069 姉ヶ崎莉乃09
「……大久保さん?」
「あ、姉ヶ崎さん! ちょっと!! ここなんなんですか!?」
「えっ?」
落ちてきたのは大久保さんだった。この前、私たちの前に現れた大久保さんだった。
だけど、その大久保さんのこの発言に私は驚きを隠せなかった。
「ちょ、ちょっとまって、わからないの?」
「わかるわけないじゃないですか! 私たち学校にいたはずですよね! というか、この服とかもなんですか、制服きてたと思うんですよ私たち! でも起きたら、森のなかでとにかく私は夕日に向かって歩いてきたら、突然地震がおきて!」
「お、おちついて、大久保さん」
もしかして、これって東照君がいってた洗脳が解けたってことなのかしら。でも、記憶まで消えてるのはおかしくないかしらね……個人差があるとか? 大久保さんはかかりやすい人だった――人まずはこれで手を打ちましょう。
「あの~取り込み中悪いんやけど、そのままそこにいると危ないと思うんやよ~」
「耳と尻尾!?」
「いいから!!」
「姉ヶ崎さん!?」
私は大久保さんを担いで、移動。そして振り開ければ、数秒前まで居た場所にはゴーレムの腕が振り下ろされてる。
「そ、それじゃあ大久保さん……えぇと、あれ、剣は?」
「こ、これのこと?」
聖剣のことはわかるのかしら……まあ、いいわ。
「とりあえず、あれの気を引いてくれないかしら?」
「えっ? いや、私こんなもの使ったことない!?」
「やれるわ。大丈夫」
体が覚えてるはずだからね。
「それじゃあ、よろしくね」
私は移動。
「ちょ、ちょっと待って下さ……こっちきた!?」
回避はできてる、死んだらその時、私は薄情になったけどそれでいいわよもう!
「ふざけないでくださいよ! もう! わけわからないことばっかり!」
大久保さん激怒。恐らく聖剣の力が開放されたのかしらね、魔力が視認できる漏れ出方をしてるわ。
そして聖剣は二本の剣に分かれている。
「もうっ! お仕置きです!」
やっぱり、体が覚えてるのか剣を器用につかって、ゴーレムの攻撃を受け流し始める大久保さん。
「ミルカさん、今のうちに行くわよ」
「腹の下にいくつもりってこと?」
「それ以外に選択肢はないわ……入り口も開かないし」
「そうやんな……それじゃあ、いこか!」
私は先ほどのように腹下に潜り込む、今度は拘束はしてないけど、その胸にメイスを何度も叩き入れる。そして、またコアが見えた時、
「トドメやぁぁ!!」
その穴にミルカさんが薙刀をねじ込み、コアを破壊した。
そして岩のゴーレムと周りの石のゴーレムは瓦礫となって崩れ始め、入り口は再び開いた。
「このコアが原因だったみたいね……」
「あの子大丈夫なん? 気絶しとるよ」
「えっ……」
大久保さんは、緊張が解けたのか気を失って倒れていた。




