ー魔境の森~浅層~5ー
明日投稿できないかもです
「よし!
ブラブはブリューが抑えてるアイスボアを狙って。
僕はこっちのアイスボアを攻撃するから。
……ウォーターランス×2!」
ユーグは三度魔力を動かし水の槍を生成する。その水の槍は魔法の壁で動きを止められたアイスボアに向かって飛ぶ。そのアイスボアは勢いよく魔法の壁にぶつかったため意識が飛びかかっていた。その影響で動けずにいたアイスボアに水の槍が2本突き刺さる。ユーグの魔力操作で動かしていた水の槍はアイスボアの氷が破壊された部分に当たり、その身を貫く。
「フゴォォ……」
アイスボアは最後に声を上げ動きを完全に止めた。
「……ゴブブゴブ×2!」
一方、ブリューと相対しているアイスボアにブラブは闇の槍を2本出現させ飛ばす。
「フゴッ!?」
「ぐるぅがぁあ!」
ブラブはそのまま闇の槍を飛ばすとブリューに当たる可能性があったため、ブリューに当たらないように横に出て、アイスボアの側面を狙い闇の槍を飛ばした。アイスボアの側面はまだ氷を纏っていたため闇の槍が突き刺さることはなかったが、氷を破壊することには成功した。側面の氷が壊されブリューにかかっていた圧が若干弱まる。その隙を見逃さずブリューはより力を込めアイスボアを横に倒す。そしてそのまま自身の爪に氷を纏わせアイスボアの氷が破壊されたとこを貫いた。
「フゴォォ……」
アイスボアはユーグが倒したアイスボアと同様に最後の声を上げ動きを完全に止める。
「よし、問題なく2体とも倒せたね。
ブリューもブラブも良かったよ!」
「ぐるぅ~!」 「ゴブゥー!」
〈うむ、特にミスもなく完璧に狙い通りの動きが出来てたと思うのう。
じゃがアイスボアと戦うのは2体までで限度じゃろうな、ウォール系の魔法もまだブラブは多重で発動は出来んし大きさも今のが限界じゃからな。
まぁブラブの魔力操作が上がったり、ユーグが新しい魔法を覚えたらその限りではないのじゃ、もちろんブリューが今より成長しアイスボアを圧倒できるようになっても大丈夫じゃからな〉
「うん、僕も今の実力だと2体までしか相手にできないと思う。
あとは地道に鍛錬して力をつけないとね」
〈そうじゃな。
このあとはどうするのじゃ?
まだ時間はあるのじゃが、一応アイスボア2体と戦うことは出来たしもうグリムノーデンに戻っても大丈夫じゃが〉
「うーん、まだ時間があるならもう少し狩りを続けてみようかな。
いつも早く帰ったり遅く狩りを始めてたから、魔境の森に1日いるってことはなかったでしょ?
今日はまだ余裕があるからそういったことも経験したいなって」
〈今日はけっこう魔物と戦ったはずじゃが、まだいけそうなようじゃな。
それじゃあもう少し狩りをするとするか、それでどの魔物を狩るのじゃ?〉
「そうだね、1日ここにいるのが目的だからどの魔物でもいいんだけど、せっかくだからもう1回アイスボアを探してみようか。
今回こそ見つけられなくてもいいし」
〈うむ、それなら問題はないのう。
じゃあこいつらをしまってまた探しに行くか〉
「うん!じゃあ行こうか」
ユーグたちはアイスボアを保管庫にしまいまたアイスボアを探しに出るのであった。
・・・・・
「冒険者がこっちに近づいてくる、見つからないよう避けるぞ」
ユーグたちがアイスボアを探している最中の魔境の森でとある冒険者パーティーが行動していた。
「俺らがやっていることが冒険者にバレたらめんどくさいことになるからな。
こっちに気づく前に移動するか」
「まだ気配がわかるくらいの距離だからこっちのこともただの冒険者だと思っているから平気だろ。
こっちに来そうなら移動すればいいんだよ」
斥候役の冒険者に戦士みたいに剣を佩びている冒険者が応える。
「まぁ確かにそうか、まだ焦るほどのことじゃなかったな」
「それでその冒険者は何人のパーティーなんだ?」
また別の魔法使いのように杖を持っている冒険者が斥候役に聞く。
「あん?人数か、そうだな気配があるのは1人だけだな」
「1人?
