 その頃にはマダム達も少し慣れたのか、映像じゃなく宝石の美しさに話題が切り替わっていました。


 でも残念ながらウチの宝石はまだ値段が決まっておらず非売品なので、今日のところは売り込みをかけないよう従業員達を止めました。


 良い流れだからもったいないけど、チャンスはこれからいくらでもあるのだ。



「あの~、おトイレはどこかしら?」



 その一言に、従業員達と顔を見合わせてニヤケそうになった。


 そういえば子供達もそろそろトイレに行きたい頃かもですね。

 でもとりあえず、お漏らし寸前マダムをトイレに案内しました。



 ・・・そして待つこと10分。トイレのドアが開く。



「なんて素晴らしいおトイレなのかしら!!」



「「・・・え?」」



 クーヤちゃん薬局名物、トイレフィーバー突入!

 

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