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One more time!(ワン モア タイム!)

この頃「Knighit of the wind」という曲にはまっています。ゲーム音楽なんだけど、とにかくかっこいい!後、割とこの話とリンクさせやすいので、ベラウィズかくときには基本聞いてます。

というわけで第6話。楽しんで読んでください!

戦いが幕引いて、早一週間がたつ。

この国の住人は全体的に魔法の習熟度が高いためか、建物の修復宿は、僕が想像していたより二倍ほど早く進んでいた。

とはいえ、レイダが本気で国を亡ぼすためにはなった魔法で崩壊させられた街は、作業が進んでいるとはいえ、一週間では、全体の十分の一がギリギリ修復し終わった、という程度だ。

「まだまだ、時間がかかりそうだな。」

「どうだろう。予定の二倍は早く進めてるから、十分だとは思うけど。」

「その二倍が遅いって言いてぇんだろ?まあ、これの半分の速度だって考えたら、十分ではあるが…」

「国を治める身にもなってくれ。住人たちの寝床を確保するので精一杯なんだぞ?」

「…じゃあ、修復しようか?」

「…は?」

「どういうことだ?」

「いや、ほら、逆転魔法ぐらい使えば、三時間ぐらいで全部立て直せるから…」

「…逆転魔法、だと?」

「お前、それ…」

「え?逆転魔法って、割と簡単じゃない?停止魔法さえ使えたら、後はその力の移動を逆転させるだけだから。」

「ちょっといいか?マチアス。」

「?」

「時間停止魔法、逆転魔法は、どちらも禁忌魔法だぞ?それも特級。」

「禁忌魔法」。その習得が極めて難しく、そのうえ、世界の在り方さえも変えてしまうような力を持つ魔法のこと。特級というのは、そんな禁忌魔法の中でも、「世界が滅びるような一大事」にしか使うことを許されていない魔法だ。

「………………で?」

「「え?」」

「大丈夫だって。ちょっと小さな規模でやるから。」

「いや、そういう問題じゃ…って、もうやり始めてるのか。」

僕が杖を掲げると、その杖の中心が翡翠色に光り、地面に散らばったチリが、須永、破片が、倒壊した建物の残骸が、その杖を中心に渦を巻き始める。

「今が夜でよかったな、マチアス。」

「じゃねえと、確実に誰かに見られてたぞ。」

「だね。感謝感謝。…《嘘時(ヴォイドタイム)再演(リプレイ)》」

唱えれば、今まで杖の周りをまわっていた瓦礫類だけと僕自身を残し、すべての時間が停止する。そして、杖の周りの瓦礫は、先ほどまでとは反対方向に回転し始める。そしてその瓦礫は徐々に杖の下を離れ、元あったはずの場所―癒え、時計塔、馬車、店などなどーに盛り、最後には、何事もなかったかのように、すべてのものがそこに立っていた。「…恐ろしいな、禁忌魔法は。」

「でもこれ、本来の力はオミットしてるから、出してるのは20分の1ぐらいだよ。」

「全部出したら、どんなことになるんだろうな。」

「さあ?」

「…王よ。」

二人が「嘘時再演」の力に驚いているときに、後ろから近衛騎士団の一人がやってくる。

「どうした。まさか、何が起こったか聞きに来たわけではあるまいな?」

「家。というか、賢者様がいる時点で、何か不思議なことが起こっても、不思議ではありませんから。それより、非常に言いにくいことなのですが…」

騎士団の人がそこまでいったとき、その後ろ…先ほど修復された城壁の奥で、とても大きな火の手が上がり、国全体が揺れる。

「………」

「………」

「………」

「………まぁ、あれで終わるわけはないよね。」

「どうする。街が修復したといえど、騎士団も住人も、万全の状態ではない。」

「なんなら、さらに恐怖心をあおることになる…か。連中はそれが目的なんだろうな。チッ、面倒なことをしてくれやがる。」

「…じゃあ、僕が行くよ。」

「な⁉」

「よもや、お前ひとりで行くなどというバカなことを言うつもりじゃないだろうな?」

「そのつもりだよ。これ以上、二人に背負わせるのはね。」

そういって僕は、不安そうな顔をする二人に背を向け、城門のほうを見る。

「それに、この国にはたまたま寄っただけで、明日ぐらいには出立しようと思ってたところだし。それが早まっただけだよ。それに、せっかくだったら、住人達にも見せてあげたいでしょ?」

「そういやお前、魔物より魔物してたな。」

「それは失礼じゃない?トルナス。」

「………わかった。では、頼むぞ。「最強の賢者」殿。」

「承知いたしました、プロメス殿下。」

二人に見送ってもらいながら、魔導書と杖を持ち、城壁の上に飛び上がる。そこには、この前とは比べ物にならないほどの、魔物の大軍が待ち受けていた。

『レイダはいないみたいだな。そりゃそうだ。二回も失敗してたら、魔王にもさえぎられるか。』

下を見れば、町のあちらこちらから、何事か空を見上げる住人たちがいる。

「王様。」

「なんだ?マチアス。」

「…Shall we dance?」

どうでしたか?今日は久しぶりに活動報告も書くので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。

今後ともよろしくお願いします。

次回、せっかくなのでマチアスに大暴れさせてこの章は終わりです……………(?)

ちょっとしたマチアスのチートぶりが見れると思うので、楽しみにしておいてください!

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