入学明日だねの回 其の二
「入学が明日になってしまった・・・・・」
「何をおかしな事を・・・・入学は明日だったんですよ。」
「順応早ぇなおい。」
呆れ調子で言う。
「順応性の高さは社会を生き抜く上で重要ですから。」
「・・・はぁぁ。」
深いため息。
「改めて尊敬するよ。俺は暫く時差ボケに苦しみそうだ・・・・」
「一月近い時間のずれは、果たして時差で処理できるんですかねぇ。」
好のこの台詞に沙凪は安心のようなものを感じた。
好の言葉からして、好は好でこの展開には、多大な違和感を抱いてるのだろう。
「入学は明日ねぇ・・・・明日入学・・・」
入学は明日?
突如、沙凪の頭に?がいっぱいになった。
「お前・・・・入学すんのか?」
「さっきからそう言ってるじゃないですか。」
「じゃあ、今までお前は高校生じゃ無かったと・・・」
一瞬キョトンとするが、私の言葉を理解したようで。あぁ、そういえばって顔をする。
「今考えてみると、入学するとは言ってなかったかもですね。」
「おいおい、しっかりしてくれよ。グダグダじゃんか。」
むっ、と顔を強張らせた。
「言っときますけど、緊急会議の時に、ちらっと言いましたよ。」
「本当かぁ、記憶にねぇぞ。」
「むぅ・・・・そうだ!読者様に確認してもらえば・・・・・」
読者様をパシらせんじゃねぇよ!
「げっ、作者だ・・・・」
いいか、小説家にとって読者は神様だぞ。ヒロイン風情がなんて畏れ多いな事を・・・・
「では作者様が確認してください。」
なんだとてめぇ、読者様パシらせようとした次は俺か?
「だって私達は確認しようにも出来ませんもん。作者様にやっていただくしか・・・」
上等だこのアマぁ。ちょっと確認してくるぜ。
「行くんかい!」
沙凪は魂の底より湧き出た、全身全霊のツッコミをかました。
「ナレーションが普通になってる・・・・」
「もう、確認に行かれたようですね。」
見てきたぞぉ。
「なかなか早いじゃないですか。」
創造主を甘くみんなよ。こんなもの朝飯前だ。
「好にパシられてやーんの。」
馬鹿にしてんのか、降ろすぞてめぇ。
「何で好にだけ、あんな甘えぇんだよ!」
野ッ郎ぉ、俺に口答えするたぁ良い度胸・・・・・
「そんな事より、結果どうだったんですか?」
あぁ、一応ちらっとは言ってたぞ。
「ほら見なさい。」
何なんだこの扱いの違いは・・・・って。
「何気に作者消えたな・・・・」
「役目を果たしましたからね。」
・・・・それはパシりのことだろうか?この女といったら底が知れない。




