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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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【第150話】駆けつけた応援団      

今晩は。

いいね、ありがとうございます。

励みになります。

 雷の速さはとても速い。


 重速術は発動時、世界がゆっくりと動きだすという、タイムラグが発生する。


 その隙を狙っての、死角からの雷撃だ。


 まあ、音だけでも凄かったけど。

 普通なら、耳がキーンと鳴っているのだが。

 期待したけど、彼らは見事、視覚、聴覚を守ってみせた、なかなかの戦士である。


 阿騎だったら魔法のコントロール、どんぶり勘定だからやり過ぎていただろうなぁ。阿騎は大雑把な男子だし。


 まあ、その点、私は繊細な女子よ……とは言わないけど。


 でもこれ、勇者や魔王は絶縁していそうだな、通電はしないだろう。


 他にオリジナルの技、あるけど、思い出せないっ!ここが悔しい所だな、亜紀、お願い!もうちょっと分かりやすくコンタクトできない?


 まあ、亜紀は私だけど。


 前方の14名を眺める。


 その傷ではもう、全力は出せないだろう。


 どう出る?


 不死身の獣人族にアタックしたのだ、勝算があってのことでしょう?

 先制攻撃の重速術で、仕留めるはずだった?


 確かに今は、満月でも、新月でもない。

 攻撃を仕掛けるには好機。


 自身、最高の技で先に攻撃する、この作戦はよかったけど、まさか潰されるとは思わなかった?

 次の攻撃手段はあるの?


 私は、油断すること無く、朱槍に再び魔力を流し始める。


 すっ、と絶妙のタイミングで動く剣聖。


「あっ」


 イオリちゃんの横をすり抜け、私に斬りかかる。


「駄目ですっ!」


 イオリちゃんの制止の言葉も届かず、剣聖とのバトルが始まる。

 それともイオリちゃんの言葉は、私に投げかけたのかな?


「え?」


 衝撃波!?


 剣が伸びた!?


 私のいた場所がバラッと砕ける。

 何だ!?今の!?


 スッ、と剣を振る度、剣が伸びるように見え、大地が砕ける。


 これ、空気による攻撃だ!


 多分、夢の亜紀なら使えるはず!

 いや……覚えているのではないか?この技!


 どちらにしろ、私は技を見た。


 早速、マネをしてみる。


 槍で。


「ふんっ!」


 ドンドンッ!


「なっ!?」


 驚く周囲の戦士達。


「ア、アッキー?」


 できた。


 『抜き』とは違う攻撃だ。


 抜きは内部破壊が目的だ。

 これは外部破壊が目的みたい。


 それに『抜き』より間合いがあるな、中距離攻撃ができる!


 剣聖と技の応酬が始まる。


 手数が多いな、さすが剣聖。

 受け流すが、どれも一撃が重い!


 イオリちゃんも黒い騎士達に挑んでいる。


 え!?二刀流!?


 大小の剣を巧みに使い、次々に相手を切り伏せている!


 イオリちゃん、足捌きが凄い!

 ステップ?踊っているようだ!


 あ、でも、腕や、足を斬っているけどトドメは刺していない?


「馬鹿な……わ、技を見ただけで?」


 騒ぎ出す周囲。


「見ただけで盗んだ……修得だと?」

「おい、これは……」

「ああ、まるでこれは……」

「魔ゴブリンではないか!」


 剣聖が技を出せば出すほど、私のスキルが増えていく。

 踏み込み、受け、払い、流し、剣の握り方、呼吸。


「いや、魔ゴブリンでも、ここまで正確に早く修得は……」


 魔ゴブリン……その名前を聞いて、怒りと悲しみがじわり、と私に湧く。


 魔ゴブリン、彼らも私達なのだ。


 メイドンやエルフさんがいたから、北のゴブリンや秘のゴブリンが派生した。


「口上、聞いたでしょう?私はゴブリンでもあるのよ!」


 そう言って倒れている者達を、怒りを漲らせ睨む。


「ぐっ!」


 え?なに?


 睨まれた者が苦しみ、大地に伏せる。


 え?どうしたの?


「皆の者、気をしっかり持て!魔眼だっ!」


 剣聖が警告を発する。


「!!!!!!!」

「こ、この者、魔道士!?ネ、ネクロマンサーか!?ぐわっ!」


「戦いの中で、よそ見とは余裕ね?」


 イオリちゃんが冷たく言葉を漏らす。


 これで、立っている者は剣聖一人。


 しかし、魔眼って?人を不幸にする眼差し?呪いを送る眼?

 ち、ちょっと!それ!その言い方、酷くない!?


 澄み切った綺麗な眼、とは言わないけど……。


 そんな眼が、何かを捉えた。


 なんだあれ?


 ちゃっぱ、ちゃっぱ、忙しく何かが揺れている。


 せわしいな。


 剣聖達の、かなり後方で何かがうごいているのだ。

 剣聖達も気が付いた?


 ゴブリンの眼でも、獣人族の眼でも確認が難しい程遠くだ。


 それでも魔力が揺れているので、眼を引く。


 ?


 旗か?


 パタパタ。


 誰かが、せわしく旗を振っている!?

 なぜ?なに?こんな朝早くから?


(卑怯だぞ~っ)


 え?


(女の子二人に皆で!それでも騎士かぁ!)


 えっ!?


(おい、ゴンズイ、お前も何か言えよ!)

(……これ、重くって!ん?おい!皆、倒れていないか?)


 あ!あれ!護武鈴好の旗だ!

 ゴンズイくん、が振っている?


(な、なあドングリ、ここ、遠すぎないか?ここで応援して、見える?聞こえる?)

(見えるし、聞こえるよ!……多分……)


「ゴブ、じゃあさあ、ゴンズイ、近くに行くゴブ?」


(うめちゃん、無理だよ、こえーよ!あの黒い騎士さん達、おっかねーよ!)


 ……何しているの?


「「「!!!!!!!!!!アッキー!!!!!!!!!」」」


「お、応援しにきたゴブ!」

(頑張れ!アッキー)


 え?


(お、俺達、ほ、ほら繋がっているし、何か危ない感じがして……さ)

(それでね、それでね、クルミちゃんが応援に行こうって!)


 いや、危ないって!


 でも遙か遠くのその場所なら……取敢えず安全か?……ん?


 で、クルミちゃんは?

 彼女だけいない。


 ク、クルミちゃんは……どうしたの!?


(あ、くるみちゃん?クルミちゃんは最初の雷の攻撃で……)

(おい、ゴンズイ!ストップ!ストップ!駄目だって!)

(びっくりして、お漏らしして着替えに帰った)


 どかっ!ぼこぼこ、げしげし!


(駄目だろ!クルミちゃん、口聞いてくれなくなるぞ!)

(え?なんで?いででででっ!う、うめちゃん!抓るのやめてぇっ!)


 今のは、聞かなかったことにしておこう。


 ゴンズイくん、正直に話すだけでは駄目なのよ。

 私なんて、正直に報告書、書いただけで殺されたんだから……。


 さて、剣聖、どう出る?もうあなた一人だよ?


 こっちは力強い応援団もいるんですけど?


次回投稿は 2023/06/09 22時の予定です。

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