街に出ようーその7-
子供の話が前回でおわりませんでしたね;-;
街に戻りながら何とか皆落ち着きを取り戻しつつ、仲間同士無事を喜び、会話をしながら進んでいたが、ダイグはセオスに向かい、
「親分、今度からそう呼ばせてください」
突然訳の分からぬ事を言い出し、それに対し我は、
「それは・・・・さすがに恥ずかしいから、嫌ですね」
ダイグに向かい、そうきっぱり答えると、
「では、せ、せめてリーダーと呼ばせてもらいます。なあ皆」
他の子達の同意を得ようと、更に余計な事を言い出した。なので周りも呆れてるだろうと見渡せば、
「皆、セオス君に感謝してるの、それぐらい許してあげて」
「兄貴がそういってるんだ、呼ばせてくれ」
ペーシャやリブロ達までこちらに向け、そう頼んできたので仕方なく、
「う、うむ、呼ぶだけなら・・・・」
言葉を濁しながらも、みんなから見つめられ了解させられたのだった。そんなこんなで皆で街に戻ると、すぐにギルドへと報告に向かうが、女の子達は大変な目にあって精神的にもきついだろうと、そのまま家へと帰すことにした。別れ際、
「セオス君、今度からも一緒に遊ぼうね」
「必ず、会いに来てね」
「絶対来るですよね?」
「来てくださいね」
各自が、思い思いにそれぞれ、声を掛けてきてくれた。なので、
「はい、時間が出来たときは必ず」
笑顔でそう答えておいた。それを聞いて安心したのか、女の子達はやっと挨拶を交わして帰って行った。なので、残った男たちでギルドへと向かうと、そこには先に避難していたメンバーとヴィオラが深刻な表情で、こちらの様子を伺いつつ状況の報告を待っていた。
「先に避難してきた方々によれば、かなりの集団になったオークが来ているという事ですが? 状況次第では冒険者のみでは無理ならば、マスターより連絡してもらい、騎士団に急ぎ出てもらうよう私が責任を持って要請するつもりでいるのですが。どうなっているのでしょう? 今回のメンバーを聞き、マスターはいきなり落ち着かれ問題はなくなった。と執務室に戻られたのですが・・・・」
急ぎ処理しようと、ヴィオラが同じ職員であるマトスへと尋ねると、こちらを向き小声で、
「おい、もしかしてマスターとは知り合いなのか?」
会話から疑問に思ったことを聞いてきたので、こちらも小声で、
「まあ、一応」
我がマトスに、そう答えると、
「そうか、やはりな」
一人そう囁き、その後、ヴィオラに向かい、
「マスターのいう通り、問題はなくなった。そこのセオス君と言う子が全部片付けてくれたよ」
簡単に最終的な状況のみを、ヴィオラに対し言い出した。なので、
「はあ? 新人のセオス君が、ですか?」
呆れを含んだ、疑わしそうな声でマトスを問いただそうとすると、
「いや~、あれは見ていても信じられないんだ、幾ら口で説明しようが納得は出来ないだろう。後日依頼の収穫分と四十はある魔物の氷像を回収に行けばわかるさ」
うまく説明出来そうにない事に、そう答え、先に避難してきた者達にも心配はなくなったことを告げた。そして、
「今回の責任者として、本日の依頼は完了した、と言っていいが、報酬は後日にしてくれ、魔物の遺体を回収したら、少しは報酬に色を付けられると思うからな」
避難してきた皆に、そうマトスが告げると、怖い思いをし大変ではあったが報酬が上がると聞き、すぐに嬉しそうに肯定の返事を皆、返すのであった。一応この日のギルドでの予定は皆終わり、という事で解散となったが・・・・
「セオス君、マスターが、帰ってきたらまた顔を出してください。と仰ってましたので、こちらにお願いします」
呆れ顔のヴィオラにそう言われ、マトスは、
「マスター判ってるね~事情聴取とは」
セオスに対し言ってきた、その言葉に相槌を打っていた。なので、諦めた顔をしつつ、
「判りました、伺います」
その場でそう返事をして、ヴィオラにまた案内されながら奥の執務室へとむかった。前回同様彼女がドアをノックすると、すぐに、
「どうぞ、お入りください」
との声がすぐに返る。中へ入るとこれもまた前回同様、
「ヴィオラ、ご苦労様でした。下の受付に戻って仕事をお願いします」
案内してきた彼女に向け、そう告げてきた。ヴィオラの方も内緒の話だというのが判っていたのか、
「判りました、失礼します」
すぐに踵を返し、部屋を出ていくのだった。今回は地に伏せる事はなかったが、ソファーの対面でまた頭を下げ、
「街も皆も助かりました。有難うございました」
多大過ぎる感謝を込め、そう言ってきたので、
「我もこの街の住人として、そして知り合った者が今、亡くすべきでない者だったまでの事、クレアさんがそう頭を下げなくても構いませんよ」
クレアに向けて、そう笑顔で話しかけると、恐縮しながらも、
「それでもやはり、有難うと言わせてもらいます」
我に向け、そう言ってきたのだった。なのでそれを笑顔のまま受け入れ、しばらく二人でまた話をして、
「では、またね」
最後に挨拶を交わし、部屋を後にするのだった。カウンターのある受付前に戻ると、
「依頼の報酬は明日という事になりました」
戻ってきた此方に向かい、簡素に告げて来るヴィオラに、
「ヴィオラお姉さん、聞かないの?」
訊ねる様に言うと、肩をすくめ、
「どうせ教えて貰えませんから」
諦めている、との答えが返って来るのだった。それを聞き笑顔で挨拶しつつも、ギルドを出て今日一日を思いながら、屋敷へと向かうのだった。
次回からは別の出会いで^-^;




