3 「公務員化」が必要で薄給な職業に対する最善の解決策
筆者:
農業に関しては補助金、介護に関してはロボットによる負担軽減が現行制度の延長線上では最善なのかなと思っているのですが、抜本的に改革するとするのならどうするのか? について考えていこうと思います。
質問者:
技術革新までの道のりは遠そうですから結構難しいような気がするんですけど……。
筆者:
定跡として政府がまずは考えることは「ある所から増税して分配する」と言う方法でしょうね。
仕事スケールの限界がどの程度か? によって報酬の上限額が決まるという事ですから、
上限が理論上は無限大のビジネスモデルである株式投資やYOUTUBERと言った職種からお金を取るという方法です。
しかし、この問題について毎回同じ話をしますけど、本当の富裕層ほど「他国に資産を移している」んです。
タックスヘイブンと呼ばれる租税回避地に資産を移したりしているので、そう言った国が税率で足並みをそろえてくれないと「持っている人から取る」と言うことは出来ないんです。
そして、世界全体で足並みを揃えることは「お金持ちから猛反発」が来る上に、そう言った方々が政治家に対してお金で持って圧力をかけることからかなり確率的には低い話なんです。
質問者:
お金がある人が更にお金を増やすために政治献金しているような印象がありますからね……。
筆者:
富裕層のみの課税は全く無意味だとは思いませんけど、思ったよりは税収は増えず、更に日本の外に財産を移す動きが加速することになるでしょうね。
今、イーロン・マスク氏が1兆ドルの資産に到達したのが史上初と言う話がありますが、お金持ちと言うのは際限なく野望を持っているので、自ら庶民に対してお金を分配しようという発想はあまりありません。
「技術を幅広く人々に安く提供するからそれで勘弁してね」というのがいわゆる「テックエリート」の思考なのだと思います。
質問者:
お金をもっている人からも取れない、かと言って給料も上げることが出来ない……どうすれば良いんでしょうか……。
筆者:
僕は必須な産業は「公務員化」した方が良いと思います。
結局のところ公務員であれば「安定している」という事が理由で選ばれ続けている職種なので、人が足りなくて困るという事は少ないと思います。
現在の農家や介護の方を公務員化(もちろん正社員で)して事務公務員をAIやロボットなどで省人化して配置転換――実質的な転職をさせるなどの方法を取るべきです。
産業としては必須なのに払える側にも限界があったりする場合は国がどういう形かによりますけど、面倒を見る他無いのではないか? と思いますね。
質問者:
え……本当に大丈夫なんですか? ただでさえ、「民営化」みたいなことが支持されたり、「公務員の特権がある」みたいな逆風があると思うのですが……。
筆者:
勿論この案についてもプラスとマイナスの側面がそれぞれあります。
公務員化することで「安泰」と思ってしまい成長する余力を失ってしまう可能性や、
技術革新が進まないと言った可能性があります。
ただ、それは”勤務評価”や「既得権益を守りたいがため」に起きる問題だと思うので、そもそも別のベクトルで解決していくべき問題だと思います。
必須な産業をこれ以上人手不足にならないため、給料が低いがために外国人材に頼らなければいけない現状を打開するために必要なことだと僕は考えます。
また、質問者さんが例示したような「公務員ネガティブキャンペーン」については「民営化したい側の人間(民営化して外資に日本の重要インフラを売り払いたい奴ら)」が画策して宣伝しているに過ぎません。
質問者:
確かに民営化したい人たちはT中さんを始めとした新自由主義者の方々ですからね……。
筆者:
何かを悪者にしてコケ降ろし、自分たちの主張を正当化したいんでしょうね。
その中でも農業に関しては工場で作られた食べ物では無いわけですから、気象条件や災害によっても大きく収穫状況が変わっていきます。
誰もが食べなくては生きていけない上に、自然を守る意味でも農家の数を守る必要があるんです。
クマが里に降りてきているのも耕作放棄地が増えて自然と街の境が薄まってしまったことが要因の一つと言われていますしね。
日本は外国と違って地続きの農地が少ないので大規模化がどうしても難しくなるので、各々の農家の保護は必要なんです。
質問者:
筆者:
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4ffb79fb5c65eaf1ae63fa35d8fb2800060c6005
上の記事によると日本の公務員の数は2023年時点で雇用者に占める割合は短期雇用者を含めても4.9%とOECD諸国の中で一番低いです。
2007年の郵政民営化直前の数字の6.1%と比べても下がっています。
