表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/163

お買い物にいこうーその7-

やっと屋敷よりお出掛け・・・・^-^;

 翌日の夜から、シルフィーネが堂々と泊まりに来る様になると、我が家族内でも何故か添い寝当番なるものが出来たらしく、日替わりで誰か部屋へと泊まりに来る。なので、食堂にて我が家の女性陣に、


「あの~、毎晩誰かが泊まりに来るのは確定なのでしょうか?」


 皆にそう訊ねると、


「シルフィーネさんが泊まりに来てる間は、見張りに来ます。それとも、シルフィーネさんは大丈夫で私達は駄目とかは、言いませんよね?」


 すぐに訊ね返され、


「は、はい。大丈夫です」


 向けられた冷たい視線に負け、そう答えてしまうのだった。


 うむ~、せっかくの一人部屋を手に入れ喜んでいたのに、逆戻りですね。ま~、夜抜け出す事が出来なくなったのでいいのですが・・・・などと考えながら、日々を過ごしていると、ネイエが、


「若旦那様、明日、私がお休みを頂いたのですが、お出かけに連れて行ってもらえるのでしょうか?」


 躊躇いながら、そう聞いてきたので、


「ええ、もちろんです。でもネイエ、結構お休みを貰うのが遅かったですね~」


 彼女へと、そう言うと、


「皆さんに作っているお料理をエリーナさんから教わって毎日作っていたら、ある程度のレパートリーを覚えるのに、結構日にちが掛かってしまいましたので」


 仕事の内容での為との答えに、


「そうですか。毎日美味しくいただいています。ネイエが来るまで出た事がなかった、エリーナさんに教わったのでない、ネイエ自身の料理も美味しかったですよ」


 いつも食べている食事の感想を素直にそう言うと、顔を紅くして照れくさそうに、


「あ、ありがとう御座います。これからも頑張って作りますね」


 我へと、そう言ってくれるのだった。で、その日一日は特に出掛けるでもなく、午前中は騎士団と訓練を、午後からは、書庫に行き、本などを読んで過ごす。この書庫の本を読む時間は結構楽しくてお気に入りである。


 うむ、学術書や経営学などの人が学んできた事を綴り纏めた本も面白くはあるが、やはりこの物語という物が面白いな。人というものは独創的な想像力をしていて飽きない。こういう良い事に使うのは良いことだ、うんうん。永く世を見ていると、想像力を利己主義にしか結び付けぬ者も多いからな。などと人の作る創作物語を眺めつつ過去あった事へと偶に意識を向けながら、夕食までのひと時を過ごし、皆で団欒の食事を済ませると、各々の部屋へと戻るのであった。一日を終えベットに入ると、


「うむ、今日は寝る前からいるのですね、シルフィーネ」


 堂々と横になり寛ぎながらそこにいる風精霊にきいてみると、


「はい、もはや夜はここが定位置ですので。ご迷惑ですか、マスター?」


 しょんぼりして、そう我に聞いて来るので、


「いや、ベットは広いので迷惑ではないけど、あ、きた・・・・」


 二人話をしてると、今日は姉上が、


「セオ君、一緒に寝よ~~」


 枕を持参で部屋へと飛び込んできた。やれやれ、と思いながらも、


「では、仲良く寝るとしましょう」


 三人? 並んで眠るのだった。途中、両サイドより、抱き枕状態にされ何度か目が覚めるが、


 うむ? まだ夜中ですね。などと本来は寝る必要すらない我なのだが、再度朝までまた眠りにつくのだった。翌朝は休みではあるがお出かけ予定のネイエが起こしに来た。


「おはようございます、若旦那様」


 起こしながらの、朝の挨拶に、


「うん、ネイエ、おはよう。皆はもう食堂?」


 挨拶を返しながら聞くと、


「はい、もうお集まりですよ」


 集まっているとの返事がきたので、すぐに支度を済ませ食堂へと向かった。で、朝の食事を済ませると、それぞれが今日の予定へと行動を開始するので、我も皆にお出掛けの挨拶を済ませ、


「さあ、ネイエ、一緒に出掛けましょう」


 彼女にそう言って、屋敷を後にするのだった。で、二人になり並んで街まで歩きながら、


「ネイエは行ってみたいとことか、買いたい物は決まっている?」


 今日の予定を決める前に聞いてみると、


「あ、あの~言ってもいいでしょうか?」


 遠慮しつつ言うので、


「ええ、遠慮はいりませんよ。何でしょう」


 優しく彼女へと、問いかけると、


「昨日も言っていただいてとても嬉しかったのですが、料理をもっと上手になるよう頑張りたいと思うのですが・・・・・・」


 最後は尻つぼみになる言葉に、


「ですが・・・・?」


 続けて急かさぬ様、ゆっくりと問いかけると、


「その~領主様のお屋敷の道具は良い物なのですが、私には大きさが大きすぎて、扱い辛くて・・・・」


 贅沢なのでは? と遠慮しがちに言ってきたので、


 そうですね、普通に考えれば六歳の子供が使うには大きいかもしれませんね。そう考え、


「うむ、ならば最初に、ネイエが気に入ってくれるかは分かりませんが、生活用品の鍛冶をしている店を覗きに行きましょう」


 不安そうにしている彼女に、そう行き先を告げると、笑顔になり、


「は、はい。良いのがあるといいな」


 嬉しそうに、そう言いながら、二人して目的地を目指して歩いてゆくのだった。

お店につくのはまた明日なのでした。^-^

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