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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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335/406

【第135話】 作戦その1   

今晩は。

予告より、ちょっと早い投稿になりました。

 お店については、上手くいきそうである。


 おばばさまと、トルクちゃんにも相談だね。


 おばばさまには、似顔絵の躍息がまだ果せていない。

 絵を描くとき、ゴブリン達の今後、相談してみよう。


 そして私達はダンジョンについて話を始めた。


「倒した魔獣の数、宝箱回収の数、そしてクリア時間、これがメインの総合評価となっているけど、これだけではないと思う」


「ゴブ?他に何があるゴブ?」


 ドングリくんが『たまご・ボーロ』をポリポリ食べながら質問する。

 ……気に入ったみたい。


 サイザンお兄ちゃんは、お肉が好きだったけど、これ、食べさせたかったなぁ。


「ゴブ、裏の設定があるゴブ?例えばパーティーの連帯とか?きょきょ?ゴブゥ?」


 クルミちゃんは柔軟性があるのかな?組み立ててよく考えるみたい。


「協調性?」


「そ、それゴブッ!」


「ゴブ、それならリーダーシップも?ゴブゴブ?」


 う、ゴンズイくん、痛いところを。


「まあ、色々あると思う。先生達がダンジョンに魔力感知して、統計を取るんだよね。あと、安全確保も」


「ゴブ、ミント先輩に聞いたゴブ」


「お?なになに?」


 ゴンズイくんは慎重派か?


「ゴブ、去年はダンジョン、無理して進んで何人か死んだみたいゴブ」


 うげっ!判断ミスは死に繋がるか。


「さすがにそれはマズいな、色々と。では『護武鈴好』は全員生きて帰る、が第一、いいかな?」


「いいゴブ」

「賛成ゴブ」

「それがいいゴブ」

「了解ゴブ」


「そこで、作戦だけど、バトルはナシ」


「ゴブ!?」


「戦わないゴブ?」


「戦わない。みんな訓練している?古のゴブリンから贈り物、もらったでしょう?」


「しているゴブ!」


「大切な贈り物ゴブ!」


 おお、阿騎か憑依してプレゼントした力、使っているみたい。


「体力、上がったゴブ!」


「普段の生活も、なんか健康的?になったゴブ!」


「でも、バトルは怖いでしょ?」


 突然力が付いたからって、好戦的になるわけない!

 それに、元々回避や逃げるためのスピード、能力だもの。


 ドングリくんには、憑依して教えたけど、それでも怖いはず。

 どう?ドングリ君?


「ドングリ君、どう?戦いは?」


「ゴブ毎日、動きを再現して特訓しているけど、正直バトルは怖いゴブ」


「むいていない?」


「戦いは必ず勝つとは、限らないゴブ。負けることは死に直結するゴブ。僕たちにはあまり向いていない気がするゴブ」


「ゴブ、でもドングリ、避けられない戦いも在るゴブ」


 まあそうだよね、ゴンズイくん。


「ゴブゴブでも、俺達、逃げ足、パワーアップしているゴブ」


 最速で逃げる、だよね、これで行こう。


「だから、戦わない方向で行こうと思っている」


「できるゴブ?それに逃げること、評価できるの?」


「作戦として、攻略時間最短を目指す。さらに設置したある宝箱を全開する。そのために、無駄な時間を省く。今回の場合はバトルだ。中に生息している魔獣は強いモノもいそうだから、避けられない場合は私が相手をする。基本ドングリ君達は宝箱を全発見、全開して欲しい」


「ダンジョン経験無いゴブ。入り口付近で雨宿り程度ゴブ」


「それは私も同じ、先ずは暗闇になれよう、それから私との念話を強化して連帯を途切れないように」


「ゴブ、バトル無しならドングリくんが役に立つゴブ」


「?」


 何か特技があるのかしら?


「投げ矢が得意ゴブ」


 な、投げ矢!?エルフさんと同じ!?どこで覚えたのだろう?


「遭遇したら、これに痺れる毒を塗って、相手を麻痺させる、どうゴブ?」


 いいね、話し合いは進んでいく。


 まずは自分の特技披露、適材適所。

 全員基本、私も含めて脚が速い。これはいいと思う。


 バトルと索敵は私、ゴンズイくんは手先が器用らしく宝箱担当、周囲警戒はドングリくん、クルミちゃんは呪術師の才能があるみたいだから、基本判断をまかせよう。そして、うめちゃんはなんと、意志誘導ができるから攪乱だね。


 相手に錯覚を起こさせ、誘導する力、意思誘導。これが進むと意識操作になり、極端に進むと洗脳となる。


 怖い能力なのだ。


 この能力をスリに使っていたんだね。


 魔獣を私達ではなく、別の何かに意識を向けさせる。

 意識が逸れているうちに、奥へ進む。


 魔獣が気づいたときにはもう私達はいない、という戦法。


 魂と魄は私達を認識しているのだが、意思が騙されて意識していない状態。目の前にいても別のことに気を取られ、見えていないのだ。


 この状態を意識的に作り出す、これが意思誘導。


 私もできるはずなのだが、上手くいかない。多分、亜紀が嫌いなのだろう。


 いじめは相手を言葉で縛ったりする。脅迫だ。


 強制的に相手の意思を奪い、封じる脅迫。


 亜紀はこの言葉に対して猛烈に反発する。


 だから意思操作や、意思を扱う魔法を嫌っている。だから使いたがらない。


(おーい、もうそろそろ帰るよ?)


 えっ!?


 誰?


(今晩は、明季姫)


 こ、今晩は……?


(初めましてミントといいます。うちのチビちゃん達がお世話になっています。お礼も兼ねて、今度お話がしたいですね)


 ミ、ミント先輩!?

 噂の賢者!図書館の主!


(チビ達に力の贈り物、したでしょう?その力、僕にも流れてきてね、重宝しているよ。ゴブリンの精霊様にお礼を言わなければ)


 いつ、会えます?


(おれ、明日から、東の砦のドロトンに呼ばれているんだ、帰ったら時間を作るよ)


 え?東の砦?遠いですよ?大丈夫ですか?


(コロさんとケインさんが付くらしい)


 ……ケインお兄ちゃん、寄り道駄目だからね。


「イオリーナさま、美味しかったゴブ!また来たいゴブ!」

「リーダー、今後もよろしくゴブ!」


 また明日の朝、と躍息をしてゴブリンの皆は帰っていく。


 静かになるお部屋。

 寂しいくらいだ。


「賑やかな一日でしたね?」


「そうだね、イオリちゃん。大変だったよね?お料理とか?」


「いえ、作りがいがありますよ。皆さん、美味しく食べてもらって嬉しいです。暖かいお茶を入れましょうか?」


「うん、おねが……」


 コンコン。


 え?


 そして扉が鳴る。


 今度は誰?


「キン子、開けるぞ!」


 次は……ハピ子?


前話、いいね ありがとうございます。

励みになります。


次回投稿は 2023/05/26 22時くらいの予定です。

サブタイトルは 初めての商談 です。

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