都での滞在ーその15-
前話の続きですです^-^
お城へ着くと、ヴィタールに案内され、王の元へと向かう。マリカ以外は初対面なのでおっかなびっくり、という感じだ。それでも我に付いて来てくれるあたりは流石に嬉しく思い、皆に向け、ついつい、
「皆、ありがとう」
素直に感謝の言葉を告げると、いきなりの言葉に何のお礼か判らず、皆、キョトンとした感じでこちらを見て来るのだった。通路を通り謁見室の前まで来ると、ヴィタールが、
「スケジュールを調整して参りますので、少しだけお待ちください」
此方へ向け礼をしつつ、そう告げると、ノックし、静かに一人部屋の中へと入って行くのだった。我はマリカに、
「今日は王は、何か特別な御用はおありですか?」
確認の為、そう訊ねてみると、
「いえ、今は特別な来賓などは、国内の貴族の拝礼が控えていますので、受けておりませんので、普段通りの業務だけかと」
とても子供とは思えぬ受け答えの言葉に感心し、
「マリカ、凄く頑張って学んでいるんですね。すぐに王家の予定が判るほどに」
我がそう口にすると、笑顔で、
「はい、将来の為、今学べることは頑張って学ぼうと思っています。セオス様の隣で過ごす為に」
顔を真っ赤にしつつ、そう答えて来るのだった。なので、
「十分頑張っていると思うので、無理だけはしないで下さいね」
彼女へとそう言っておくのだった。そんな話をしていると、目の前のドアが開き、
「皆様、お待たせ致しました。王の時間が取れましたので、どうぞ中へお入りください」
ヴィタールが、恭しくそう告げてきたので、
「ありがとう御座います、ヴィタールさん。急がせてしまい申し訳ありませんでした」
礼をしつつ、そう告げると、尚恐縮したように、
「とんでもありません、この位の御用で良ければいつでもお申しつけ下さい。ささ、王がお待ちです、どうぞ此方へ」
部屋の中へと皆が入ったのを確認したのち、先を歩き王の元へと案内してくれるのだった。貴族たちを集め式辞を行える程広い謁見室、その奥に王座に座り、マテウス王が待っていた。
「突然の来訪、申し訳ありません。ご容赦を」
王へとそう声を掛けると、王座より立ち上がり、
「とんでも御座いません。御用の際はいつでもお越しください」
此方に向け、そう答えて来るのだった。王のその対応に、ついて来ていた皆は唖然とした表情になりつつも、何を言えばいいのか判らず、真剣な表情で見守っているのだった。そんな皆へと、
「皆、王はとても優しい、思慮深い人です。無暗に威張り散らしたり、権威で人を縛る事などないので、もっと肩の力を抜いててくださいね。じゃないと、疲れてしまいますよ」
笑い掛けながら、王に話し掛ける前に、皆にそう告げておくと、
「わ、判ったから、セオ君、余り無礼な事は控えてね」
姉上が心配そうにそう告げて来るのだった。その言葉に苦笑しつつも、王へとずばりと確信を告げた。
「王よ、この国の貴族で、その立場に相応しくない無礼者が居たとき、この国の法ではどう裁くのです?」
前置きを述べず、そう告げると、
「どのような無礼なのでしょう?」
真剣な面持ちでそう訊ね返されたので、
「今日皆で街の市場を観光していた所、街の民を押しのける様に我が物顔で闊歩しつつ、目に付いた女性が居れば無理やりにでも手に入れようとする、そんな馬鹿者なのです。その貴族たちはこの国の過去の話をもう忘れているようですね」
王にそう告げつつ、続けて、
「此処のいるうちの女の子達はそれぞれの里より攫われた女の子達です。あのような貴族たちが横行して、領土の市民より得たお金で当人たちは召し抱えると言っていましたが、買い付ける様な、奪い取るような、そんな行為をする者がいるから、盗賊たちが奴隷商とつるみ貴族へと売り払う様な、そんな事が起こるのです。で、その場で昔のように殲滅しようかとも思いましたが、今は我もこの国の者、それに王の臣下を如何するかは、王自身に聞いてからにしようと思いまして」
この国の凄惨な過去を知る王へとそう告げると、
「も、申し訳ありません、監督不行き届きの上、人選をも間違えているとは。マリカ、セオス様の言われることが本当にあったのか?」
娘へと慌ててそう訊ねると、頷きつつ、
「はい、セオス様が居なければ、私ごと攫われ連れ去られそうでした」
マリカは、父であるマテウス王にそう告げる。それに付け加える様に、
「その者達は悪びれる事もなく、街中で大声で、毎年恒例の拝礼は退屈だ、といった上に、女の子達を見つけた途端、良い退屈しのぎが出来た、とまで言ったのです、その後、年頃までは屋敷で働かせればいい、とも。王よ、拝礼に来るその貴族たちの処罰、お任せしても宜しいでしょうか?」
出来ないのなら我が、という強い意志を込めそう告げると、恐縮しつつ、
「この国の不手際なのです。貴方のお手を煩わせる事無く、必ず自ら行いましょう」
我に向け、真剣な顔で王が、真摯にそう告げてきたので、顔を笑顔へと戻し、
「賢王である貴方がそう仰ってくれたのです、安心してお任せします。」
マテウス王に、そう告げつつ、皆に向け、
「これでお話はおわりました。皆さんお待たせしましたね、宿へと戻りましょう。・・・・まぁこれで、皆の二の舞になる子達が一人でも減ってくれると嬉しいのですがね」
最後は一人、呟きつつ、そう話しかけると、王との会話を呆然とする事しか出来ずに見ていた彼女達も、何故我が、このように言いに来たのか最後の呟きで気付き、
「わかだんなさま~、、やどに~かえるです~」
「若旦那様、帰りましょう」
「美味しい夕ご飯を、料理場を借りて準備しますね」
「セオ君、帰ろ」
「セオス様、戻りましょう」
口々に、顔には笑顔を取り戻しつつ我に向け、そう告げるのだった。
まだまだですにゃ~^-^あ、地がでたにゃ^-^;




