074 東照凱人52 final
しばらく岩谷を進んでいくと、禍々しい気を放つ洞窟を発見する。
だが、そう簡単には入れそうにないようだ。
洞窟の入口を背にしたところで、周りの地面から手が生える。
アンデットが大量に湧き出てきたのだ。
「ここは任せるっす」
「いいのか?」
「誰かが残らないとどうせ駄目っすし」
「私もここで食い止めても大丈夫かな?」
「おまえ……」
たしかに、今俺はおまえにも頼もうとしたが。
「本気で戦うとその剣は巻き込みかねないとかいろんな理由つけて、私を離そうとするくらいなら、私からここに残ってあげます。だから、絶対に帰ってくるの」
「……わかってるよ。いってくる」
俺は2人にその場を任せて洞窟の中へと入っていく。
***
かなり深くまで入ってきた。
決着は早めに付けたいところだが、どこまで深いんだ。
魔力は徐々に強く感じてきているんだが。
そんなときに、奥に少し光が見える。洞窟の中に光とはなにかおかしい。
俺は急いでその方向へと向かった。
「……ビンゴだ」
そこには大きな空洞があった。
そして、アンデットを作り出してるであろう、水晶が置かれている。
だが、まあ
「貴様、何者ダ」
「その水晶をぶっ壊しにきた、通りすがりだ」
「ホウ、世迷イ言ヲ言ウ」
「世界はなんか飛んで迷いまくってるが、自分の発言に位は責任を持つさ」
唐突な出会いだが、やることがきまっている俺と骨。
「東照凱人だ」
「アンデットキング」
名乗り終えると同時に、お互いが相手にたいして飛び込んだ。
***
キンキンと剣がぶつかり合う音が響く。
「ヤルナ」
「そうだろう。これでも一度世界を不本意ながら救ってるからな。金にもならねえことはしなかったはずなんだけどな」
俺は紫の魔剣、自分を選んだこいつを振りながらそんなことを思う。
一度世界に戻って、つまんなく生きていくつもりだったのに、この世界にまた戻ってくる。
そしてまた金に執着しようとしたら、あいつらにひっつかれちまった。
「いろいろと予想外なんだよ」
「ヌッ」
剣を打ち合ってる間に、やっと一撃俺の攻撃が相手の骨に突き刺さった。
「フン。ワレニ一撃イレタコトハ褒メテヤル。ダガ、二度ハナイト……ヌゥッ!?」
「俺の剣は毒だ。骨を中から溶かす毒だって、こいつは作れる。一撃あたった時点で終わりなんだよ」
「ナンダ! ワレノカラダガ崩壊シテイク!! 下等生物ノブンザイデ!!」
「いいから溶けきれ」
数秒後には、骨の巨体だったものが溶けた、謎の液体が地面に吸い込まれた。
そして俺は魔剣を振り上げて、その場にある水晶を砕いた。
「……だれか必要だったっけな。まあ、いいか」
お久しぶりの更新で打ち切り的エンディングで申し訳ありません
くわしくはエピローグにて




