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外れスキル【視聴者ガチャ】~真っ裸で魔王城に凸!? 無茶振り配信が神回すぎる~  作者: 春野ケイ


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10/14

第10話 覚悟の生配信で魔王城に凸予告

魔王軍拠点への潜入から数日。ソウタの周りには、気づけば頼もしい面々が揃っていた。相棒の巨大狼、義理堅い盗賊団、口は悪いが認めてくれた王子リオン、そして密偵ファンとの秘密の繋がり。


「なんか、いつの間にかすごいメンバーになってきたな……」


城の中庭でしみじみと呟くソウタの隣で、アリシアが微笑む。


「ソウタさんの無茶振りが、少しずつ皆さんを繋げてきたんですよ」


穏やかな空気が流れたその時、視界の端に見覚えのある赤い光が、これまでにない激しさで明滅した。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

スキル発動:【視聴者ガチャ】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


▼当選者抽選中……

 進捗:██████████ 100%

 ※過去最大級の反応を検知……


「なんか今日、いつもよりヤバい予感がする……」


絞り込みの候補文字列が、これまでにない速度で明滅し、ピタリと静止する。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

当選者確定

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ハンネ :無茶振り将軍

称号  :常連中の常連・危険物件請負人

発動まで:00:00:05

危険度 :★★★★★(過去最大)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「お前、こんな溜めまで作って、一体何を……!」


コメント欄に、これまでで一番熱を帯びたコメントが押し寄せる。


――――――――――――――

[無茶振り将軍]:ソウタ、お前も色々集まってきたな

[無茶振り将軍]:そろそろ潮時だ。この生配信で、魔王城への突撃を全世界に予告しろ

[無茶振り将軍]:逃げ場をなくせ、後には引けなくしろ

[底辺時代からの生き証人]:将軍がこんな空気出すの初めてじゃないか

[解説おじさん]:これはもう、次のステージへの号令だな

[名無しの視聴者]:ついにこの時が来たか

――――――――――――――


続けて、指令確定のウィンドウが叩きつけられるように表示される。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

指令確定

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

内容  :今この場から生配信を開始し、

     魔王城への突撃を全世界に予告すること

制限時間:00:00:05以内

     未達成の場合……対象は即座に消滅する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「魔王城に突撃予告……。冗談じゃなく、本気のやつじゃんこれ……」


さすがのソウタも、これまでの無茶振りとは質が違うことを肌で感じ取っていた。だが、指令は絶対だ。


「……よし」


覚悟を決めたソウタは、その場で配信ウィンドウを開いた。狼が心配そうに寄り添い、アリシアがそっと隣に立つ。中庭の外からは、話を聞きつけた王子リオンまで顔を出していた。


「見ての通り、俺は底辺配信者上がりの、外れスキル持ちだ。でも、この視聴者ガチャのおかげで、こんなに頼れる仲間ができた」


狼の頭を撫で、アリシアと目を合わせ、リオンに軽く頷いてみせる。


「だから――宣言する。俺たちは、魔王城に殴り込みをかける。理由なんて単純だ。視聴者がそう望んだから。それだけで十分だろ?」


不敵に笑ってみせるその顔には、もう恐怖よりも覚悟が滲んでいた。


配信画面の向こうで、コメント欄が一斉に流れ出す。


ウィンドウが、これまで見たどの演出よりも眩く輝いた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

指令達成

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

無茶振り将軍の願望:完全成就

対象の生存    :確認

特記事項     :全視聴者、宣戦布告を確認


     NICE GACHA!!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


コメント欄が、これまでにないほどの熱気で埋め尽くされる。


――――――――――――――

[無茶振り将軍]:よく言った。あとは俺たちも見届ける

[底辺時代からの生き証人]:底辺配信者が魔王城に凸予告する日が来るとはな

[解説おじさん]:ここまでの伏線、全部繋がってきたな

[尊死予備軍]:ソウタくんとアリシア様、ここまで来たか……

[名無しの視聴者]:ここから本番だ、応援してる

――――――――――――――


配信を終えたソウタは、大きく息を吐いた。もう後戻りはできない。だが不思議と、心は落ち着いていた。


「……行くしかないよな」


「はい。私も、ずっと隣にいますから」


アリシアの言葉に頷き、ソウタは魔王城のある方角を静かに見据えた。狼が低く唸り、遠くの空に暗雲が広がっていくのが見える。


……さて、明日の無茶振りは何だ? 第11話へ続く。


―――


ついに宣戦布告まで辿り着きました。ここまで積み重ねてきた仲間たちが、これからどう動いていくのか楽しみにしていてください。


次回もお楽しみに! ブックマーク登録・評価・感想レビュー、お待ちしております!


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