062 姉ヶ崎莉乃07
ダンジョンの入り口は小さな神殿だったわ。白いレンガ造りで、でも時間が立ってところどころ崩れてしまっている。
「中に入ると、下へいく階段があって、そのさきの扉を開けるとダンジョンになる感じやね」
「それじゃあ行きましょう」
能力は、予定では使わない予定で進まないといけない。ばれない範囲での発動で身体能力をあげて、武器で勝つ――これが基本で進むわ。
ダンジョンにはいってすぐ、小さな石の人形が5体襲いかかってきたわ。
「ふんっ!!」
通路での遭遇だったから、前にいた私に集中してくる。
私はショートメイスを腰から手に取り、そのまま殴りつける。
剣などのいわゆる斬る攻撃ではなく、最初から打撃に特化したメイスというのもあって、1分弱で全て石の瓦礫にできたわね。
「いまのって普通なの?」
「普通は通路まで魔物がでてくることはないはずやから、すでにおかしいわ~」
少し先に行くと、小さなフロアが現れる。そこにもまた、石のゴーレムが7体いたわ。
つまり、本来はこうやってフロアごとに魔物と遭遇して、腕試しをしていく試練のダンジョンのはずってことよね。
「結構多いわね」
「かなり多い方やで。昔うちが入れられた時はこれの3分の1くらいやったし」
かなり増えてるってことね。私たちは少し急ぎ足で奥へと進んでいく。
***
「ここが本来は最奥やで……」
「奥にも道は見えないわね……石の大きな塊のせいで。むしろ、あれは岩かしら」
最期に今までよりは広めの小闘技場と言うような場所にたどり着いた。私たちが入ってきた入り口の直線上の端に、岩の塊が置いてあった。
でも、多分あれはゴーレムと考えていいはずよね。
闘技場の範囲内に足を踏み入れると、後ろの入ってきた入り口が閉じた。
「こんな機能は?」
「一応、でも一定時間たったら開くはずやえ」
倒すか一定時間で無理と判断して撤退する試練ってわけね。でも不具合で開かないとかも考えておいたほうが良さそう。
「ちなみにここの試練の相手って何かしら?」
「さっきまででてきてた石のゴーレムのちょっと強化版や。大きさはうちらと同じくらいで、機動性があるタイプやね」
確認をしていると、闘技場内の岩の塊がゆっくりと動き出すわね。人の形を作るように、ゆっくりと。
「だいたい私たちの倍くらいの大きさはありそうよ」
「そうやね……あかんわ~」
そして、顔ができあがるとゴーレムは口を開いて、
『ウオオオオオオオオオオオ!!』
叫び声を上げた。
「戦闘開始みたいね」
「やるしかないやん! でかいのは嫌いや~!」




