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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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第578話 風邪薬の効き目も証明する

 商業ギルドの職員3名が、クーヤちゃん薬局の主力商品である目薬の効果を認めたので、これには店長だけじゃなく関係者全員が『よっしゃ!』と心の中でガッツポーズした。


 ただですね、ウチの目玉商品は目薬以外にも二つあるのですよ。

 鼻シュッシュと喉シュッシュ。勢いに乗って売るしかないでしょう!



「みなさん!目薬が効くとわかったからには、風邪を治す薬がどれほど効くのかも気になりますよね?」

「そうだな。風邪を治せるってのは興味あるぞ」

「この中に風邪ひきさんはいませんか?」


 職員達が何とも言えない顔をした。


「元気そのものだ」

「俺も風邪っぽくはないな」

「私も元気ですね。ギルドには何人か咳をしている人がいたと思いますが」


 なにィ!?


「情けない!なんで風邪くらいひいてこないのですか!」

「元気で悪かったな!」

「風邪をひいてないからってキレられたのは人生初だぞ!」

「残念ながら今試すことは出来ないみたいですね」



「おーーーーーーーーーーい!」



 ん?誰かが入口で叫んでる。


 とててててててて


「どうしました?」


「いや、ギルドの人達がいつまで待っても馬車に戻って来ないから、何かあったのかと思ってな」


 3人の方を振り返る。


「馬車を待たせてたの完全に忘れてた・・・」

「そろそろ帰るか」


 やっぱり忘れてたんかーい!



「びえぇッッくしょい!!・・・あ”~~~~~」



 向こうから盛大なくしゃみが聞こえた。



「「風邪ひきじゃねえか!!」」


「神はクーヤちゃんを見捨ててはいなかった!」


 とててててててて


 馬車屋さんの方まで駆けていった。


「風邪ですか?」

「あ~、すまん。風邪を感染(うつ)すと悪いから外で待っていたのだが、全然戻ってこないから様子を見に来るしかなかったんだ」

「なるほど。でもボクはあなたのような人を待っていたのですよ!」

「はあ?」

「ちょっと一緒に来てください!」



 風邪ひきのおっちゃんを連れて喫茶まで戻って来た。



「クソの役にも立たないポンコツ職員達にはガッカリしましたが、この時のためにわざわざ風邪をひいてきてくれた馬車屋さんが現れたので、今からクーヤちゃん薬局の風邪薬がどれほど効くか見せようと思います!」


「元気だっただけでポンコツ呼びすんじゃねえ!」

「ちゃんと疲れ目でやって来ただろが!」

「あはははははは!」

「ところで俺はなぜ連れて来られたんだ?」



 お客さんがこんなに来てるのに副店長がまったく仕事をしていないことに気付き、少し前に風邪をひいていたふわっとお姉さんに説明させようと閃いて、『ちょっと待っててください』と言って居住スペースまで迎えに行った。



「ふわっとお姉さん、お仕事ですぞ!」

「・・・え?」

「今薬局喫茶に商業ギルドの職員3名と馬車屋さんが来ているのですが、馬車屋さんが派手に風邪をひいているので、鼻シュッシュと喉シュッシュをくらわせて、お客さん全員にウチの薬がどれほど効くか知らしめてやるのです!」

「うえええええ!?お客さんが来るなんて聞いてないわよ!!」

「とにかく来てしまったからには売りまくるしかないのです!そこで知らんぷりしてる虚無お姉さんも一緒に来てください!」

「くッ!気付かれたか・・・」

「今回はふわっとお姉さんがお客さんの相手をしますので、虚無お姉さんは見学してるだけでいいですよ」

「見てるだけでいいのか!助かった・・・」

「もう、いきなり過ぎるのよ!でも行くしかないか~」



 副店長2人を連れて、さっきのテーブルまで戻って来た。



「ウチの副店長2人を連れて来ました。えーとですね、こちらのふわっとお姉さんも数日前にすんごい風邪をひいていたのですが、見ての通り薬で風邪を完全に撃破したので、その時の話をしてもらおうと思います」


 少し緊張しながら、ふわっとお姉さんが前に出た。


「私が風邪をこじらせていたのは本当よ。酷い鼻詰まりで呼吸は苦しいし、くしゃみも咳も止まらない状態だったんだけど、この鼻シュッシュと喉シュッシュを勧められて試してみたら、たった1回で咳も鼻水も止まって本当に驚いたわ!」


