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お金をかせごう!ーその4-

昨日の続きです。

 他の職員たちも騒然となりながらも、その魔物の遺体を建物の中の解体所へと運んでゆく。そして目の前のヴィオラはこちらに向け、


「で、あの魔物の素材の買取という事ですが、内訳はどうしましょう?」


 説明もなくそう聞いて来られたので、


「うむ? 内訳とは?」


 何の事だろう? と、こちらも聞き返すと、


「魔石や皮、骨などの専門素材は全部買い取るとして、お肉などは美味しいと評判ですので、全部売らず持ち帰る方もおられます。なのでどうなさるかと」


 その話を聞いた我は、うむむ、初依頼達成の証に、相談したエリーナに渡し料理してもらい、家族にも少女達にも食べてもらえれば、喜んでもらえるかな? エルネストやアルフォンスも屋敷にいるかもしれぬし・・・・・・などと考え、


「出来れば二十人前程お肉を別にして残りを売る、という事は出来るかな?」


 色々考え、そう質問すると、


「はい、十分出来ますよ、そう手配しますので、少しお待ちくださいね」


 彼女はそう答え、席を離れしばらくすると一抱えのお肉と小袋を渡し、


「お待たせしました、こちらが美味しそうなところを職員に選んでもらったお肉と、残り素材を査定して解体費用を引いた4000Gです。それにしても初依頼からすごいですね。これからもよろしくお願いします」


 笑顔でそう言ってきたので、それを受け取りバックに収め、こちらも、


「うむ、これからお世話を掛けると思うがよろしく頼む」


 二人でそういう会話と最近の依頼やここの冒険者の話などを、少しの間おこない、そろそろ帰るか、と後ろを向いた時、其処には、ゴリ、もとい190はあろうかという筋肉質の厳つい男が立っていた。で、


「おい小僧、さっきから聞いてたが新人の小僧が持つには過ぎた得物と、誰に手伝わせたが知らないが、いい稼ぎを手に入れたようだな、俺様がありがた~い新人指導をしてやるから、こっちに全部よこしな」


 馬鹿な男が訳の分からぬ事を言ってきた、それを聞いたヴィオラは慌てて、


「ジャハルさん、シルバーランクの冒険者がここでブロンズになりたての子供にそのような事を・・・・」


 注意しようとそう言うと、その男は周りの冒険者たちを睨みつけ視線をそらさせ、


「うん? 新人指導と授業料だ、何か問題が、あ?」


 周りの皆を威嚇しながらも、


「おい小僧、お前が早くしないから、こっちが受付嬢に小言を言われてるだろう。それとも新人なんで俺様の力をみないと判らないのか?」


 言うや否や、殴りかかって来るその姿に、


「きゃ~セオス君・・・・誰かマスターを・・・・」


 突然の事に戸惑って慌てて叫んでるヴィオラを横目に、


 ガルゼンの様な馬鹿者は賊だけでなく、冒険者にもおるのか? 情けないの。などと思いながら、ビックボアの時と同様にすれすれ横へとかわし、今度は足を掛け、相手を地に倒す。そして、倒れているジャハルの首元へナイフの背を当て、


「うむ? 間違いなく我一人であの魔物は倒したのだが、おぬしもあの魔物の様に首と胴を別にして欲しいのか?」


 強い口調でそう言いながら、細めて冷徹になった碧い瞳を相手に向け、手に持つナイフに風を纏わせる。少し触れた部分から背の方を当ててるにもかかわらず薄皮一枚切れた状態のそこから血がにじむ。ジャハルもナイフの背の冷ややかな感触を感じているにもかかわらず、にじみ出てくる生暖かい自分のものに、首に充てられているものがどれ程の物なのかようやく悟り、顔を青ざめさせ、


「す、すまなかった、勘弁してくれ」


 恐怖に顔を歪め、謝罪の言葉をいい、許しを請い、手を退けてやると慌てて立ち上がりその場を去っていった。


 まぁ、これでここにも居づらくなるだろうから、街から馬鹿者が一人減ったと思うと悪い事ではなかったな。などと考えていると、他の職員がヴィオラの叫びを聞き呼んできたと思われる人物、十代半ばにしか見えぬ風貌に魔術師の様な黒いドレス風の服を着た、しかし周りを威圧できる魔力の耳の長い女性が立っていた。


 その女性を見つつ、うむ、森の民の者か? あの地から出た者もいるのか? などと考えをまとめながら、周りの話を聞いていると、


「火炎の精霊魔導士だ」

「めずらしいな、めったに人前には出ないのに」

「きゃ~可愛い~」


 ギルドの中に居た冒険者たちは口々に騒ぎ立てていた。その騒がれている相手を見つめると、青ざめていき踵を返す。擦れ違いざまヴィオラに声を掛けたかと思うと、建物の中へと戻っていった。その様子を見ていた職員たちはマスターが青ざめるとは何事かと、お互い囁き合っていたが、こちらに歩いてきたヴィオラの、


「ギルドマスターが執務室へおいでいただきたい、との事です」


 此方に向け、ヴィオラのそう告げる言葉に、その場全体が静まり返るのだった。

最近前の話の中身と話し方が合わなくなることが出てきているので、ちょこちょこの変更をしています。お暇な方は間違い探し気分で見てみると、おもしろいかもです。(ストーリーを変えたりはしていませんので読み直さなくてもOKです)

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