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好きだと伝えたら、一旦保留って言われて、考えた。  作者: さこの


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シャノンのお誕生日会2

「シャノン! すごくかわいくて美しい!」

ナセル様が部屋に入ってきた途端に盛大に褒めだした。

家族以外でこんなに褒められたことないから、照れますね。

恥ずかしいいのも相まって顔が赤くそまるのgあ自分でも分かった。

「そうだろう。そうだろう。かわいいよね! うちのシャノンは」

「王国一かわいいお姫様よねぇ」

お父様にお母様恥ずかしいから、もうやめて……返事が出来きないでいる。

「本当ですね! おっしゃるとおりです」

ナセル様まで。ちょっと……もうヤダ。馬子にも衣装って他の人に言われるかもしれないでしょう?

「あれ、どうしたのシャノン。緊張しているのか?」

ナセル様この空間に馴染みすぎだわ。

「そんなんじゃなくて、恥ずかしくて。パパもママもナセル様の前で親バカ丸出しで」

「あらぁ。久しぶりにママって呼んでくれたわね。親バカで何が悪いのよ! 子供が可愛いくて幸せなんだもの。子の成人を祝えるんだから最高の気分よ」

「パパは嬉しくて嬉しくて仕方がないんだよ! こんなに娘がかわいいんだから。親バカじゃない親の方がバカなんだよ!」

「また、そんなこと言ってる」

「いいんじゃないかな? 実際に可愛いんだし」

ついパパママと呼んでしまったわ……もう成人なのに、恥ずかしい! ナセル様もおかしいし。親バカ肯定発言ですよ? こんな調子じゃお父様たちがゲストの方々に笑われるかもしれないのに。

「ずっと見ていたいけれど、そろそろパパとママはゲストの方が来る時間だから挨拶に行くよ。シャノンは主役だからみんなが集まったときに紹介する! ナセル殿下シャノンに変なことをしたら色々と許さないからね! それじゃあとは頼みます」

パ、じゃないお父様とお母様は仲良く部屋から出て行った。今から来られる沢山のゲストの方々の対応を考えるともう既に疲労が……もっとこじんまりとしても良かったのに。

「ナセル様ごめんなさい。うちは少しおかしいかもしれません……」


多分おかしいと思う。他人の家は分からないし、一人娘だから仕方がないのかもしれないけれど。成人を迎える娘に天使だの女神だの親が真顔で言うんだもの。

それに、王国一のお姫様とか……。

「いや。おかしくないよ。夫妻は愛情深くシャノンのことを思ってるんだよ。シャノンは夫妻のような家庭に憧れているんだろう? 将来シャノンも子供ができたらそうなるよ」

くっくっく……と笑い出すナセル様。

「その時は隣に私がいたら最高だよね。シャノンの子は可愛いに違いないからね」

「な、なんてことを……」

赤面するのがわかる……私とナセル様の子?

「あ! 少しは想像してくれた? 可愛いだろう? 私たちの子」

「違っ……」

「考えてくれた? 将来のこと」

ナセル様は少し膝をおって私の目線に合わせて聞いてきた。わ! 顔が近い……

「少しは……」

「何か気になる問題はある?」

「王族じゃなくなってもいいのかなって」

「問題ないよ。兄上が結婚したら王位継承権の放棄はするつもりだし、それはみんな知っているよ。そしたらきっと祖父が持っていた公爵家を継ぐのかもしれない。再建となったらシャノンには嫁いでもらわないといけなくなるよ?」

「嫁ぐ前提なの!?」

「それなら私が侯爵家に婿に入っても同じだよね」

「同じではないと思うの」

「臣籍降下するという意味では同じだよ。公爵家を興すとなるとお金もかかるし、一石二鳥じゃすまないんだよ。私はお得だよ、仕事もするし、シャノンだけを一生愛して守ると誓う」

「お得って……」

なんだろう。一国の王子をわぁ! お得! お買い得! 是非婿に……! なんて失礼にも程がありますね。

「まだミカエル殿に未練でもある?」

……ミカエル? あ!

「そうだ。忘れてた。この前ミカエルがうちに来たからそのときにお話をして、告白したことを取り消ししてもらったの」

「ちょっと! 聞いてないんだけど!」

ナセル様に肩をがしっと掴まれた。

「だって休日の話だったし、週末で、そのあと、お誕生日会の準備でばたばたしていたから忘れていたの」

「そんな大事なことなんで忘れるんだよ……!」

「ごめんなさい」

「いいよ。シャノンが私を好きになれば問題はないんだ。嫌われていないのは知っているから頑張るよ」

その後、ナセル様はしっかりとエスコートしてくれたし、お話しするときもナセル様がいるとスムーズで助かった。

参加してくれた方々に挨拶まわりをしていたら、おめでとうございます。と言われて、誕生日おめでとう。の意味だと思って、笑顔でありがとうございます。ってお答えしたら婚約おめでとう。って意味だと知ったのは翌日のことだった……。


翌日、侯爵家にたくさんお祝いが送られてきた。お父様とお母様に聞くと

「シャノンが殿下との婚約了承したんじゃないの?」

って聞かれて、驚いた。

「え! そのおめでとうだったの! どうしよう!!」

「あんなに人がたくさん来ていて、今更あれは違いますとは流石にパパでも言えないよ……嫌なら嫌ってちゃんと良いなさい」

お父様が呆れた口調で言ったの。お母様は笑顔で答える。

「いいじゃないの。婚約しちゃいなさい。ママは賛成よ」

と言った。ナセル様とお話ししなきゃ。


お父様とお母様はおめでとうございます……とゲストの方に言われたときには、うちの娘が成人を無事に迎える事が出来て嬉しいです。うちの娘かわいいでしょう? って答えていたそうです。そのままありがとうございます。って言ったらどうとでも取れてしまうから、何に対してありがとうと伝えるかが必要なんですって……。


人生経験がものを言うんだって学んだ。

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