街に出ようーその14-
明日くらいには・・・・
「問題を解決と言うと、どういうことだい?君が街の中にいる海賊達を見つけ出せるというのかい?」
話を聞き、怪訝そうにそう言ってきたディロスに、
「ふむ? 我が言うと何故か街限定で皆考えるようですが、それが普通なのでしょうか? 事件の元凶の、孤島にいる海賊達の方を片付けようと思っているのですが」
ディロスにそう言い放った我に、
「君はあの孤島に海賊達が何百人いるか知っているのかい? 調べた私達ですら余りの数に、被害の大きさを考えると、手を拱いているのに」
苦渋の表情を浮かべながら、現状を説明してくる。なので、
「その孤島はこの港街にとって必要な土地ですか?」
後の事を考えつつ、我が質問すると、ディロスはすぐに、
「何も資源が確認できず、放置された無人島だったのを海賊達に占拠されているんだ、必要どころか、目の上の瘤状態だよ」
こちらに向けて、そう答えてきたので、
「ふむ、それなら我で如何にでもなりますね。被害を出さずに、と言われると苦労しそうでしたが、その条件なら問題ありませんよ」
思っている事を、素直に言うと、
「ん? 君の考えがイマイチ判り辛いのだが? 具体的に如何するというのだい?」
首を傾げながらも、こちらの考えを聞こうと質問してきたので、
「なに、簡単な事です。もともとここに話に来たのはこれを伝える為で、我が孤島ごと海賊達を壊滅しますので、島の周りに逃げる海賊達を取り押さえる海兵を出して頂きたいのです。で、取り押さえた者たちより情報を聞きだし、街に潜む者の摘発までをお願いしたいのですが出来ますか?」
領主として出来るのか、訊ね返すと、
「今は戦時下という命は既に皆に出しているので、海兵を集める事には問題はないのだが・・・・君のいう事は・・・・本当に可能な事なのかい?」
猜疑心を隠せず、問いただすディロスに、
「可能、という事を信じて頂ければ嬉しいのですが。で、了承されるのであれば、明日また伺いますので、それまでに兵を集めて頂きたいです、もし無理な様でしたら今言ってもらいたいです」
我のその言葉を聞き、
「信じられないので無理、と言ったら?」
質問で返す様に、そう言い返してきたので、
「その時は、こちらの街にもう数日間も閉じ込められているシールズの住民もいますので、開放していただく為にも、我が街より騎士団を呼び、我らで海賊達を全滅させましょう。その後ここの住民があなたを如何思うかは、わかりませんが、ね」
冷静な顔でそう相手に告げる。すると、
「そう聞かされれば、こちらは信じて動くしかないですね。判りました。明日までに海兵を出来得る限り集めてみましょう。で、君は今晩は何処に泊まるのだい?」
今晩の予定を聞かれ、それもまた簡単に、
「いえ、我が屋敷に帰り休みますが。家族にも、帰ると約束していますので」
普通にそう答えると、困惑した表情のディロスは、
「シールズまで往復したら、今回の作戦はいつ決行になるんだい。兵を明日までに集める意味はないだろうに」
呆れつつも、そう言い返して来るので、
「うむ? この街にいるシールズのサルトという者に聞いていただければ、嘘ではない事が判ると思うんですが、今日だけでも既に二往復しているんですが」
我のその言葉を聞いたディロスは、顎を外さんばかりの驚きの表情を浮かべ、
「いや、まさか噂通りという事か。神童とは誇張ではないのだな・・・・」
一人納得するよう小声で呟きつつ、
「では、明日までに準備をしておこう。そちらの準備が済んだら、またこの屋敷に顔を出してくれ。今度は追い返そうとする事が無いよう厳重に注意しておくのでね」
こちらに向かい、最後にそう悪戯っぽい事を言ってきたので、こちらも、
「はい、追い返されないように気を付けます」
ディロスへと笑いながら答え、その後ドアの外で控えていたグラウスにディロスが声を掛け、外まで丁寧に見送られ、一旦帰路につく事にした。その際最初に街の門番に入れないので帰るよう言われ壁を越えて出入りしてるので、今回も人気のない場所を探し、領主より許されているのにもかかわらず門番に会わぬ様、ひょいっ、と言う感じで街壁を飛び越えシールズの屋敷へと帰るのであった。屋敷へと戻り心配していた、両親とエリーナさんに、
「ただいま戻りました。ご心配お掛けしました。我も大人しくちゃんと今から寝ますので、皆さんも早く寝てくださいね」
家族へとそう声を掛けると、
「お帰りセオス。何事もなかったかい?」
「どこも怪我はしていない?」
「セオス様お帰りなさいませ」
安心した顔しながら、そう声を掛けてきてくれた。無事を確認し終えると、それぞれ部屋へと戻ってゆくのだった。
さあ、明日はもう一仕事ですね。無事に片付いたら衣服屋の家族が再会できる事ですし、街民に違和感のない、我に似合う服を早めに作って欲しいですね。その為にも頑張りますかね。などと、海賊達のことなど眼中になく、新たに作られる自分用の服に思いを馳せ今日を終える為の眠りにつくのだった。
このお話はまとめたいですね~^-^;