1人だけなら避けなくていいだろ。
いや、むしろこっちからいって金になるもん奪いに行くのもいいな。
1人なら殺してこの森のどこかに捨てちまえばわからんだろ?」
剣を佩びている冒険者が冒険者の数に反応した。
「でも1人だけならそこまで金にならんだろ。
そんなリスクは負わんほうがいい」
「あー、確かにな」
「うーん、でもこの反応はな。
人の反応は1つだけなんだが、その周りに魔物の反応が2つほどあるのがな。
反応の動きからするに別に戦闘中ってわけでもなさそうだ」
斥候役の冒険者が冒険者の反応について説明する。
「おい、それってあのガキと同じテイマーってやつなんじゃないか。
周りにいるのは従魔の魔物だろ」
杖を持っている冒険者がその冒険者ついて推測する。
「ああそういうことか、そういえばこの国ではテイマーも冒険者になれるんだったな」
「あー、くそ、テイマーの話をしてたらあいつとガキのことを思い出してしまったじゃねぇか」
剣を佩びている冒険者がそう悪態をつく。
「あのガキも全然ここで見かけなかったからな」
「あー、うっぷんを晴らすこともできやしねぇじゃねぇかよ」
「おい、もしかするとこの冒険者、そのガキじゃねぇか?」
また杖を持っている冒険者がそう発言した。
「なんだと!?」
「あのガキも連れてる魔物は2体じゃなかったか、それにあの街でもガキとアイツ以外でテイマーの冒険者には会ってねぇだろ?」
「そういえばそうだったな、ってことはこいつはあのガキになるのか」
「おい、それなら確かめに行かねぇか?
もしそうなら、この腕で甚振ってやる」
「おい、あんまり問題を起こすようなことは控えろよ。
たださえ今は危ない道を渡ってんだからな」
「平気だよ、じゃあ行くぞ」
「ッチ、俺の話を聞きやしねぇじゃねぇか」
そう小声で斥候役の冒険者が言いながら先導をし冒険者パーティーは反応があった場所に近づくのであった。
・・・・・
〈ふむ?これは?〉
「どうしたの、ソタ?」
アイスボアをまた探し始め少し経ってからソタが何かを捉えた。
〈ユーグ、声を出さないで念話だけで反応するのじゃ。
わしらをつけている冒険者がいるぞ〉
「……!?(本当に?)」
ソタの念話にユーグも念話で応える。
〈本当じゃ、少し前から近づいてくる冒険者がいるのはわかっていたが中々離れて行かないからのう。
確実にこれはわしらをつけているようじゃ。
ユーグも魔力感知でどこにいるかわかるか?〉
「(ちょっと待って、今見てみる……。
本当だ、目では見えない距離だけど人の反応がある)」
〈うむ、この森ではほとんど冒険者しかおらんようじゃからな。
その反応は冒険者じゃろう、ブリューもわかるか?〉
「ぐるぅ?ぐるっ!」
「(ブリューも見つけられたみたい)」
ソタからの問いにブリューも反応を見つける。
〈今まで魔物としか戦って来なかったから、その弊害じゃな。
この冒険者たちの目的は何かはわからんが、時には他の冒険者も敵に回ることもあるのじゃ。
じゃから森の中や街の外では野盗と同じで例え人の反応があったとしても警戒を怠ることはしてはならんのじゃよ〉
「(うん、わかったよ。
でも今回のこの冒険者たちはどうしたらいいかな?)」
〈野盗だったら魔物と同じようにこちらからしかけても大丈夫なんじゃが、たぶん冒険者ギルドに登録している冒険者であったら向こうから手を出してこない限りこちらからは何もできんと思うのじゃ。
じゃから向こうから何かを仕掛けてくるまで待つしかないのう〉
「(それならここで待機しとく?)」
〈いや、この場所は迎え撃つには少々不向きじゃ。
それなら冒険者たちへの警戒をしながらふだん通りに振舞って迎え撃つに合う場所を探した方がいいのじゃ〉
「(わかった。
じゃあ探索に戻った振りをしながらそういう場所を見つけよう)」
ユーグたちはつけてくる冒険者への警戒をしながらその場を離れるのであった。
明日投稿できれば20時で、
できなければ明後日金曜20時に投稿します。




