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お金をかせごう!ーその3-

あう、遅くなりました。

 依頼分以上の薬草と魔物の素材を回収して、冒険者ギルドへと戻る。他の冒険者や手伝いの子供なども依頼を終え戻ってきたのか、中は結構賑わっていた。カウンターを見れば受付嬢のヴィオラがまだいたので、何人か並んではいたがその後ろへと並ぶ。しばらく待ってやっと我の番が来る。


「初依頼お疲れ様です。薬草は無事に集まりましたか?」


 我の顔を見たヴィオラはそう訊ねてきたので、


「うむ、無事にな」


 彼女にそう言いながら、肩より下げたバックから薬草を取り出す。最初は、


「ちゃんと、集められたみたい・・・・」


 バックより取り出す品を見ながらそう言いかけていたが、次から次へと出て来る二百もの薬草に驚きながら、


「これだけの時間の間に、こんなにも薬草を・・・・初依頼で・・・・」


 小言で聞こえぬ様そう言いながら、全て出し終えた薬草をみて、


「品物と数を確認してきますね」


 此方に向けそう言いながら席を立つ。しばらくして戻ってくると、


「確かに依頼分と、それ以上の買い取り分の薬草を確認しました。これがお代です。確認してください」


 彼女はそう言いながら、依頼分200Gと普通買取一本5G×180個で900Gの合計1100Gを渡された。


「初依頼達成おめでとうございます。それにしてもナイフと道具袋も、もう揃えられたのですね。私が勧めたお店での購入で、ちゃんとしたのが買えたのか見せてもらってもいいですか?」


 我が道具を持っているのを見て言ってきたので、


「いや、これは別のとこで・・・・」


 誤魔化すようにそう言いかけると、


「お金がないからと、騙されて安物の不良品を他所で買わされてませんよね? 進めた手前心配なのでちょっとだけ見せてください」


 此方に向け笑顔で良心からと判る言葉を掛けられると無下にも出来ず、


 うむ~~、大丈夫かの? などと思いながらも、腰の後ろに差したナイフを抜き手渡すと、


「えっ・・・・・・」


 声にならない声をあげながら、顔を青ざめさせナイフと我の顔を何度も見返す。そして徐に、


「初担当したのも何かの縁です。私が一緒にいってあげますので、謝りに行きましょう」


 覚悟を決めたように、突然言い出したので、


「うむ? 何処に?」


 ヴィオラへと聞き返すと、


「あのね、ギルドの職員は何かしらの技能を持ってるの、逆に言えば持ってなければ採用されない、と言っていいの。で私はアイテムの鑑定を一生懸命勉強して、それこそギルドに職員として入れてからも、マスターに頼んで、今まで見れなかったようなアイテムまで見せてもらいながら勉強したわ。でもね、それでも一級品と呼ばれるもの以上のレジェンド品を見た時以上の品物、こんな神々しい物は見た事がないわ。これは値段には出来ない物でしょう。それを今日登録したばかりの君が持つのはおかしいもの、出来心なのはわかるから、謝りに行き返してきましょう」


 真剣な顔でそう言われ、心の中で、やれやれ、やはりの。と思いながらも、


「いや、これは間違いなく我の物だよ、ヴィオラお姉さん。そこまで心配なら我が家に身元を確認していただいてもいいが、我が名はセオス・アルギュロスというのだが。わかりますかな?」


 彼女へと、そう問いかけると、


「りょ、領主様の・・・・」


 自分へと納得させるように言いながら続けて、


「ならば、お仕事など為さらなくとも、それにそのナイフ一本でも売れば普通の人が一生・・・・」


 品物のもつ価値を言いかけたところで、我は、


「ならぬ。これは人には過ぎた力に成り得る。もし勇者などが困っている者を助けるためにのみ確実に使うようにする、と言うのであれば考えぬではないが、もし賊や暗殺者がこれを手に入れたらどうなると思う。そうなる可能性のある物を、いくらお金が必要だからと、ばら撒くつもりはない」


 彼女へと、そう答えながら、続けて優しい笑顔を向けて、


「我が助けた少女達に使うお小遣い程度、我が自分で稼いでみたいのでな」


 我のその言葉を聞きヴィオラは、


「判りました。事情の詳しいことは判りませんが、冒険者としてお金を稼いでいこう。そういう事でいいのですね?」


 我の今後の方針を問われ、


「うむ、それでお願いしたい。これからもお世話になると思うので宜しく頼む。それと・・・・」


 言葉を濁しつつそう言うと、ヴィオラは


「はい? 今日まだ何か問題が?」


 呆れ顔でそう言ってくるので、我は話を続ける。


「魔物の素材の買い取りは出来るかな?」

「何の魔物でしょう? 出してもらえますか。」

「どの部分が必要なのか初めてでわからないので、解体してないのでそのままの大きさだが・・・・」

「こちらで買取値段は少し落ちますが解体しても構いません。なので出していただけると・・・・」


 職員であり専門家の彼女の、その言葉を聞いた後、仕方がないと少し離れ場所を開け、バックに触れてビックボアを出すと、


「なっ、これを一人で? 初依頼で? ・・・・・・・・・・」


 驚愕の表情で固まりながら、また目を白黒させて考え込み、こちらを見て来るのだった。

  

何とか今日中に投稿できました。続きはまた明日。

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