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資本主義最大の闇 「社会に必要な仕事」なのに薄給な残酷な現実  作者: 中将


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2 稼げない職種の政治の構造的な問題

質問者:

 一方で介護や農業の場合はどうして稼ぐことが出来ないんでしょうか? 挿絵(By みてみん)



筆者:

 その2つは特に悲惨ですよね。それは「YOUTUBERとは真逆の構造」と言っても過言では無いからです。挿絵(By みてみん)


 まずは介護ですが介護に関しては基本的に介護保険と年金から賄われているわけです。お年寄りがお金を持っているというデータはあるものの中央値は1200万円ほどです。


 「老後2000万円問題」と言う用語があるようにその金額では

 贅沢をしないでようやく暮らせるレベルにも満たないために介護に多額の費用を支払う余裕なんてありません。


 そのためにどうしてもビジネスモデルとして「高級化・高額化」という事も難しいんです。

 高級老人ホームなどは極少数しか運営できないでしょう。


 そうなるとどうしてもその職員としても給料が薄給になるんです。


 さらに各個人の介護のスキルを上げても介護できる人間が極端に増えるわけでは無いです。

 「人類の活動限界時間」と言う明確な天井があります。

 

 超優秀な介護ロボットを管理するだけの仕事になれば生産性が上がるかもしれないですが、それは今はまだ見えない先の未来の話だと思いますし、管理できる技術者は今の介護士とは別のカテゴリの職種の方が雇われるのではないのかな? と思いますね。挿絵(By みてみん)



質問者:

 なるほど、だから激務の上に給料が上がらないんですね……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 政治的決定と決断によって国民の反対を振り切ってでも介護保険料の負担を大きく上げるか、それとも国債で全て引き受けることを決断するのかしなければ、介護士の方々の待遇が大きく改善する見込みは残念ながら無いものと思われます。


 つまりスポンサーはYOUTUBERはアルファベット社、介護は年金受給者、仕事量はYOUTUBERは見られた数に比例し労力は変わらない、介護は介護した数だけでしかも上限がある(しかも体を壊すかもしれない)と構造的に全く違うという事です。挿絵(By みてみん)



質問者:

 本当に収益構造としてYOUTUBERと真逆な感じなんですね……。


 保険料が上がっても欲しくは無いので一刻も早く有能な介護ロボットが大量生産して欲しいところですね……。挿絵(By みてみん)



◇農業はどうして「絶望的な収益構造」なのか



質問者:

 農業なんて年収100万円台、酷い時は時給10円なんてこともあったそうじゃないですか? どうしてそんなに悲惨なんですか? 挿絵(By みてみん)



筆者:

 本来であれば人間誰しも食べなくては生きていけないわけですから、もっと高く評価されるべきだと思います。


 しかも、工場で作られた食べ物では無いわけですから、気象条件や災害によっても大きく収穫状況が変わっていきます。


 また、豊作過ぎても価格が下がり過ぎてしまったりすることから必ずしも売り上げが確保されるわけではありません。


 このような複雑すぎる収益構造の上に肉体労働ですからね。

 機械化が昔よりは進んでいるとはいえ、激務で事実上の時給が低くなってしまう事も頷けることだと思います。


 しかし他国では補助金を投入して農業を全面バックアップしているために非常に価格が安いです。

 それを輸入して日本の市場に流している状況なので厳しい価格競争にさらされるのです。


 それに対して日本は国産農家は面積が狭い上に国からの支援が他国と比べると乏しく、輸入製品と比べて価格競争になると国産は事実上の「買い叩き」に遭っているんです。挿絵(By みてみん)



質問者:

 なるほど……他国は真剣に自給率について考えているのに日本は多少はやっているとはいえ全然足りない感じなんですね……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 例えは悪いかもしれませんが海外は重装備で向かってきているのに対してこちらは竹槍で対抗しているようなものです。そんなの勝負になるはずはありません。


 農家の方々はもはや農業は「代々続いて来たから」とか「社会の役に立つから」と言った非合理的な「やりがい搾取」の理由で無理やり続けているところが大半なのだと思います。


 本来であればJAがもっと高い価格で買い取って、安く市場に流す。赤字分は国が補填する――これだけでこの問題は解決すると思うのですが、「稼げる農業」と言う方針を行い農家にも国民も苦しむような政策を推進しているのが現状なのです。挿絵(By みてみん)


