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外れスキル【視聴者ガチャ】~真っ裸で魔王城に凸!? 無茶振り配信が神回すぎる~  作者: 春野ケイ


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18/30

第18話 俺のネタ、パクられてないか?

門番長との腕相撲対決から数日。ソウタたちは魔王城への最終ルート確認のため、宿場町に滞在していた。


「そういえば最近、なんか妙な噂聞くんだよな……」


宿の食堂で耳にしたのは、「視聴者ガチャを真似た、別の配信者がいる」という奇妙な話だった。


「俺の劣化コピーみたいなのがいるって、どういうことだよ……」


首を傾げたその瞬間、視界の端に見覚えのある赤い光が明滅した。これまでとは微妙に色合いの違う、どこかチープな輝きだった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

スキル発動:【視聴者ガチャ】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


▼当選者抽選中……

 進捗:██████████ 100%

 ※未登録IDを検知……


「未登録? どういうことだよ!?」


絞り込みの候補文字列が高速で明滅し、見慣れない名前でピタリと静止する。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

当選者確定

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ハンネ :実況泥棒

称号  :新規・ネタパクリ常習犯(自称ライバル)

発動まで:00:00:05

危険度 :★★★☆☆(イライラ度MAX)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「実況泥棒て、名前からしてろくでもないやつじゃねえか!」


コメント欄に、見覚えのない挑発的な文面が流れ込んでくる。


――――――――――――――

[実況泥棒]:よう、視聴者ガチャの元祖さんよ

[実況泥棒]:俺、お前のフォーマット丸パクりして別チャンネル始めたんだ

[実況泥棒]:どうせなら本人の口から、俺のネタの元ネタバラしてくれよ

[底辺時代からの生き証人]:こいつ誰だよ、初めて見る顔だぞ

[解説おじさん]:模倣配信者、というのは案外どこにでも湧くものだ

――――――――――――――


続けて、指令確定のウィンドウが叩きつけられるように表示される。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

指令確定

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

内容  :実況泥棒の配信ネタが

     自分のパクりであることを、

     公衆の面前で証明すること

制限時間:00:00:05以内

     未達成の場合……対象は即座に消滅する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「パクりを証明しろって、そんな証拠どこにあるんだよ!!」


食堂に集まった宿泊客たちの視線が集まる中、ソウタは頭を抱えた。だが、逆らえば消滅する。


「あ、あの! 実は今、俺のネタをパクってる配信者がいるらしくて……その証拠を探してるんです!」


苦し紛れの発言に、隣のテーブルにいた旅の商人がふと反応した。


「ああ、それなら聞いたことがあるぞ。妙な決めゼリフを使う配信者だろう? 『よし、これいけ』とか」


「それ、俺の常連さんの口癖じゃねえか!!」


思わぬところから証言が飛び出す。さらに別の客も次々と証言を寄せてくる。「土下座からいけ」「大喜利対決」――どれもソウタが実際に体験してきた無茶振りと酷似したネタばかりだった。


「これはもう完全にパクリじゃねえか!!」


騒然とする食堂の中、ソウタは集まった証言を並べ立て、堂々と宣言した。


「みんな聞いてくれ! この一連のネタ、全部俺が命懸けで体験してきた本物だ! パクリなんかに負けてられるか!」


宿泊客たちから拍手が沸き起こる。実況泥棒の存在は、皮肉にもソウタの実績を再確認させる結果となった。


ウィンドウが眩い光を放って躍る。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

指令達成

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

実況泥棒の思惑:粉砕

対象の生存  :確認

特記事項   :本家の実績、再証明


     NICE GACHA!!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


コメント欄が大盛り上がりを見せる。


――――――――――――――

[実況泥棒]:くっ……まさかこんな形で自爆するとは

[底辺時代からの生き証人]:パクリ野郎、返り討ちで草

[解説おじさん]:模倣は本物を際立たせる、という好例だな

[名無しの視聴者]:実況泥棒、逆に宣伝マンになってて草

――――――――――――――


宿の食堂が落ち着きを取り戻す中、実況泥棒からの最後の一言がぽつりと流れてきた。


――――――――――――――

[実況泥棒]:……正直に言うと、お前の配信がずっと羨ましかったんだよ

――――――――――――――


「え……」


思わぬ本音に、ソウタは少し戸惑った。


「まあ、パクリはやめとけよ。自分のスタイル見つけたほうが、多分楽しいぞ」


素直な忠告を送ったソウタに、実況泥棒からの返信は届かなかった。だが、以降のコメント欄には、ときどきその名前が顔を出すようになる。憎めない、新たな視聴者の誕生だった。


……さて、明日の無茶振りは何だ? 第19話へ続く。


―――


まさかのライバル配信者、いや自称ライバル登場でした。今後もちょくちょく顔を出しそうな予感がしますね。


次回もお楽しみに! ブックマーク登録・評価・感想レビュー、お待ちしております!


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