「「ほほう!」」


 ふわっとお姉さんが試したのはスポイトと霧吹きで、クーヤちゃんの雑な治療で悶絶していましたが、一発で症状が治まったのは事実ですからね。


「ぶえーーーっくしょい!」


 馬車屋さんが盛大なくしゃみをして、チーンと鼻をかんでいます。


「だらだら説明してる場合じゃないわね。苦しそうだから鼻シュッシュと喉シュッシュの両方を試してみましょう。私が口で説明するよりも効果を見た方が早いわ。きっと驚くわよ?」


 ふわっとお姉さんが鼻シュッシュを手に取り、使用方法を説明する。


「まずは蓋を外します。そして適当にシャカシャカ上下に振ってから利き手でこういう風に持って、最初だけ3回くらいシュコッとします。そしたらほら、霧のように噴射されたでしょ?これで準備完了」


 おっさん達がウンウン頷いた。


「あとは先っぽを少しだけ鼻の中に入れて、鼻で息を吸いながらこうやってシュッとするの。両方の鼻にシュッとしたら終わり。やってみて!」


 ふわっとお姉さんが馬車屋さんに鼻シュッシュを手渡した。


「もう、すぐ噴射される状態だから、1回シュッとするだけでいいからね~」

「わかった。やってみる」


 シュッ


 シュッ


 初めてだったので、馬車屋さんが慎重に鼻シュッシュした。

 鼻の中に液体が付着したので、鼻をすすったりしています。


 すると1分もしないうちに鼻の通りが良くなったみたいで、馬車屋さんの目が大きく開いて驚いた顔になった。



「なんだこれは!?一瞬で鼻詰まりが治ったぞ!!」


「「おおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!」」


「凄いでしょ?でもしばらくしたらまた鼻が詰まってくると思うから、鼻が詰まったらまたシュッとすればすぐ楽になるわ」

「これは凄いな!まさかこんな便利な物があったとは・・・」

「でもまだ半分よ。喉は痛くない?」

「痛くてイガイガするぞ」

「そこで喉シュッシュの出番よ!これを喉にシュッとするだけで痛みが治まるわ」

「本当か!?」

「使用方法は鼻シュッシュとほとんど同じね。蓋を外してシャカシャカ振って、3回くらいシュッとして薬が噴射されたら、口を開けて喉にシュッとするの」


 今度は馬車屋さんに最初から準備させ、喉に噴射するまで見守った。


 シュッ


 慣れない衝撃に馬車屋さんが『うごッ!』と言ってますが、初心者ですしね。


「ぬう、ちょっと嫌な味がするな・・・」

「言い忘れてましたが、薬がゾンビ味なのは仕様ですので我慢してください」


「「ゾンビ味って何だよ!?」」


「もしくはカロリーゼロに踏み潰されて一週間の味ですね。霧状で喉に直接噴射したからそれほど酷い味はしないハズですが、間違って口の中に噴射したら地獄なので注意してください」

「良い薬は不味いのよ?覚えておくといいわ」

「なるほど。まあこれくらいなら我慢できるから大丈夫だ」

「つーか、カロリーゼロに踏み潰されて一週間の味って何だよ!?」

「言いたいことは何となくわかるがな!」


 そしてまた1分ほどで、馬車屋さんが『おっ?』って顔になった。


「マジか!?喉の痛みも治まったぞ!」


「「おおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!」」


「でも1回シュッとしただけじゃ風邪は治ってないからすぐ元に戻るわよ?風邪を治したかったら正規品を買っていくことをオススメするわ。鼻シュッシュが10000、喉シュッシュが10000で、二つ揃えたら20000ピリンするけど」

「20000もするのか、結構高いな・・・」

「希少な素材を使ってるからどうしてもね~。でも私は一つ使い切るまでに風邪が治ったから、高い買い物じゃないと思うわよ?」

「ほほう!使い切るまでに完治するのか!」

「私がこの薬を使い始めて風邪が完治するまでの間、鼻詰まりにも喉の痛みにも悩まされることもなく夜もぐっすり眠れたから、もうこれが無いと安心できないってくらい手放せない薬になったわね~」

「わかるぞ!咳で眠れないのは本当にキツイからな・・・。よし、両方とも買っていこう!」

「ありがとうございます♪」



 ふわっとお姉さん、なかなかやるじゃないですか!流石は副店長なのです!虚無お姉さんもこれくらい出来るように対人スキルを磨いてほしいものです。


 ウチの副店長の話術を見て、ルーキー3人も尊敬の眼差しで目を輝かせてますね。


 おっと、カード決済マシーンに薬の値段を入力しなきゃ!

 

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