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9 許可

 友だちから慰めや励ましのメールが届く。おまえの分も、俺がダンジョンで活躍してやる、そんなメールもあった。


 ごめん、本当のことは言えないんだ。


 まだ決めてはいないが、おまえらがヒューマンキラーになって俺と出会うことがないようにと

 、こころの中で願う。


 夜のうちに両親に話せる範囲で今日のことを話した。


 ダンジョン免許証が不適合者となって、取れなかったこと。

 大学には行かないこと。

 ダンジョン免許センターに就職を決めたこと。

 この夏休みは、そのための研修があって、今日から始まって夏休み中はずっとあること。


 両親とも最初は驚いて、猛反対された。俺は、学校の成績だけはよかったから、てっきり地元の大学あるいは東京の大学に行くものだと思って、準備をしていたらしい。


 でも最終的には、お前の人生だ、好きにしなさい、と許してくれた。母親は就職祝いだと言って明日ケーキを買ってくると言ってくれた。


 こころの中で、ごめんなさい、正直に言えないで、と両親に謝る。覚悟していたことだ。



 寝る前に水戸さんからメッセージが届いた。


『親に泣かれたけど、最後は許可してくれた』


『うちも同じ。お互いよかったね。許してもらって』


 そう送ると、しばらくしてから、返事がきた。


『うん。これからよろしくね。クズ○○○くん』


 ○○○の中は「ジョブ」だな。「くん」をつけるところが違う! 「くん」は名前につけてくれ。それにクズ言うな。

 こころの中で文句をいう。


『こちらこそよろしく。○○さま』と送ったら、


『その気持ち、忘れるでないぞ』という返事がきた。






 翌日、8時50分に免許証センタに行くと、水戸さんはすでに来ていた。


 おはよう、と声をかけると、

「遅い。揃いましたって今多さんに伝えて来て」

 と言われた。


 了解、そう言って俺が行こうとすると、


「あ、やっぱり私が言いに行く」

 そう言って館内に行ってしまった。


 せっかく今多さんの顔が見られると思ったのに。まあ、待っていても見られるのだが。

 そういえば、いつまで今多さんと一緒なんだろう?


 行きの車の中で、いつまで三人の研修なんですか? と遠回しに確認したら、この夏休みいっぱいは、この三人の予定よ、と言われた。


 ラッキー!


「しょーがない。私がクズから抜け出すのを手伝ってあげる」 

 水戸さんが横目で俺を見る。目が笑っているぞ。


 俺は緊張した面持ちを無理に作って、

「よろしくお願いします」

 と言ったら、まかせなさい、と水戸さんが小さな胸を張って答えた。


 今多さんはふふっと笑っている。



 昨日の武器を持ち、ダンジョン前で今多さんが確認をする。

「午前中はダンジョン地下二層まで行きます。地下二層は集団の数が多くなるのと、新たにブラックウルフが出ます。気をつけてください」


 俺はマガジンのBB弾を確認して、はい、と答えた。


 水戸さんは、ホーリーアローも試してみます、と答える。


「ホーリーアローを撃つときは大宮くんの攻撃の後ね。アロー一発で、終わっちゃうときもあるから」 今多さんがそう注意する。


「アローってすごーい」水戸さんは右手を上げて喜ぶ。


 きっとレイピアを使うより気持ち的に楽なんだろう。そんな気持ちも彼女のことだから、ありそうだ。


 それにしても、ホーリーアローっていいなぁ。俺もそういう、一発必殺みたいなのがほしかったよ。


 それを言ったら水戸さんに、また、クズジョブだからねって言われそうだから言わないけど。


【愚者】には攻撃系の上位スキルってあるのかな?













週一回ほどのペースで更新して行きたいと思っています


もし続きが気になるようでしたら☆☆☆☆☆とか貰えたら、うれしいですし、とっても励みになります

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