 これも介護同様に「政策の失敗」が生み出した悲劇だと僕は思っています。


 ただ、マスコミは財務省に忖度し「赤字であること」に対して極端に嫌う傾向にあります。


 確かに基本的には財政出動は物価上昇圧力になる要素はあります。


 しかし、日本国内の供給力を上げる農業に関してはいくらお金を投入しても物価が極端に上昇することは無いでしょう。むしろ、台湾有事などを見越した経済安全保障のためには防衛と並んで力を大きく入れる必要がある部門であると確信しています。挿絵(By みてみん)



質問者:

 しかも農業従事者の方々は平均年齢ですら65歳以上ですからこれから先細りするばかりですよね……。


 そりゃ、これだけ収入になりそうになかったらそうなっても仕方ないという感じですけど……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 農家を経営していて唯一、良いところは栽培している作物を自分で食べられるという点だけでしょうね。


 それも作物の品目次第じゃそんなに食べることも出来ないでしょうし同じものを大量生産しているので偏りも大きいでしょうから完全自給自足でもないと思います。


 また、肥料なども高騰しているので輸入高も直撃しているので想像以上に苦しい状況だと思います。挿絵(By みてみん)


 

◇運送業の給料が安い理由



質問者:

 介護や農業ほどは悲惨では無いものの、トラック運転手の方の場合はどうして給料が安いのでしょうか? 挿絵(By みてみん)



筆者:

 これは農家とは逆のシステムが働いていまして、郵政が公営化していた際に郵送料が低かったためです。


 しかし、昔は民間の運送業者は「走れば走るだけ賃金が支払われる」ことから意外と高給取りでした。中には月収100万円と言うケースもありました。


 ですが、労働基準法が厳しくなり、極めつけは2024年からは「960時間の残業規制」ができてしまいました。

 そのために歩合制の上限が出来てしまい実質的に給料が減ってしまったという方が出てきている状況なのです。挿絵(By みてみん)


 下の調査によると44%が賃金が変わらず、21.7%は下がったと回答している状況です。

 https://www.sbbit.jp/article/st/184863


 しかも運送の距離自体は思ったよりも減っておらず待っている時間などは「勤務時間に含まれない」と言う地獄のような状況なのです。


 先日過積載のことが問題になっていましたがやはり「960時間残業規制」がありながら多く輸送するために起きた過積載と言えると思います


 「稼ぎたい人」と言うのが完全に離れてしまっている状況なので本当に「政治の失敗」が生み出した悲劇だと僕は思っています。挿絵(By みてみん)



質問者:

 筆者さんは健康診断の結果や年齢などを加味した残業時間上限を決めるべきだという理論ですよね。挿絵(By みてみん)



筆者:

 何で一律の残業時間にしたのか本当に意味不明すぎます。逆に高齢だったり持病があったなら年間960時間の残業だって厳しいでしょうからね。臨機応変性が欠け過ぎています。


 勿論、会社が強制的に従業員に残業をさせたり、逆に無理やり給料を笠間資するためにダラダラと仕事を続けて残業することは良くないことだとは思います。


 しかし、この一律の上限規制はバリバリと働いて稼ぎたいという「残業したい人の権利」を奪っていると言えます。


 残業規制は「サービス残業」や「自宅で仕事をさせてその分には支払わない」といったことの温床にもなりかねず、「賃上げ」を連呼するのなら「働きたい人の権利」を守ることで収入を増やすことも考えるべきだと思います。


 中々、自分と専門以外のところで副業をして成功することだって難しいでしょうからね。


 これも体力や気力があって働ける若者を稼がせず、少子化を狙ってるんじゃないのか? と疑いたくなりますね。何だかんだで男性の収入によって結婚や子供の数って変わっていきますからね。挿絵(By みてみん)



質問者:

 距離の歩合制だったのに残業時間で上限が出来てしまえばそりゃ稼げなくなりますよね……。


 しかも「労働時間と認めない」と言う戦術で給料に天井があるだなんて酷過ぎます……。


 社会に必要な仕事なのに賃金が上がっていない理由が全て「政治」だったという事ですか……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 簡単に言ってしまえばそうなります。


 逆に言えば政治的決定をすればこれらの職種とて賃金が上がるのですが、それを一向にする気配すらも無いので「人災」と言っても過言では無い状況です。


 こういった仕事は全て現状は「社会に必要だから」と言う理由でもって「やりがい搾取」されている状況と言っても過言ではありません。


 次の項目では僕が考えた「抜本的な改革」について説明したいと思います。挿絵(By みてみん)


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