第21話 布陣を組め、命を賭けた作戦会議
先触れ隊との交戦から一夜明け、ソウタたちは町の広場に急遽集められた仲間たちを前にしていた。
モフモフ丸、盗賊団の頭目とその一部、門番長からの助っ人兵士、そして駆けつけてくれた王子リオンの護衛騎士――魔王城への進軍を前に、思いがけない大所帯が集まっていた。
「まさか、こんなに集まってくれるとは思わなかったな……」
感慨に浸っていたその時、視界の端に見覚えのある赤い光が明滅した。
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スキル発動:【視聴者ガチャ】
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▼当選者抽選中……
進捗:██████████ 100%
「決戦前だってのに、また来るのかよ……!」
絞り込みの候補文字列が高速で明滅し、ピタリと静止する。
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当選者確定
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ハンネ :解説おじさん
称号 :知識担当・隠れ攻略サポーター
発動まで:00:00:05
危険度 :★★★☆☆(作戦立案の重責)
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「お前が来たなら、多分ちゃんとした無茶振りだよな……」
コメント欄に、いつになく真剣な調子のコメントが流れ込んでくる。
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[解説おじさん]:ここからは行き当たりばったりじゃ通用しない
[解説おじさん]:集まった仲間の力を把握して、正式な布陣を組め
[解説おじさん]:誰が前衛で誰が後方支援か、お前自身が采配しろ
[底辺時代からの生き証人]:解説おじさんが指揮官モードだ
[無茶振り将軍]:ここは俺じゃなくお前に任せる場面だな
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続けて、指令確定のウィンドウが叩きつけられるように表示される。
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指令確定
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内容 :集結した仲間たちの適性を見極め、
魔王城潜入の正式な布陣を組むこと
制限時間:00:00:05以内
未達成の場合……対象は即座に消滅する
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「采配なんて柄じゃないんだけど……! でも、やるしかないよな」
ソウタは深呼吸すると、集まった面々を見渡した。
「モフモフ丸は、機動力活かして先行斥候と緊急時の突破役。盗賊団の皆さんは、隠密行動と罠の解除、慣れてるって聞いてます」
「任せろ」と頭目が頷く。
「門番隊の方々は、正面からの守りと後方支援。リオン殿下の護衛騎士様たちには、俺とアリシアの護衛をお願いしたいです」
「承知した」と騎士たちが一斉に礼をする。
「そして、アリシアには、皆の回復と、いざという時の聖なる力を。俺は……前線で無茶振りに応え続ける係、ってことで」
一つ一つ丁寧に役割を振り分けていくソウタに、誰も異論を挟まなかった。むしろ、これまで積み上げてきた信頼があったからこそ、この布陣は成立していた。
「見事な采配だ」と、隅で聞いていた老学者が感心したように呟く。
ウィンドウが眩い光を放って躍る。
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指令達成
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解説おじさんの狙い:完全成就
対象の生存 :確認
特記事項 :魔王城潜入部隊、正式編成完了
NICE GACHA!!
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コメント欄が頼もしい熱気に包まれる。
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[解説おじさん]:見事な布陣だ、これなら十分に戦える
[底辺時代からの生き証人]:底辺配信者が指揮官になる日が来るとはな
[無茶振り将軍]:この布陣なら、俺の無茶振りにも応えられるだろ
[尊死予備軍]:みんなでソウタくんを支える構図、尊い
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夕暮れの広場で、仲間たちが揃って魔王城のある方角を見据える。狼、盗賊団、門番隊、騎士、聖女――それぞれ別々の理由で集まった者たちが、今は一つの目的のもとに並び立っていた。
「明日、出発する。……みんな、よろしく頼む」
「はい」「おう」「承知」――口々に返る力強い声を背に、ソウタは静かに拳を握りしめた。
……さて、明日の無茶振りは何だ? 第22話へ続く。
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ついに正式な部隊編成が完了しました。ここまで積み上げてきた縁が、こうして一つの形になるのは感慨深いですね。
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