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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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【第151話】更に増える応援者?      

今晩は。投稿です。

「忌々しい輩め!」


「ここまでです、もうおやめ下さい!」


 剣聖が遙か遠くの護武鈴好の旗を睨む。


 あ、逃げた。


(こ、これだけ離れていてもこえーよ!あのおじちゃん)

(こっち見ているよぉ!視力よくなったけど、これはイヤだよ!)

(ひ~っ、クルミちゃん、お家帰って正解だよ!)


 走って隠れる護武鈴好。


 そして、剣聖が目を離すと、コソコソと戻ってくる。


 そして旗を振り、何やら叫び出す。

 

 ゴブゴブゴブ!


 あ、クルミちゃん、戻ってきたぞ!


 ……ん?お話ししている?

 あ、ゴンズイくん、吹っ飛んだ!?


 クルミちゃん、走って帰っていった!?


 ん?……倒れている騎士、数人笑った!?


「ふんっ!」


 気合いと共に、朱槍を振るう。


 は、外した!?


 素早いのだ。


 私の朱槍は剣聖を捉えられずにいた。

 先読みが凄く、攻撃が擦りもしない。


 これは、正確に言うと、素早く見える?


 攻撃をするのだが、攻撃ポイントを読まれ、前もって回避する。

 結果、素早く見える、これが正解だろう。


 重速術を使うか?


 だが、こいつらの前で使うと、より速い重速術の使い方を、盗まれはしないか?

 そうなると、この14名、全員死んでもらわないといけなくなる。


 今は、技の流出は少しでも避けたい。

 ダークエルフが控えているし。


 私達の周りは、巨人かドラゴンが暴れたように荒れていた。


 大地は大きく抉れ、亀裂が走り、地形が変っている。


 仕留めることはできるのだが、何故か躊躇いがある。

 誰だ?私を止めているのは?


 シルバーっち?

 ゴルちゃん?

 

 今は余裕があるけど、これ、皆の祝福で魔力が上がっているからだ。

 以前の私だったら、ここまで戦えたかな?


 戦いの場所は徐々に王都から離れ始めた。

 それに伴い地形が見る見る変っていく。


 衝撃波による、破壊活動だね、これは。


 王都からは離れてきたけど、場所的にヤバくないかな?


 ここ、平原で王都から丸見えなんですけど?


 ほら……ちらほらと、ギャラリーが……あ、ホッシー先輩いるぞ。


 朝市の帰りか?


(……何しているの?アッキー?)


 剣聖とバトル。


(……普通、瞬殺よ?剣聖は勇者や魔王の技を使うって話だけど?)


 そうね。


「余裕だな?傾奇者!」


 連撃!?


 ひ~っ!

 

 ズドドドドドドッと凄まじい音が鳴り響く!


 周囲に土煙が枚上がり、地形がまたもや変る。


 ギリギリで躱したけど!次の攻撃が!


 これだけの攻撃、どこから魔力を供給しているのだ?


 攻防が続くかに見えたが、一瞬の隙で勝敗が決まった。


 剣聖の足が、滑ったのだ。


「!」


 そして私の槍が剣聖を捉える。


「ぐっ」


 石突きで剣聖の踏み込んだ足を突く。


 ガクッと膝を着く剣聖。


 そして朱槍を回し、剣を弾く。


 剣は遠く跳び、地に落ちた。


「……!」


 更に朱槍を回し、剣聖を!


 おっ!


 何かが動いた!


 え?イオリちゃん!?


 私と剣聖の間に、イオリちゃんが割って入った!


 朱槍はイオリちゃんの脇、ギリギリで止まる。


 まあ、元々柄を当てるつもりではあったけど。


「イオリちゃん、危ないよ?」


「ごめんなさい……アッキー」


「まさか、この俺が女を盾にするとは……」


 ……この人、イオリちゃんに剣を教えなかったり、女を盾にとか、女性に対して何かと意地悪?女性扱いが酷くないか?


 いったい、どんな環境で育ったんだ?


「まあいい、時間稼ぎはできた」


 え?


「お前達が時間を稼いだように、我々も時間稼ぎをしていたのさ」


 どういうことだ?


 別働隊が向っていた!?


 ニヤリ、と唇を歪める剣聖。


 やってくれたな……だけど、ニトお父さんとリュートお母さんのガードは、私以上の戦闘力の持ち主が付いている。


 おそらく返り討ちにしているのでは?


「なぜ、そこまであの二人に拘るの?」


 私は聞いてみた。


「バカか?お前は?得がたい人材だろ!ニトの研究は人に限らず、この大地の毒も癒やすのだぞ!汚染された大地や河川、海の汚染物質も一部、浄化しているのだぞ、手元に置きたいと思うのは当たり前のことだ」


「愚か者ね」


「な、なんだと!」


「愚か者よ、ニト先輩だったら、お願いすれば『いいよ』で済む話なのに。独占しようとするから、問題が起きるのよ!私が馬鹿者なら、あなたは愚か者ね!」


「子供が!女ごときが何を言う!だがな、今頃、我々の手中だ!はははっ愚か者はお前だっ!」


 空が、一瞬陰る。

 え?黒い、大きな影が、周囲を覆う。


 見上げると……ブラック・ドラゴン!?


 え?なんで竜騎士がここに!?


 次々に飛龍を使い、舞い降りてくる竜騎士達。


「あ、ミギ」


「誰がミギだ!」


 ん?怒っている?


「ああ、我らは不満である!」


「?」


「何故我らを呼ばぬ?東の砦でアイに笑われたぞ!」


「アイお姉ちゃん!?」


「アイお姉ちゃん、酷いんだよ?おまえら、明季に嫌われてんじゃねーのかって言うんだよ!そ、そんなこと、ないよね?」


 うっ、この小っちゃい竜騎士、可愛いっ!


「怪我はもういいの?」


「うん」


「嫌ってなんかいないよ」


 そう言って、私はジロリと剣聖を見る。


「これが、答えみたいだが?」


「り、竜騎士だと?それにブラック・ドラゴン?」


「ニトとリュートは無事、東の砦に入った。追手は我々が相手した」


 え?速くない?


「全て倒したよ。アイお姉ちゃんが挑む者には全力で相手しろっ、て言ったから」


 ……アイお姉ちゃん、子供に好かれていない?

 ちっちゃい子、みんな慕っているような気がする。


 ちょっと嫉妬。


「王都の剣聖よ、手を引け、ここまでだ。これ以上明季姫に挑むなら、我々竜騎士がお相手致す」


「!」


 え?そこまでしてくれるの!?


 なんで?


(封印されたブラック・ドラゴンを解放し、その呪縛を解いたであろう?)


 え?ゴルちゃん?


(それに、今までの竜騎士達との戦い、彼らはあなたの実力を認め、感謝したいのですよ)


 え?シルバーっち?


「この女にそこまでの価値があるのか!?」


「戦った剣聖殿なら、彼女の強さが分かるはずだ。違うか?」


「くっ」


 竜騎士ミギの言葉に、返事ができない剣聖。

 戦いはここまでか?


次回投稿は 2023/06/10 22時の予定です。

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