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第61基音:魔導都市フォルテへの再訪

廃都アリアでの激闘と過酷な試練を終えた俺たちは、アリアへ向かう前に立ち寄った拠点――【魔導都市フォルテ】へと戻ってきた。

重厚な魔導障壁の門をくぐると、絶え間なく行き交う魔導乗合馬車の羽音と、街の活気ある喧騒が俺たちを出迎えてくれる。

「戻ってきましたね、アルト様」

カノンが感慨深そうに周囲の街並みを見渡した。

アリアへ向かう前、不安と過去の影に怯えていた彼女の表情はもうない。今その瞳に宿っているのは、アルトへの深い信頼と、自らの心を取り戻した穏やかな輝きだった。

「ぷしゅー! ぷしゅー!」

パルスもフォルテの街に満ちる豊かなマナの波長を感じ取り、嬉しそうにアルトの肩の上で体を伸縮させている。

「ああ。フォルテシモの脅威を退け、アリアの真実も突き止めた。……まずはフォルテの宿で体を休めて、これから『不協和音の影』にどう立ち向かうか、ゆっくり策を練ろう」

「はい! アルト様。……あ、あの時の宿の温かいお食事も楽しみです」

少し照れくさそうに微笑むカノンの姿に、俺も思わず笑みがこぼれた。

かつてこの街を訪れた時とは違う。亡きヴァンの因縁も、カノンの過去の呪縛も乗り越え、俺たちの絆は以前とは比べものにならないほど強くなっている。

魔導都市フォルテの賑やかな街並みを歩きながら、俺たちは次なる戦いと旅立ちに向け、束の間の平穏へと足を踏み入れた——。

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