表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

334/406

【第134話】 ゴブリンズの商い     

今晩は。

予定より、ちょっと早い投稿です。


「ゴブゥ」


 ?


「き、綺麗なお部屋ゴブ!」


 イオリちゃん、お掃除すごいのよねぇ。


「は、入ってもいいゴブ?」


 そうぞ、どうぞ!大丈夫だよ!


「ど、どうしようゴブゴブ、私、騎士団のネコと転げ回って遊んできたゴブ!」


 ……えっ?それどこの騎士団!?そのネコ、もしかして??


「そ、外でお話ししないか?ゴブゴブ、俺達、場違いゴブ」


 いや、折角お呼びしたから、入っていいよ!


 驚いている?

 いや、困惑?

 みんな、イヤな汗?どうしたの?


 試食会だよ?お部屋、入ろう?

 綿菓子、食べて欲しいし!


「遠慮無く、どうぞ!」


「……」


「リーダー命令、入室しなさい!」


「ゴ……し、職権乱用ゴブ!」


 私はクルミちゃんの手を取り、部屋に招く。


「おいでよ!」


 ちっちゃいゴブリンの手。

 サイザンお兄ちゃんを思い出す。


「ゴビッ!」


「え?どうしたの、クルミちゃん?」


「バ、バイオリーナお姉さまゴブ!?」


「ゴブ!バイオリーナさまゴブ!」


 え?知り合い!?


「え?みんな、イオリちゃん、知っているの!?」


 ニッコリするイオリちゃん。


「皆さん、お元気そうで。ご入学、おめでとうございます」


 なに?


 小さな声で、ありがとうございますぅごぶぅ、と呟くうめちゃん。


「うめちゃん?知り合いなの?」


「ピアさまと一緒に、助けてくれた人ゴブ……」


「も、もう、スリはしていないゴブ!ほんとだよ!ゴブゴブ……」


 段々と小さくなり、後ろに下がり出すクルミちゃん達。


「皆様、どうぞお入りください、私は今、明季さま付きのメイドです」


「ゴブッ!?」


「どうか、私のご主人さまと、仲良くしてくださいね」


 この言葉を聞いた瞬間、雰囲気が一変した。


 あ、ドングリくんの魔力が変化した!?


(みんな、アッキーを支えようぜ?)

(そうしよう、バイオリーナさまのお願いだぞ)

(うん、そうしよう!恩人のお願いだ!)

(来てよかった!バイオリーナさまとお話しできた!)


 イオリちゃん、言葉の魔法、使った?


 それともシルバーっち?


 このゴブリンズは私の魔力が伝わっているし、誰か動いたかな?


 そして、それから始まる盛大な試食会!


 まあ食べる、食べる、凄い食欲である。


 みんな知っている?これ試食会だよ?バイキングじゃないよ?

 イオリちゃんは予測していたみたいで、普通に料理を披露している。


 次々に出てくるイオリちゃんの手料理。


 これ普通にパーティーでは?


 で、感想を聞いたら、美味しかった、で終わった。


 いや、そうだけど、なんか違うくね?

 だからね、いや、いいけど。


「これ凄いゴブ!」

「気に入った?おいしい?」


 そう、これよ!これ!感想が聞きたいのよ!


 美味しいだけじゃなくて、詳細が知りたいのよ!


「ゴブ!魔力で氷を作って、削るんだねゴブゴブ」

「ゴブ、そしてこの色の付いた砂糖汁を掛けて食べるゴブ!」


 砂糖……汁?

 うわ、美味しくなさそう、そこは砂糖水でいこうよ!


「魔力が少しだけど、回復するゴブ!こんなの初めてゴブ!」

「ゴブ、でもよ、これ、頭がキーッンて痛くならねーかゴブゴブ?」

「そうゴブ、美味しいけど、頭痛いゴブ!攻撃魔法の一種ゴブ?」


 いや、違うし。


「氷を作ったアッキーが食べても、魔力は回復しませんよ」


 イオリちゃんがお茶を入れながら私に言う。


「そうなの?」


「ええ、おそらく、回復するのはゴブリン限定では?アッキーの魔力はゴブリンと相性がいいみたいですので」


「色々試してみたいね」


「そうですね」


 みんな食べて落ち着いたところで、計画を話し始めた。


「この食べ物、取敢えず、たまご・ぼーろ、綿菓子、かき氷、どれか一つでもいいから、市で売りたいの、どう?」


「市ゴブ?朝市?」


「……ゴブゴブ」


 おや?意思消沈?

 ちらちらとイオリちゃんを見ているけど?


「ゴブ、アッキー、俺達、朝市でスリをしていて捕まったゴブ」


「ゴブ、正確には、捕まったというか、怒られて、反省してミント先輩預かりになったゴブ……」


「ゴブ……だから市は、行けないゴブ。いろんな人に迷惑掛けているゴブ」


「世界が狭くなったんだね。この場合は狭くした、か」


「ゴブ?」


「世界ゴブ?」


「遊びに行ける場所、気軽に行ける場所がなくなること。イヤな思い出、辛い思い出がある場所には、行きたくなくなるもの」


「……アッキー」


「なあに、イオリちゃん?」


「お金は可能な限り、返しましたよ」


「え?」


 返した?誰が?


「ミントが特定して、一人一人、ピアが返しに行ったわ」


「え!?イオリちゃん、お金は誰が?」


「オルガン・ブレイス・ヴァイナガン」


「おば……生徒会長!?」


「会長、ゴブリンには特別な思いがあるみたいなの、ミントと二人で頑張ったみたい」


「ゴブ、ごめんなさいは、言ったけど、許してもらえない人、いっぱいいたゴブ」


「もうしません、と言ったけど、駄目だったゴブ」


「だから、市場や人前での商売は駄目ゴブ」


 どうにかならないか?何かないか?


 学校でケンタウロス・グロスからお財布は取ったけど、あれは動揺を誘う手段。

 素早さの技を見せたのだ。


 もうこの子達は盗んだりしない。


 そもそも、なんでスリをしたんだ?

 生活のためか?生きていけなかったからか?


(そうです)


 シルバーっち!


 どうにか、ならないか?

 考えろ!


 市場、販売、市場には誰がいる?ホッシー先輩?何がある?お花屋さん?沢山の食べ物、武器防具、日用品。


「あ」


「どうかしましたか?アッキー」


「ふふっ」


「ゴブ?アッキー目が怖いゴブ!」


「ふふっ、レイ・レッド先輩がいるじゃん」


「え?レイですか?アッキー?」


「そうよ、イオリちゃん!委託しよう!」


「ゴブ?」


「私達は、お菓子を毎日作る、それを売ってもらうのよ!」


 満月期、ポメになってレイ・レッド先輩のお店前に降臨する。


 どうだろう?


 上手くいきそうな気がする。

一章 34話までイラストが入りました。

よろしければご観覧ください。


次回投稿は 2023/05/25 22時くらいの予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