第583話 狙いはそっち!?
裸の女の子達と海ではしゃぎまくったわけですが、遊ぶのは1時間くらいにしてホタテ集めを再開しました。
全員参加なのですごい勢いでホタテを獲りまくってるんだけど、大奥には毎日マダムの大群がやって来るので、みんなにご馳走しようと思ったらいくらあっても足りないのだ。1回こっきりじゃなく何度でも食べたいですしね。
ただホタテ集めとなるとボクの身体能力じゃまったく役に立たないので、光るカロリーゼロを召喚して遠隔操作してみたのですが、砂に埋もれるから歩くだけでも大変で、水中戦は無理って判明しただけでした!
あと長時間海に潜ると普通に苦しくなるのでこれも無理でした。息が出来ないとかじゃないんだけど、どんどん力が抜けて行動不能になるのですよ。それでも5分くらいは潜っていられたので、よく分からない実験は成功です!
・・・ボクは一人で何をしてるのでしょう?
とにかくそんな実験をしてたらアイテム召喚してないのを思い出して砂浜でやったのですが、海で遊んでたせいなのか鼻まで覆うタイプの水中メガネが出たのでレオナねえに渡した。
水中メガネを装着したレオナねえが海に潜った。
ザパーーーッ
「これメチャメチャ使えるじゃん!」
「泳げる人なら深い場所も攻めることが出来ますよね!」
「怖いからあまり深くは潜らないけどな。でもコイツを量産してみんなに装備させたいくらいだ」
「メガネ屋さんに知り合いなんかいないのです」
「依頼したら作ってくれるんじゃね?まあとにかくコイツは借りとくぜ!」
こうしてレオナねえは深い場所まで攻めることが可能となりました。
ふむ。メガネがあるのだから水中メガネくらい誰かが作ってそうだけど、一応特許を出願しに行かなきゃですな・・・。
ちなみに素っ裸なのに水中メガネだけ着けて虫取り網を持って海に入っていったレオナねえを見て、すごく斬新な格好だなーと思いました。
いつもの場所に干してあった海藻を回収してると、みんなが続々とホタテ集めから戻って来たので、ナナお姉ちゃんにお願いして海藻をカラカラに乾燥してもらい、帰る準備を始める。
ただ水場が無いので、身体に付いた塩を洗い流せなかったのが残念です。
みんなそのまま服を着たわけですが、お風呂までの我慢です。
最後に『お疲れ様~』と労いながら、あひるちゃん達にランゴランドンを一匹ずつ食べさせてあげました。本当に頑張ってくれましたからね~。
次回は焼いて味付けしたのをご馳走してあげようかな?
「そうそうクーヤ」
「・・・ん?」
「さっき思い出したんだが、寿司の中にホタテっていたよな?」
「いますよ!あの白くてやわらかくて美味しい貝がホタテです」
「ってことは、これも生で食えるのか!?」
「どうなんだろ?食べれるかもだけど、ちょっと怖いですよね~」
ボクとレオナねえの会話が聞こえたのか、チャムねえがこっちに歩いて来た。
「ベレッタお姉ちゃんに魔法でビリッと一発やってもらえば、海の新鮮な魚介類なら生で食べても大丈夫っスよ」
「あ、やっぱりそうなの!?タマゴで実験して成功したっぽいから、いけるんじゃないかなーとは思っていたのです」
「え?もしかして生でタマゴを食べたんスか!?」
「機会が無かったから生卵をそのまま食べてはいないですが、マヨネーズを作るのに生卵を使ってるのです」
「それは知らなかったっス!」
なるほど。やっぱり雷魔法で菌や寄生虫を死滅させることができるのか。
強い雷だと焼けちゃうから、絶妙な魔力操作が必要らしいですけどね。
「どっちみちビリッとやってもらわんとハムちゃんで持ち帰れないし、サクッとやってもらうか」
「一応魚もやってもらうといいかもですね!」
「だな!」
というわけで、古代人の自信ありげな一言により刺身を食べることができるようになりました!確証が持てないとやっぱ怖いですからね。
ただ魔物の肉はちゃんと焼いた方がいいみたいです。
誰も生で食べたいとは思っていませんでしたが。
結局、黒眼鏡ハウスを完成させることが出来なかったので、冒険者チームは明日もチョックル広場に来ることになりました。
もちろん魔法使いチーム以外の狙いはホタテなので、黒眼鏡対策として水着を用意することになったのですが、魔物が出るこの世界では水着を着て海で遊ぶ習慣などなく、水着なんてほとんどの人が持っていません。
