表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/108

ーシグルズとの稽古1ー

今週も20時に投稿していきます。


「魔境の森関連の話は終いじゃな。

 それでユーグたちと見てどう思った?」


「あの年齢には似つかない魔力操作の技術だな。

 それ以外は割と普通だな。まぁあのモモンガ形の従魔は少しおかしかったが」


 シグルズはユーグたちをそう評す。


「ユーグたちは最近この国に来たみたいじゃ。

 最初に接触したのは先の英雄じゃよ」


「ユルゲンか、あいつの判断で入国を許可したのなら特に問題はないだろうな。

 そもそもユーグたちが怪しいのなら、下で騒いでいた冒険者はどうなんだって話だけどな」


「まぁそうじゃな、基本的には今の状況なら入国を拒否することはないのじゃしな。

 ユーグたちの入国を許可したのはまた別の理由があるしのう」


「それこそあのモモンガ形の従魔、確か名前はソタだったかあれが理由か?」


「ああ、そうじゃ。

 ユルゲンの報告じゃとソタ様は干支様らしい」


「干支様だと!?

 それが本当なら確かに入国を許可する理由にはなるな。

 しかしそれにしては少し力が足りないような気がするが」


「うむ、わしもそう思うのじゃが、軍ではそういう風な報告がされているのじゃ。

 直接接した感じでも干支様の力は感じなかった気がするのう。

 それでも並の従魔よりかははるかに力は持っておるようじゃがな」


「わかった。この話も軍の方に聞いてみる。

 それと明後日の稽古でも少し観察してみるとするよ」


「うむ、シグルズよ。頼んだのじゃ」


 ・・・・・


「おはよう!皆。

 今日は楽しみだね!」


「ぐるぅ!」 「ゴブ!」


〈おはようじゃ、今日はシグルズとの稽古じゃからな。

 しっかりと教わるんじゃぞ〉


 「うん、わかってるよ。

 アダマンタイトランクの冒険者に教わるって凄いことだって、[熊の腕]の皆さんも言ってたからね。

 ちゃんと教わらないと、それにシグルズさんの従魔も見られるかもしれないしね」


 ユーグたちがグリムノーデンに戻って来てから2日経ち、シグルズとの稽古の日が来た。ユーグは楽しそうに今日の稽古についてソタたちと話す。


〈あやつらも昨日会ったときに来たそうにしていたからな。

 もしかすると冒険者ギルドにいるかもしれんぞ〉


「まさか、そんなことないよ。

 じゃあ早くご飯食べて準備してから冒険者ギルド行かないと」


 前日にユーグたちは[熊の腕]と『嵐豹』で会いここ数日の話をし、その中でシグルズとの稽古について話すと羨ましそうに如何に上級中の上級であるアダマンタイトランクの冒険者が凄いかを語ってくれたのであった。ちなみにユーグたちは前日も冒険者ギルドへ行き魔境の森の植生やその素材の勉強をしていた。


 ・・・


「じゃあアンネさん、行ってきます!」


「行ってらっしゃい!

 帰ってきたら、何を教わったか教えてね」


 「はい、もちろんです!

 まだアンネさんとも稽古できてないですもんね、今度お願いします!」


「私も仕事がなければ一緒に行きたかったのに……。

 なんでこういう日に限って忙しくなるのかしら。

 うん、もちろん!じゃあね!」


『嵐豹』の受付をしているアンネに出かけの挨拶をしてユーグたちは冒険者ギルドへ向かう。グリムノーデンの街を歩き、ほどなくしてユーグたちは冒険者ギルドへ到着する。


「こんにちは!」


「こんにちは、ユーグさん。

 今、お時間よろしいですか?」


 ユーグたちが冒険者ギルドに入ると、冒険者はほとんどいなく受付で職員が仕事をしているだけであった。その中の1人の職員にユーグは声をかけた。


「?はい、あまり時間が取れないですけど大丈夫です」


「たぶん大丈夫ですよ、ユーグさんの予定に関係あることですから。

 ナディネさんにユーグさんたちが訪れたら支部長室に通すように言われてまして、そこでシグルズさんとの訓練の説明があるそうです」


「ああ、そういうことですか。

 わかりました、案内お願いします」


「はい、じゃあ私のあとに付いて来てください」


 そう言うと職員は2階へとユーグたちを案内する。


 コンコン

 

「支部長、ユーグさんが来ましたのでお連れしました」


「おう、中に入ってくれ」


 扉を開け中に入るユーグたち。


「では私はこれで、今日の訓練頑張ってください」


「はい、ありがとうございました」


 職員はそう言うと1階へと戻っていく。


「おはよう、ユーグ!

