王都へ向かおう!ーその9-
お約束の・・・・登場です^-^;
演奏の話で盛り上がり、楽しい雰囲気で過ごしていると、場所を探して先行していたアルフォンスが戻ってきたのだが、一旦馬車を止めさせると、
「カイン様、少し宜しいでしょうか。と、出来れば坊ちゃんも」
こちらに向け、そう言ってきたので、何事かと思い父上と二人話を聞いてみると、
「この先に、馬車を停泊して休める場所はあったのですが、先客がいまして。遠目から見たときは商人の馬車の様だったので、一緒できるかと見に行ったんですが・・・・俺の勘では、ありゃ~商人じゃないですね。それにそう思って周りを探ったら結構な数の賊が潜んでるみたいなんで、この時期の貴族狙いの待ち伏せだと思います。」
自分の考えをそう言ってきたアルフォンスに対し、父上は、
「う~ん、元が農民の上、今まではアルフォンスと二人、馬車を使わず馬のみだったから、正直対処の仕方が判らないんだが、どうしたらいいのかな?」
素直に意見を述べると、馬車を操作していた為、その場に居たエルネストが、
「アルフォンス、君でどうにか出来る相手かな? それとも騎士団への要請を出すべきかな?」
彼への問いに、当人のアルフォンスは、
「俺一人では無理でしょうが、騎士団への応援要請は要らないと思いますよ。ねえ、坊ちゃん」
会話をこちらに振ってきたので、
「うむ、問題ないです。皆は必ず守りましょう。それにしても・・・・なぜこうも馬鹿が街の周りに集まるのかが・・・・」
此の頃よく賊と遭遇する機会がある我としてはうんざりした気持ちでそう呟くと、エルネストが答えるように、
「理由は二つですね。一つは前領主が賊とつるみ私腹を肥やしていた為、温床になっていた事。二つ目は現領主であるカイン様が善政をしいて街が富だした為、商人などの出入りが増えた為、獲物が多くなった事。悪い時も、良くなっても居るというのも皮肉ですが」
明確な説明に、納得できる後半部分は置いておくとして、
「前領主の後始末がまだ終わっていないのですね。で、アルフォンスさん、襲われるとしたらどういう状況だと思いますか?」
彼の考えを聞くと、
「商人の振りをしてましたし、停泊しやすい場所に陣取っていた事から、たぶん夜寝静まるまで待って、暗闇で逃げられなくなってから一気に、という処かと」
我へとそう言ってきたので、
「うむ。じゃあ、楽勝ですね」
笑顔でそう答えつつも、
「シルフィーネ、すまないけど今言っていた先の様子を詳しく調べてきてもらえるかな?」
彼女にそう言うと、姿を消していただけで、隣に居たシルフィーネは、
「承りました、マスター」
返事を終えると偵察にさっそく出掛けて行った。で、その様子を見ていた他のメンバーは、
「で、具体的には?」
どうするのか、と聞かれたので、皆が慌てなくてもいいよう、
「簡単です、いきなり襲ってくるというのなら、少しは考えますが、わざわざ時間をくれるというのであれば、うちの馬車の周りにだけ壁を創り出し守ります。壁の外に居る賊は殲滅です」
普通に何でもない事のように皆に言うと、呆れ顔のアルフォンスは、
「見た事あるので、ああ、なるほど、と思えるのですが、あれは普通簡単に出来る事じゃあないと言っときますね、坊ちゃん」
周りに居る皆の意見を代表するようにそう言ってくるのだった。で、行動方針も決まったので、止まっていた馬車を先へと進める事にした。乗ったまま待っていた女性陣が緊張した面持ちで、
「何があったのでしょう?」
「問題がおきたのですか?」
「怖い事?」
心配そうにそう聞いて来るので、笑顔で、
「馬鹿な賊がこの先に居るそうなのですが、この前みたいに殲滅しますので、心配は夕食のメニューを何にするか、という事だけにしましょうね」
皆にそう我が話し掛けると、緊張が少しは解けたのか、
「そうでした、ここには若旦那様がいらっしゃるのでした」
「です。若旦那様が、今回ははじめから傍にいらっしゃるのですから、心配はいりませんでした」
「なのです~」
賊より助けられた子達は全面的に信用している様子で、気を落ち着けていた。なので、それ以上雰囲気が悪くなることもなく進んで行くと、偵察に出ていたシルフィーネが戻り、
「商隊の振りをしてその場に居るのが5人と、周りの各方面に5人ずつ位の20名程、全部で25人程度です」
偵察結果を、そう報告してくれたので、
「ありがとう、シルフィーネ」
ねぎらいの言葉を言葉を彼女に掛けておいた。そして、予定していた場所につくと、アルフォンスの言う通り、商人と言うには知性がなく、下ひたにやけ面の男たちが陣取っていた。で、広場に馬車を二台並べて止めると、父上が、
「こんにちは、お邪魔しますね。商隊の方々ですか?」
わざと男たちに聞くと、バレていないとでも思ったのか、馬鹿な男たちは、
「そうだが、お前たちも商人なのか?」
商人らしからぬ口調で、そう返して来るので、
この者達は、どこまで馬鹿なのだろう? そう思いつつ、吹き出すのを堪えながらも様子を見ていると、エルネストが、
「こちらはシールズの領主のカイン様です、お忍びゆえ幌馬車ではありますが」
わざとそう言って賊を煽ると、目を輝かせた馬鹿者たちは、
「そうなのか、ならばここで明日までは休んでいく事だな」
こちらにそう言って自分たちの馬車の方へと戻っていった。
たぶん、周りの仲間に合図でも送るのでしょうね。などと考えつつも、賊が馬車へと戻った今がチャンスと言わんばかりに、
「神壁」
今回は半円型のドーム状に包み込むような形で、壁を創り出し、周りから遮断するのだった。
中途半端ですが~続きは明日という事で、・・・・お願いするです;-;