実はファッション雑誌を見てクリスお姉ちゃんが『これはいける!』と水着を作りまくって売りに出したことがあったのですが、まったく売れなく大失敗としてお蔵入りする結果となったのです。
その水着達が倉庫に眠っているハズだから、帰ったらクリスお姉ちゃんに聞いてみることになりました。
今日は本当に楽しい一日だったので、初参加の人達も大満足の素晴らしい休日となり、しかも裸の付き合いで新人達も冒険者チームと打ち解けて、みんなで楽しく会話しながら大奥に帰って来ました。
ボクは大事な用事があったのでハンバーガー屋さんに突入。
「悪そうなお兄さん、ハンバーガーとメメトンカツサンドの状況は?」
「バッチリ出来てるぜ!」
「おお、これで商業ギルドの職員達をギャフンと言わせることができます!」
「それだとニュアンスが違うだろ!」
「にゃははははは!」
悪そうなお兄さん、っていうかハム吉から、ハンバーガーとメメトンカツサンドを全部受け取りました。
「購入代金は悪そうなお兄さんの口座に振り込めばいい?」
「いや、ハンバーガー屋のカードを作ったからそっちで頼む」
「おお!悪そうなお兄さんも店のカードを作ってたんですね~」
というわけで、お互いの店の口座番号をメモりました。
「あとはボク達の奮闘にご期待ください!特別オープンは12時までやるつもりなので、いつでも様子を見に来ていいですよ」
「12時まで頑張るのか!まあ確実に儲かるんだし攻め時だわな。じゃあ一番混んでそうな時間に行ってみよう」
「それではまた明日!」
「おう!」
店長同士で若干腹黒い友情を深め合い、大奥に帰還しました。
リビングに入ると今日のメンバーが勢揃いしていて、もうホタテを焼く匂いが。
「にゃははははは!そりゃまあホタテ三昧ですよね!」
「大丈夫って話だし、生でも食ってみようぜ!」
「エーーーー!?生で食べても美味しいの?」
「すごく美味しいよ!最初は抵抗あるかもだけど」
さすがに今日は疲れてたから、ホタテ入りのグラタンを作る気力はありませんでした。お昼と同じ感じの夕食で十分でしょう!
そしてみんなテーブルに着いたのですが、なんか向こうから『あーっはっはっはっはっは!』と声が聞こえたのでそっちを見ると、裸の女の子達が楽しそうにはしゃいでいる映画が流れていた。
「「ぶはっっっ!」」
「ちょ!アレはなに!!」
「見ての通り、ホタテ狩り映画だ!」
「犯人はレオナか!!」
「なんてもん撮ってんのさ!?上も下も丸出しなんだけど!!」
なんてこった!まさかあの尊い映画を撮影してる人がいたとは・・・。
そういえば、裸になる前にレオナねえとレミお姉ちゃんが話してるのを見て、珍しい組み合わせだから気になったんだよね。
あの時2人で映画を撮影しようと企んでたのか!
思いっきり自分も素っ裸で映ってるけど、それはいいの!?
「冗談じゃないわ!消しなさい!」
「待て!この映画は秘蔵するから安心していい。アタシも思いっきり丸出しで映ってるんだから関係者以外に見せる気は無い!」
「それでもよ!」
「待って!冷静に考えてみて。若くて美しい自分を記憶しておくのって素晴らしいことだと思わない?20年、30年と時が過ぎてからこの楽しい思い出を観賞するの。きっと宝物になるわ♪」
一番美しい自分を記憶か・・・。そう言われると説得力がありますね。
でも裸である必要なくない?そんなところまで記憶しなくても!
「言いたいことはわかるけど、いくら何でもこれはちょっと・・・」
バンッ!
「違うの!ぶっちゃけ私達なんかどうでもいいのよ!重要なのは今のサイズのクーヤちゃんが映ってることだから!」
なにィ!?クーヤちゃんですと!?
「子供の成長は早いのよ?この年齢の映画だけじゃなく、毎年映画を撮ってクーヤちゃんの成長を記憶し続けなくてはならないの!」
「「たしかに!!」」
ぐはッ!
レミお姉ちゃんが撮影に協力した理由ってクーヤちゃん狙いだったのか!
そういう風に言われると恥ずかしいんだけど、でもお姉ちゃん達の裸の方が貴重だと思うのですが・・・。
価値観の違いでwin-winですか!?
まあお姉ちゃん達がそれでいいなら何も言うまい。




