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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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【第142話】 朱天童子     

今晩は。

サブタイトル変更しました。


 未来の私は、魔力的にも、質量的にも、この大きい白い龍と交渉するらしい。


 ……本当だろうか?

 まあ、考えても仕方あるまい。


 分からないのだ。


 その日が来るのを楽しみに待とう。


 呪術師によると未来は変ると言うし、確定した未来は無さそうなんだよね。

 時間軸は横にも立てにも動くって話だ。


 過去や未来に思いは馳せるが、過去は変らず、未来は予測もできない。


 それに、私のことだ、そのうち忘れてしまうかも。


 それよりも私は、今が大事なのだ。


 私には今しかないのだ。


 今が、未来に繋がるのだ。

 今を疎かにできない、止まってもいいけど、それは充電期間なのだ。


 ?


 超夢?


 いや、違うな。


 でも?


 誰の声だろう?


 男の子?


(駄目だ、ホルダーと明かしても、意味が無い)


 !


 誰!?ホルダー!?


(ただそれだけのことだ!ホルダーに何の意味があるのだ!それよりも、僕が、僕自身が強くならなければ意味が無い!)


 ?


 誰?何を思い詰めているの?


(本当の意味で強くなって、彼女の前に立つ)


 熱い男の子だなぁ、誰だろう?

 彼女の前?誰だ彼女?


 ホッシーが過ぎった。


 歌うホッシー先輩のヴィジョンだ!


 どこだろう?ああ、ここは市場だ。


 ホッシー先輩の関係者かしら?

 え?ホッシー先輩に片思い?


 私か?まさか、思い当たらない。


 でもホルダーって?


 この夢、忘れたくないな。


 起きても、覚えているかしら?


 ……。


 どのくらい時間が経ったのだろう?


 気が付くと、辺りはだいぶ暗くなっていた。


 最初に動き出したのは重装備騎士の2名だ。


「いててっ、おい、どう報告する?」


「お前よく動けるな?アシュリー王の魔力浴びすぎて、魔力酔いだぞ!」


「学生さん達、大丈夫か?結界は張られたままだが?」


 獣人族のパワーで、ひょい、と起き上がる私。

 跳ね起を決めてみたけど、どうだろう?

 獣人は途轍もなく頑丈なのだ!


 だけど、ちょっと目眩?


 これが重騎士さんの言っていた魔力酔いか?


「よお、シュート家・明季、大丈夫か?」


「噂に違わぬ、暴れっぷりだな?」


「え?暴れてませんよ?誤解を招く言い方、やめてください!」


 ゆっくりと立ち上がる重騎士さん達。


「封印を解いたであろう?あれ、勇者、魔王クラスの封印だぞ?」


「無意識ですよ、もう一回やれって言われても無理ですから」


 ん?後方から鎧の音が??


「どうした?」


「交代の時間より少し早いが?」


 同じ格好の重騎士が2名歩いてくる。


 更にその後ろから……え?な、なに?


 一箇小隊?

 一分隊約は10名程

 それが×3


 ≒30名?


 そこからが大変だった。


「お、おい、アシュリー王の位置が、か、変っているぞ!」


「城が光ったぞ!なにがあったっ!?」


「未確認だが、上空に勇者が停滞しているとの情報がある!無事か!?」


「何があったのだ!」


 ……現場、大混乱。

 ……し、しぃーらないっ、と。


 いち、学生は避難致します。


 繋がっているゴブリンの回路を使う。


 うめちゃん!起きている?芝居して!


 ここから逃げる!


(了解、リーダー)


「ゴブッ、ごほごほ」


「!怪我をしているのかっ!」


「ゴブゥ……シクシク」


「が、学生を早く退避させろ!」


「結界の強化を!」


「ち、ちょっと待て!シュート家の……」


「避難が先だ!ここは封鎖だ!」


 混乱のうちに、どうにか城外へ。


 お城から出ても大変だった。


 何?この人垣?


「怪我人はいないか!体調不良の者は!」


 医療チームだろうか?


 まあ、お城が壊れるのでは、と思える程の魔力が暴れ回ったのだ。

 皆、異常には気が付くだろうな。


「クラス全員が、謁見の間に辿り着いただと!?」


「信じられん!」


 あ、校長先生だ。


「皆無事かっ!トムト・カラン!状況報告!生徒はここで、現地解散じゃ!先生達、上級生、生徒会に付き添って貰え!必ず付き添いで帰宅せよ!不安な者は学校へ向え!」


「トルク校長!勝手に帰宅されては困る、先ずは取り調べだ!」


 ……王都、混乱。


 まあ、動かないアシュリー王が動いたし。


 一体、何年ぶりの活動だったのだろう?


 そして私は空を見上げる。


 もう夕刻だ。


 日が傾き、辺りは闇が覆い始めている。


 ……違和感がある。


 私の目は、自然と上空の一点に向う。


 なんかいる。

 恐ろしいヤツだ。

 切り裂くような魔力。


 ……上空に隠れている?


 分厚い雲。

 これ、噂の勇者?


 カタカタと震え出す朱槍。


 あの異様な魔力に、誰も気が付かない?


 そんなはずはないと、思うのだが。


 周囲を魔力で探ってみる。


 センバ騎士団長もいるけど気が付かない。


 おばばさまも、トルクちゃんも、気が付かない。


 私だけか?


 !


 ポシェットくんと目が合った。


 青白いお顔。

 震えている?


 ああ、彼は気づいている。


 魔力が少ないのに凄いな、魔石の影響かしら?


 あ、やばい!


 辺りがゆっくりと動き出した!?


 これ、重速術だ!


 上からのアタック!?

 狙いは……私か。

 なんで私かな?なんかしたっけ?勇者に狙われるようなこと。


 朱槍を魔力で満たす。


 アクセス。


「速」


 フッ、その場を離れる私。


「速」


 え?え?ポ、ポシェットくん!?


 し、死んじゃうよ!

 駄目だ!ついてきたら!


 この場からできるだけ遠くへ!


 周りの風景がぐにゃりと歪む。

 そして視界と世界が止まる。


 その中を飛ぶように走る。


 遠くへ!


 選んだ場所は、エルフの丘公園。


 !


 来る!?


 パパッと私の周囲が光る。


 ?


 目の前で膝を着くポシェットくん。


*ほう、大したものだ*


 もしかして、今の攻撃!?


(じ、重速術4だ。こいつ本気か?勇者って、魔王だけが相手じゃないの!?)


*明季姫は反逆者アシュリーの封印を一時的だが解いた。ちょっとばかりお仕置きさ*


 声だけで、姿が見えない。魔力感知もオーラも反応しない。


 だけどそこにいる。


 とんでもない力を感じる!


 凄いな、勇者は。


 あ、す、姿を現した!?


「我が名は勇者5番機、朱天童子。暫しお相手願おうか」


 目の前に現れたのは、大きな鬼であった。


 私は大きな声で返事をした。


「イヤです」

次回投稿は 2023/06/01 22時の予定です。

サブタイトルは 朱天童子2 です。

サブタイトル 南のダンジョン でまとめていたのですが、分けました。


たくさんの いいね ありがとうございます。

とても励みに鳴ります。

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