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外れスキル【視聴者ガチャ】~真っ裸で魔王城に凸!? 無茶振り配信が神回すぎる~  作者: 春野ケイ


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25/30

第25話 解説おじさんの、本当の名前

罠だらけの回廊を抜け、さらに奥へと進んだソウタたちの前に、見覚えのある人影が現れた。


「ソウタさん!」


駆け寄ってきたのは、あの日、魔王軍拠点の丘で出会った密偵の少女だった。


「城内の警備配置、全部頭に入ってます。案内させてください」


「助かる……! お前がいてくれるだけで心強いよ」


少女を新たな道案内に加え、一行は魔王城の深部へと歩みを進める。静まり返った通路を進む中、視界の端に見覚えのある赤い光が明滅した。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

スキル発動:【視聴者ガチャ】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


▼当選者抽選中……

 進捗:██████████ 100%


「今日はどんなやつだ……」


絞り込みの候補文字列が高速で明滅し、ピタリと静止する。表示された名前に、ソウタは思わず息を呑んだ。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

当選者確定

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ハンネ :解説おじさん

称号  :知識担当・隠れ攻略サポーター

発動まで:00:00:05

危険度 :★★☆☆☆(心情的インパクト大)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「お前……あの時のこと、続きがあるのか」


コメント欄に、これまでとは違う、静かで真剣な調子のコメントが流れ込んでくる。


――――――――――――――

[解説おじさん]:ここまで来たなら、もう隠す意味もないだろう

[解説おじさん]:あの古戦場で仲間を守れなかった元冒険者――それが俺だ

[解説おじさん]:あの日から、誰かの背中を守る術だけを、ずっと配信越しに伝えてきた

[底辺時代からの生き証人]:ずっと気づいてたけど、黙ってた

[名無しの視聴者]:まさかの本人からの告白

――――――――――――――


続けて、指令確定のウィンドウが叩きつけられるように表示される。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

指令確定

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

内容  :解説おじさんの過去の想いを、

     仲間たちの前で受け止め、言葉にして返すこと

制限時間:00:00:05以内

     未達成の場合……対象は即座に消滅する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「……そうだったのか」


ソウタは足を止め、静かに空を見上げた。これまで幾度となく命を救ってきた、あの的確な知識の数々。その裏にあった重みを、今ようやく理解する。


「なあ、解説おじさん。聞いてるか」


コメント欄に向かって、ソウタは言葉を紡いだ。


「あんたのおかげで、俺は何度も死なずに済んだ。呪われた鎧の時も、盗賊団との一件も、全部あんたの言葉が支えだった。……過去に何を背負ってても、あんたは今、誰かをちゃんと守れてる。それで、いいんじゃないか」


しばらくの沈黙の後、解説おじさんからの一言が届く。


――――――――――――――

[解説おじさん]:……ありがとう。少し、救われた気がする

――――――――――――――


隣で聞いていた密偵の少女が、そっと呟いた。


「配信って、こんなに人と人の想いが繋がるものなんですね」


ウィンドウが眩い光を放って躍る。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

指令達成

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解説おじさんの想い:受け止められた

対象の生存    :確認

特記事項     :解説おじさんとの絆、より深く


     NICE GACHA!!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


コメント欄が、温かい空気に包まれる。


――――――――――――――

[底辺時代からの生き証人]:良い話だった、素直に

[無茶振り将軍]:たまにはこういう回も悪くないな

[尊死予備軍]:解説おじさん、これからも見守ってる

[名無しの視聴者]:泣いた

――――――――――――――


深い通路の先、魔王城の中枢へと続く扉が見えてきた。密偵の少女の案内と、解説おじさんとの新たな絆を胸に、ソウタたちは決戦の刻へと近づいていく。


「……よし、行くか」


「はい」


仲間たちの表情に、これまでにない静かな覚悟が浮かんでいた。


……さて、明日の無茶振りは何だ? 第26話へ続く。


―――


シリーズを通しての伏線が、こういう形で繋がるとは自分でも驚きました。解説おじさん、これからもよろしくお願いします。


次回もお楽しみに! ブックマーク登録・評価・感想レビュー、お待ちしております!


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