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 恐らく放課後のあの出来事を誤解しているのだろう。


「はぁ……ちげーよ……放課後、横川と少し話しをしててな……それを勘違いされたんだ」


「ん……そう……」


「あぁ……上屋敷に言っておいてくれ、そんなわけねーだろって」


「ん……じゃあ、今メッセージ送る」


「おい、飯食ってる時にスマホ……って、ちょっとまて、お前いつの間に上屋敷と連絡先交換したんだ?」


「ん……ここで一緒にゲームした時」


「あの時か……まぁ、友人が出来るのは良いことだな……」


「ん……今日のご飯を送ってる」


「自動的にうちの晩飯が上屋敷にバレるわけね……」


 そういえば、俺は上屋敷の連絡先を知らないな……。

 女子に聞きづらいってのもあるけど、なんか聞くタイミング無かったしな……。


「ん……送った」


「それはどうも、ちゃんと分かってくれたか?」


「ん……美味しそうなクリームシチューだね……って」


「いや、俺と横川の事を送ったんじゃねーのかよ」


「ん………忘れてた」


「そっちを優先してくれ、そっちの方が俺にとっては問題なんだ」


「ん……分かった………」


 八島はそう言うと、スマホを操作して上屋敷にメッセージを打ち始めた。


「オッケー………」


「そうか、なんて送ったんだ?」


「ん……」


 俺が尋ねると八島は俺にスマホの画面を見せてきた。

 その画面には『木川は横川嫌い』とだけ書いてあった。

 

「おい……これは……ざっくりしすぎだろ……別に嫌いじゃねーし」


 そんな事を思いながらスマホの画面を見ていると、上屋敷からメッセージが帰ってきた。

『え? やっぱり振ったの!? なんかお前みたいな変態と付き合えるかー! って行ってたんだよねぇ。なんか横川さん可愛そう……明日私がしっかり叱っておくね!』


「………俺は叱られるのか?」


 そんな事を呟きながら、俺は八島にスマホを返した。

 




 翌日、俺は学校に到着した瞬間、上屋敷に呼び出され屋上に来ていた。

 なぜか八島付きで……。


「なんだよ、朝から……」


 とは言いつつも予想は出来ていた。

 昨日の放課後の事だろう。

 八島のメッセージでもなんか誤解は解けてないみたいだったし……。


「……女の子って……恋に生きてるんだよ……」


「全員がそうなわけねーだろ」


 良いからこっちを向けよ。

 なんで空を見ながら遠い目で俺に語り掛けてんだよ。


「女の子はね……好きな人が出来ると、その人でいっぱいになっちゃうの……」


「あっそ」


「恋は盲目……女の子は恋をすると、好きな人以外何も見えなくなっちゃうの! まるでサングラスのように!!」


 例えが分かり難い上に面倒くさい!

 なんだこいつ……一体何が言いたいんだ……。


「なのに……昨日の木川君のあれはなに!? 折角告白してくれた女の子に失礼でしょ!!」


「上屋敷、良いから俺の話を聞け、そして八島! お前は寝るな!!」


 上屋敷を抑えつつ俺は隣で立って寝始める八島に注意する。

 昨日も八島は寝るのが遅かったらしい。


「上屋敷、まず俺は横川に告白されてない」


「え? でも昨日……」


「お前の勘違いだ、それを説明しようとしたら、お前が急いで帰ったんだろ?」


「いやぁ……二人の邪魔しちゃ悪いかと思って……」


「なわけねーだろ……モテねーし……」


「……確かに……」


「なんでそこでお前が応えるんだ? や・し・まぁ~」


「あうぅ………イ、イタイ……」


 俺は八島の頭を掴んでギリギリと頭を締める。

 

「……うぅ……女の子に……暴力……ダメ……」


「女の子として見て欲しいなら、少しは女らしくしろ」


「何言ってるの? 絢葉ちゃんは十分女の子だよ!」


「八島の胸を揉みながら言うな!」


 俺は上屋敷にそう言い、屋上を後にしようとする。


「話しが終わりなら教室戻るぞ、ホームルームが始まる」


「あ、まって! じゃあ横川さんと何を話してたの?」


「え?」


 自分がホモだと思われてて、漫画のネタにされそうになってたなんて言ったら上屋敷の奴、また面白がってなんか言ってきそうだな……面倒だし言わなくて良いか……。


「何でもねぇよ」


「えぇ~気になるぅ~!」


「引っ張るな!」


「気になるー………」


「八島、お前も乗るな!」


「ねぇ、教えてよー」


「教えろー」


「八島は知ってるだろうが!! 上屋敷も聞きたきゃ八島に聞け!!」


「ん……そうだった」


「忘れてたのかよ……」


「え? 絢葉ちゃん知ってるの?」


「ん……後で教える」


 はぁ……なんで八島に話しちゃったんだろ……おかげでまた面倒な事になりそうだ……。

「ん? ところでお前ら……いつから名前で呼び合う関係に?」


「え? 今頃?」


「いや、なんか違和感は感じてたんだけどさ……連絡先も交換してるし……」


「ふっふー! もう私と絢葉ちゃんは親友だよ! ねぇ絢葉ちゃん!」


「ん……………名前……誰だっけ?」


「親友に名前忘れられてんじゃねーか」


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