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王都へ向かおう!ーその8-

今回も・・・・長く・・・・なるのかな?;-;

 余り綺麗に整備されてるとは言えない街道を、馬車でカタコト揺られながら進んで行く。速度も普通の人が走るよりは早い、という位ののんびりとしたものだった。辺り一面の草原がどこまでも続いている様な風景が尚更のどかさを演出している、但し馬車の中以外では、だったが。


「シルフィーネさん、いきなり現れてなにセオ君の横に堂々と座ってるんですか」

「そうです、若旦那様の横は、私が座っておいて、何かあった時にお世話できるようにしておくべきです」

「ちがうです~、若旦那様はカーネとフェールと一緒に座って遊ぶのです」

「いえ、若旦那様は今日の献立を私と座ってお話ししながら決めるんです」

「マスター、皆様、うるさいですね。私がそばでお守りしますので、ゆっくり休んでて下さいね」

「そこ、セオ君にくっつかない。離れなさい。セオ君の横は姉の私の席なの」


 皆の騒々しい会話が街を出た辺りよりず~と続いているのだった。父上母上はアツアツで、二人並んで座りながら話をし、時折子供達の方に視線を向けてはいるが傍観を決め込み、賑やかな皆の様子に笑顔を作り、楽しんでいる様だった。我としては旅の途中皆と色々な事を話して過ごしたいと思っているので、今特別誰かが隣に来て欲しいという事もないので、女の子達が決めるのを何も言わずに見守っているのだが、


 決まるまでは、逆に誰とも話が出来そうにありませんね。と、外の景色を眺めつつ考えていると、護衛の為の馬で並走しているアルフォンスが、


「坊ちゃんも大変そうですね。取り敢えず今晩は野宿になりますので、馬車を止めて休める様な広くなっている場所を先行して探して来ようと思いますが、一緒にいきますか?」


 我にそう聞いてきたので、それも良いかな、と思い皆の方に視線を向けると、冷たい視線が降り注いでいた。それを見ていたアルフォンスもその視線に気づき、


「こりゃ、俺一人で行った方が良さそうですね。万が一連れて行ったら俺が悪者になりそうだ。という事で、ちょっと行ってきますね」


 踵を返し、馬を走らせすぐに行ってしまった。なので、また暇になるのも何なので皆で楽しめる様な物はないものかと考えてみるものの、


 そう言えば、この世界では旅などの間、どうやって皆、時間を過ごすのでしょう? そう考え、取り敢えず聞いてみる事に。


「父上母上、普通旅の間などはどの様にして過ごすのでしょう」


 両親にそう訊ねると、父上が、


「そうだね~、普通の貧しい農民などは旅などしないし、するとしたら乗り合いの馬車などや徒歩なので、楽しむ事などないし、お金持ちの貴族なら、大人だけならお酒を楽しむとか、吟遊詩人を連れていて話をさせるとか、楽団を連れて音楽を聞く、等ではないかな。だから大名行列みたいだと言われているんだが、うちはした事がないので判らないな」


 我にそう言ってきたので、


 うむ、音楽等ですか、そう言えば森の民たちが得意でしたね。たしか樹の枝を細工して穴を開けたようなもので笛と呼んでいた物や、木の幹を加工した物に沢山の糸を張った竪琴と呼んでいた物で、演奏しつつ、それに合わせ、歌っていましたね。などと、転生前の記憶を思い出していると、ルナールが、


「若旦那様、私が草笛程度なら吹けますのでお聞かせしましょうか?」


 我にそう言ってきたので、


「それは聞いてみたいね。お願いするよ、ルナール」


 彼女に笑顔でそうお願いすると、


「では、ちょっと草を」


 馬車からそう言いつつ飛び出そうとしたので、


「あ、我がとって来るのでルナールは待ってて」


 ルナールへと、そう言って待たせ、我が飛び降り草を取って戻って来る。それを受け取ると、そのまま笑顔で横に座り、草笛を吹き始めた。草原に吹く風の様なさわやかな音色で紡がれる音楽は聞いていてとても心地よく、気持ちをも落ち着かせてくれる様だった。で、シルフィーネが袖を引きつつ、森の民が使う竪琴があれば弾けるのですが、と囁いてきたので、


「万物創造」


 バックの中へ手を入れ何時もの如く竪琴と、ついでに笛も創り出すと、竪琴をシルフィーネに渡し、横笛を我が持ち、ルナールの曲に合わせるように演奏を始めるのだった。突如流れ出す今まで聞いた事の無い音色に、皆はじめは驚いたような顔をしたが、流れ出す曲を聞くうちに耳の方へと意識をひかれ、気にする事は無くなり、演奏だけを聞き入ったのだった。で、ルナールの草笛より流れる曲が止まり、それに合わせていた、シルフィーネと我の演奏も止まると、馬車の中は拍手で溢れ返り、


「いい曲だったね、また聞きたいね」

「ルナール、後で吹き方を教えてください」

「シルフィーネさん、その楽器は? それに良い音色。その弾き方を教えて欲しいです」

「セオ君、その棒みたいの、何? というか凄いね、いつ覚えたの?」


 皆、色んな事を聞き話し、結局また夕食後に皆で演奏する事になった。その様子を見つつ、


 うむ、やはり我が家の旅は楽しいですね。そう思いつつ、アルフォンスが見つけて来るであろう、今晩停泊する場所へと向かい馬車を進めて行くのだった。

読者様に楽しんでいただけるよう頑張るですです^-^

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