OECD平均の18.4%から見ても圧倒的に低く、公務員をクビにしつつ非正規雇用やアウトソーシングに依存している状況になっています。
100歩譲って民営化して経営体質が良くなっているのであればまだ良いですが、郵政に関してはかんぽ保険の不適切販売問題や日本郵政の点呼をしなかったことによる行政処分など民営化後にも酷い有様は続いており、「民営化したから良くなった」とは到底言い難い状況です。
「民営化」と言うのは所詮は経営体質が変わった(外資が参入した)だけで、実態は何一つ変わっていないということです。
僕は報酬を支払う側に限界がある仕事は国がしっかりと管理し、ガラス細工のように丁寧に取り扱わなくてはいけないと考えます。
質問者:
体質が民営化で変わらないのならホント「外資に売り払いたいだけだった」と言われても仕方ないですよね……。
そして日本の公務員の数がそんなに少ないとは思いませんでしたね……。
筆者:
僕は行政機関を跨いでデータ共有をすれば事務員を削減でき、仕事との総量を減らせるので、減った分の人員を減らすことはまだ良いと思います。
ですが、今起きている実態は減った人数の仕事を非正規にさせたり、残る人数で割り振られたりする地獄のような状況が展開されているだけですからね。
また、「AIなどのシステムによって事務公務員を減らす」ことと「必須産業を公務員化する」ことは切り分ける必要があります。
介護についても激務で体を壊したり、時間外労働が多かったりすることから離職率が高いという状況を打開するためにも公務員化するという事です。
「公務員はズルい!」と言う気持ちが全く分からなくは無いですが、「国民側を貧しくしろ!」と言っているのと同義であるという事をよく理解することが大事です。
※自分が貧しくなってでも他人が上がって欲しくない思考法のことを”スパイト行動”と言い、日本人には他の国よりこの思考法を持つ方が多いそうです。
自分にとってプラスにならないことからあまり言いにくいことなのかもしれませんが、対抗すべきは同じ国民同士では無く、政策によって苦しみ続けさせる政府であるという事です。
また、「公務員化」であれば外国人では無く日本人を入れるインセンティブにもなりますから雇用の安定と給料の増加両方を見込めるという事です。
質問者:
報酬を支払う側に際限がないYOUTUBERなどはリスクも伴いますから、必要な仕事はリスクを国が負担することで成り手を増やすという事ですか?
筆者:
そうですね。現状、リスクは民間、その上で収入は少ない――こんな「やりがい搾取」の状況で若い人がわざわざ職種として選択するはずもありません。
ただでさえどの業界も人手不足の状況で新卒の賃金も上がっていっている状況ですから、若手は引く手あまたの状況でしね。
そのために何かしらの抜本的な改革をしなければいけないと思います。
「農業は国防の一つ」と言う考えでいくのであれば「防衛費」の中でやることも一案かなと思います。
例えば普段少し訓練してほとんどは農作業をやる。
言わばかつての「屯田兵」として雇うことで僻地の自衛を兼ねつつ農業や自然を守るといった方法もとることも可能なのかなと思っています。
質問者:
確かにアメリカさんも「防衛費を増やせ」としていることから、「農業サイドで増やす」という頓智の効いた作戦を取るという事ですか……。
筆者:
結局のところ日本が農作物の最大の輸入元である「アメリカを納得させる方法」をあらゆる手段で考えることが日本の農家を守る方法にも繋がりますからね。
本来であればこのように数多の手段を駆使して「農家を保護しつつアメリカを納得させる方法」を考えるべきだと思います。
しかし実際にやっていることは「外国人を呼んで、過酷な仕事をやらせてコストカットをしている」ということです。
上記のように過酷で薄給な仕事ほどやり手がいないのにそこを穴埋めするために受け入れるのは本当に狂っていると言えると思います。
来てくれている外国人の方に対しても「日本人がやりたがらない仕事」を押し付ける格好になり、大変失礼でしょう。
きっとこの過酷である上に薄給である状況を全て伝えることなく「半ば騙すようにして」連れてきているに違いないんですから本当に酷い話だと思います。
外国人技能実習生などの方は予定された職種で無いと他の職種に転職することも難しいので、離職すれば犯罪などに手を染めざるを得ない状況になります。
不法滞在者が犯罪者になってしまうというのもそう言う原理が働いています。
全ては政府が狂ったシステムを作っているために様々な社会問題を生み出していると言っても過言では無いのです。
とは言え、このような過酷な状況や狂ったシステムはなかなか変わることは無いので、職業はどのように選択したら良いのか? について考えていこうと思います。




