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ブックプラント  作者: アッキ@瓶の蓋。
ウイッチミステイク(全6話)

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ウイッチマッチ(3)

 猫屋敷蓮一郎の背後には紫色の薄く光る紋様。

 1から9までの数字がクルクルと回転しており、他にもアルファベットなのか、それとも意味のない文字が刻みこまれている怪しげな紋様から、続々とどう猛なドラゴンの顔が出て来ており、耳につくうめき声をあげていた。

 そのドラゴンはどれも腐っていたり、眼が蟲のように気持ち悪かったり、骨だけだったりなどと、どれも正気な、真っ当なドラゴンとはかけ離れていた。


「この技を一般の異能者に出すのはいちじくじゅういち部長以外には2度目……いえ、3度目でしょうかね? この技は、どらごんを呼び出す召喚陣を作り出すだけ(・・)の技。故に――――――」


 猫屋敷蓮一郎は西城姫花に指を突き立ててると共に、


『ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』

『ギャォォォォォォォ!』

『ギャァァァァッス!』


 と、背後のドラゴン達は統率されていない、それぞれ叫びをあげて、それぞれのドラゴンの口からあるものは火炎、あるものは氷の息吹、あるものは毒々しい息を吐いており、そいつらは西城姫花に狙いを付けて吐いているのではなく、ただうめき声をあげながらブレスを吐いていた。


「ですので、わたしのこのブレスレットを壊せば、この召喚陣は消えますが、このどらごん達が消えるのとは別なので……」

「……なかなか厄介な攻撃、ですね」


 と、西城姫花はそう言いながら雷の剣をしっかりと握りしめながら、猫屋敷蓮一郎が見せつけている右腕に付けたドクロのブレスレットを見ていた。


 あの召喚陣を作り出しているのは猫屋敷蓮一郎の異能力、そしてブレスレットの2つ。

 召喚陣からは制御されていないドラゴン達が無遠慮にブレスを吐いており、猫屋敷蓮一郎はと言うとブレスレットの重要性をわざわざ敵であるはずの西城姫花に見せつけており、それを破壊したらどう言う事になるのかと言う事を言っていた。

 ブレスレットを破壊したらどうなるかと言う事を言っていたけれどもそれはあくまでも猫屋敷蓮一郎の嘘かも知れないが、本当なのかも知れないのだから学校を預かる生徒会長がブレスレットを破壊してドラゴンが学園を崩壊に陥れる可能性を考えない訳にもいかない。


(……全く厄介、ですなぁ)


 そう言いながらも、西城姫花はこの戦いにさらなる過酷さと、この過酷な状況を乗り越えればもっと成長出来ると思っていた。


「くらえぇぇぇぇぇぇぇ!」


 と、そんな猫屋敷蓮一郎の背後から燃えたぎる真っ赤な火炎が放たれており、それに気付いた猫屋敷蓮一郎はと言うと背後に岩の壁を作り出して防いでいた。

 

「岩ならばこれ、だ」


 そして岩越しにぴゅ~、と言う音と共に、トンッ、と言う甲高い音と共に何かがぶつかるような小さな音、そして大きな爆発と共に岩の壁が崩れ落ちていった。

 その向こうでは新緑色の葉っぱとミサイルを持った日向野健、火炎を纏っている加賀見アキの2人。


「……一閃」

「しらやまかえで、か……。厄介、な……」


 と、白い虎と変わった白山楓はそのまま跳びあがって、猫屋敷蓮一郎はそれに対してドラゴンの紋様を動かしてそれに対処していた。


「……まったく。ひがのけんとかがみあき、それからしらやまかえでの3人はこっち、そしてさいじょうひめかはあっちという事で、このドラゴンの紋様をどちらに配置するか迷います……。

 まぁ、1人だろうが、4人だろうが、わたし的にはどちらも変わりません! さぁ、早速続きを――――――」


 と、そう言って突き出した猫屋敷蓮一郎の右手。

 そこには召喚陣の魔術をコントロールする髑髏のネックレスが、キラリと光っている。






「――――――っ!?」


 その右手に付けていた髑髏のブレスレットが突然、弾け飛んでいって、動揺する猫屋敷蓮一郎。


『ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』

『ギャォォォォォォォ!』

『ギャァァァァッス!』


 そして紋様から解放されて、ドラゴンの頭だけではなくて、ドラゴンの身体全体が召喚陣から現れていって、ドラゴン達は校舎を破壊して飛び去り、暴れはじめる。


「こ、これは……それにさっきの攻撃は……」


 と、そう言って西城姫花は彼女を、


 髑髏のブレスレットを破壊した、焦点の定まらない瞳をする白山楓を見つめていた。


「わ、わたしは……ブレスレッ、トを破壊……いえ、重要って聞い、てた」


 ドラゴンが飛び交い校舎が破壊され、人々が絶望の悲鳴を上げる中、


「良い感じだねぇ、ありがとう。ありがとう」


 と、窓から入って来た少年は手を叩きながら、薄ら寒い笑みを浮かべていた。

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