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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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【第78話】 明日は入学式 2

号外です。

外は風が強いです。


 てくてく。


 王都を目指して進んでいるけど、私、抱っこされたままでいいのかしら?

 楽ちんだけど、恥ずかしい気も少し。


「明日の入学式は正装ですよ」


 正装とは?


「え?ランお母さん、正装って?」

「私と季羅は村に伝わる礼装があります。シンと明季はリュートの作った白い服を」


 ああ、あのワンタッチで皆脱げる服。

 あれ、軽くて動きやすいから好き。


「メイドのイオリナさんはどうです?北のゴブリンさん達の強い推薦がありましたが?」


「凄く助かっている!色々教えてくれて、ご飯も美味しいし」


 ん?騎士団全員が静かになったぞ?

 イオリちゃんのお話、聞きたいのかしら?


「何処で知り合ったのです?明季?メイドナ家は王都名門ですよ?」


「学校で。気分悪くなって座っていたら、介抱してくれたの」


「そうですか、優しい人なのですね」


「おい、センバちゃん優しいだと」


「獣王、やめてください」


 ん?なんだこの会話?あ、そう言えばイオリちゃん、騎士団のお誘いがあったとか?


「従妹だっけ?イオリナちゃんは?身内が誉められると嬉しかろ?」


「まあ、はい。妹のような存在です、よろしくお願いしますよ獣王」


 ……いい情報ゲット!こんどイオリちゃんに、センバ団長について聞いてみようっと。


 !


 周囲に?違和感?誰か見ている!?

 あ、センバ団長も気がついたみたい。


 王都に入る寸前、何かが空を横切った。


 何だろう、この匂い?

 獣人族とは違う獣の匂い?

 不快ではないけど、変な匂いだ。


 (おい、騎士団、男共!気をつけろよ、フェロモン・アタックだ)

 

 フェロモン・アタック?季羅お父さん、それって??


 ザァアッという音と共に、何かが舞い降りてきた。


「騎士団に囲まれて王都入りかえ?獣王!」


 次々に舞い降りる黒い影。


 ハーピーだ!


 何人?


 魔力感知が上手く働かない、妨害しているな。


 目視はできるけど、数人、隠れている。


 ならば、オーラ感知で……28羽、あ、目視24人、隠密が4人。

 目視のうち4人は、私達の頭上を、輪を描いて飛んでいる。


 騎士団はゆっくりと、私達の前に出た。


 すると、自然とランお母さんの腕に力が籠もる。


 目の前に現れたハーピーは、鷹のような両脚に、真っ白い腕を乳房の下で組んで姿勢良く立っている。ん?やけに胸を強調するなぁこの人。


 そして、背中には黒々とした翼。

 視線は鋭く、ランお母さんを睨んでいる。


 ハーピーの中には、腕がそのまま翼の者もいる。

 彼女達も、人バージョンとかになるのかしら?


 地上に舞い降り、整列したその姿は壮観である。


 そして、自然とその場所に目が向う。


 特に阿騎の意思がびっくりして見ている。


 共通している項目は皆さん、とんでもなく乳腺が発達されておいでで、いやはや。


 ハーピーさん達、これはナシでしょう!


 飛ぶ時、邪魔になりませんか?


 そう思うくらいリッパなのだ。


 チラリと目線を落としてみる。


 まあ、私はまだ一歳だし、これから、と。


 ちなみに、ランお母さんは……プラズマ粒子砲?


 何故か知らないが、一撃で白のドームを破壊した超兵器が思い浮かんだ。

 まあ、私、抱っこと言うより、埋もれているし。


 ランお母さん、沢山赤ちゃん産んでいるのに、形がいいんだよなぁ。

 授乳すると形が変るとか聞いていたけど?これは亜紀の知識で、本当のところは知らない。


 はい、授乳の経験ありませんし。


 できれば、将来、赤ちゃん産んで、オッパイあげてみたい。


 うーん?プロポーション反則なのは、獣人族だからかしら?


 母が、これなのだ。私のこれも、きっと!たぶん!


 それに、ランお母さん、癒やしの波も凄いのだ。

 波が目に見えるのでは?と思えるほど、辺りに溢れている。


 何だろう?


 凄く満たされているというか、充実感が伝わってくる。


 ああ、季羅お父さんと二人で、旅をしているからだろうか?


「何年ぶりだ?乱?」


「三年よ。忘れたの、トウ・タタ?」


 え?ランお母さん、言い方というか、発音というか、棘がありませんか?


 ずいっ、と胸を突き出して迫るハーピーさん。


 あ、この人、女王さま?


「まさか同じ時期に入学とは。これから9年も、ことある度に乱、お前と会わないといけないのか」


 うわぁ吐き捨てるような物言い。


「シンは4年生からのスタートだが?お前の娘は1年生か?」


「!!!!!」


 固まっちゃったよ?ハーピーさん、フリーズした。


「ん?どうしたタタ?」


「4、4年生だと!金でも使ったか!」


 あ、動き出した。


「人聞きの悪い、王都聖龍門学校に金は通用しない。実力のみ」


「もう一人いたであろう、何でも試験で鼻血を出したとか?」


 あ、周りのハーピーさん達がクスクス笑い出したぞ。


「ぐっ」


「おお、いい顔ではないか乱」


「季羅、今からでも遅くない、我を選べ!大衆の面前で鼻血噴くような子は産まぬぞ?獣王、我を選べ、さすれば国も安泰だ。我が後宮に入れ」


 もしかしてセンバ団長が言っていたことってこれか?

 あ、センバ団長と目が合った。

 

 さすがにこれは手に余るか?


 私の目は季羅お父さんに向く。


 季羅お父さん?


「ハーピーの女王、後宮の件は遙か昔に断ったはずだが、お忘れか」


「気は変らぬか?」


「くどい、生涯、私の妻はランさんだけである」


 言っちゃったよ、季羅お父さん!


 私の大好きなランお母さんを大好きな季羅お父さん、大好きです。

 言葉、おかしくないよね?


 ん?ランお母さん?口元がニヤけていませんか?

 平然としたお顔しているけど、耳まで真っ赤ですよ?


 体温も上がっているし。


「くっ、噂の金狼はそいつか?」


 え?話題が私に飛んだ!?


 どうしよう!?


 ここは挨拶からだよね、挨拶は大事だ。


「こんにちは、シュート家・明季です」


 さて、なんと応える?ハーピーさん。


 私は名告ったぞ。


 あれ?なんだろう?一瞬悲しい目をした?


「私はトウ家タタという」


「女王さまですか?」


「いかにも」


 あ、目が何か企んだ目になった!?


次回投稿は 本日 2023/04/16 20時頃の予定です。

サブタイトルは 明日は入学式3 です。

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