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第39話 紗栄子は本当に体調が悪いようだ。

 紗栄子は本当に体調が悪いようだ。


「そうですか。ところで西条家からは何か言ってこられましたか?」


「いいえ、特には。昨日も今日は西条様からはどなたもお越しになられてはおりません」


「なるほど。もし西条家からどなたかが来られたら、特に伶佳さんが来られたら絶対に紗栄子さんとは会わせないでくださいね」


「はい。元々旦那様からはそう言い遣っております。つい先日経過様が無理やり屋敷に入ろうとされたことはありましたが」


「それでどうしたの?」


「旦那様にお伺いを立ててからとお話ししましたところ、そのままお帰りになられました」


「そうなのね。そこ後が昨日だった、ということかしら」


「多分そうだと思われます。あの日以来昨日は久しぶりのお出かけでしたから」


「そうだったのね。紗栄子さんも無理に出席されなくてもよかったのに」


「いえ、外ならぬ方波見家の婚約パーティーでごさいますから紗栄子お嬢様も楽しみにしておられました。ただ伶佳様の件がございましたので」


 そこでれいなは少し執事から西条伶佳と嬬森紗栄子の最近のいきさつの説明を売れた。紗栄子がれいなを信用していることを知っていたからだ。ただ心配を掛けたくない紗栄子はれいなにも相談できないで居たのだ。


「申し訳ありません。紗栄子お嬢様の了解も無しにお話ししてしまいました」


「いいのですよ、紗栄子さんのことを心配しておられるのはあなたも同じでしょうから。私の方でなんとかできるのであればいいのですが」


 正直れいなには自信が無かった。伶佳を御し得る人など居ないのだ。


「いずれにしても私は西条家にとって有用な人材でると理解してもらうつもりです。その上での私の意見は少しは聞いてくださるかも知れません」


「よろしくお願いいたします。私は少しでもお嬢様に幸せになっていただきたいのです」


「その気持ちは私も同じですよ。くれぐれも紗栄子さんの身体を気遣ってください、よろしくお願いします」


 れいなはそれだけ告げると佐島へと向かうのだった。


 れいなが佐島に着くと西条家の別荘はすぐに見つかった。れいなは初めて来たのだがすぐに判った。


「こんにちは」


 れいなが別荘の呼び鈴を鳴らすと中から人が出て来た。


「はい、どちらさまでしょう」


 それは西条家メイド長の祭だった。

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