 それにブリュー、ブラブ、ソタ様」


「おはようございます、ハンスさん」


「ぐる!」 「ゴブ!」 〈おはようじゃ〉


「もう少ししたらシグルズも来るのじゃよ。

 そうしたら訓練場へと移動してそこで稽古をつけてもらうのじゃよ」


 そう話すハンスと少し支部長室で待っていると扉をたたく音が聞こえ、扉が開く。


「ナディネです。

 シグルズさんを連れてきました」


「うむ、じゃあ椅子に座ってくれ。

 稽古の概要をユーグに説明するからのう」


「おはようございます、シグルズさん、ナディネさん」


「はい、おはようございます」


「おはよう、ユーグ」


 挨拶を終え椅子に座るシグルズとナディネ。


「うむ、それじゃあ始めるとするか。

 シグルズにはユーグに稽古を訓練場でつけてもらうのじゃが、大丈夫か?」


「ああ、問題ない。

 近接戦だけの稽古の予定だったが、時間があれば他の技術も見てやろう」


「ホントですか!?

 ありがとうございます!」


「と言っても魔法の方では教えることはなさそうだがな。

 戦闘時の連携など従魔と一緒に見てやるよ」


「まぁ稽古の内容はシグルズに任せるからのう、ユーグができる範囲で自由にやってくれ。

 くれぐれも稽古に熱中しすぎて訓練場を荒らさないようにな」


「訓練場を荒す?」


 ハンスの言葉に疑問をユーグは疑問を持つ。


「そうじゃ、たまにいるのじゃよ、訓練に身が入りすぎて威力がありすぎる技を放って訓練場をぐちゃぐちゃに荒らしてしまうやつが」


「へぇー、そうなんですね。

 でも僕は大丈夫ですよ、訓練場を荒らしてしまうほどの力を持つ魔法は持ってないので」


「それなら、まぁ大丈夫か。

 一応シグルズよ、注意するのじゃよ」


「わかってるよ。

 じゃあもう訓練場に移動するか」


「うむ、今日は訓練場を使う冒険者もおらんようじゃったから、貸し切りにしといたのじゃ。

 周りを気にせず稽古を頑張るのじゃよ」


「はい、頑張ってきます!」


 シグルズはユーグたちを連れて訓練場に向かう。


 ・・・


「よし、まずはユーグがどれだけできるかを見させてもらおうか。

 ユーグが持ってる剣で俺に打ち込んで来い」

 

「えっ!?

 これ真剣ですけど大丈夫ですか?」


「ああ大丈夫だ。

 俺も自分の剣を使うからな、もちろん魔力を込めることはしないさ。

 ユーグは最初から全力で来てくれ」


 ユーグたちは訓練場に来ていた。来て早々にシグルズはユーグに真剣での立会をしてユーグの実力を見るという。


「わかりました。

 じゃあ行きます!」


 ユーグは自分のショートソードを鞘から取り出し、身体強化を掛け魔力を流しながらシグルズに斬りかかった。


「ふむ、構えからの斬撃は初心者ではないようだな。

 しかし……」


 ユーグの斬撃をシグルズは自分の剣で受け止める。


「ハァ!」


 すぐにユーグはショートソードを引き戻し、再びシグルズに斬りかかった。その斬撃も先ほどと同じようにシグルズは自身の剣で受け止めた。幾合かユーグとシグルズは打ち合い、シグルズはユーグの実力を確かめる。確認を終えたところでシグルズは口を開く。


「よし、次でラストにしようか。

 今まで以上に全力で来てもいいぞ」


「はい!行きます!」


 ユーグはこれまで以上に身体強化を自分にかけ魔力の量も多くショートソードに流し、シグルズに向かって走り出す。しかしその斬撃をシグルズは軽々と受け止め、剣をはじき返す。


「これでユーグの実力はわかったんだが、何でユーグは闘技を使わなかったんだ?」


 

明日も20時に投稿します。

土日はお休みです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