表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/108

ー鍛冶屋ー


「はい!ありがとうございます!これからよろしくお願いします!」


「これでユーグ君も冒険者ギルドの会員じゃな。これからも冒険頑張るんじゃぞ!」


「はい!」


「これで冒険者ギルドでの用事は終わったかな?

 終わったのなら、そろそろお昼の時間だし鍛冶屋に移動しながら軽いもんのでも食べようか

 朝が若干遅かったし、ユーグ君は戦闘したとはいえお腹はそこまで空いてないだろ?」


「あっはい、そうですね。僕はお腹空いてないですけどブリューが……」


「ぐるぅー」


 この日は久々にベッドで寝たことそして戦闘試験も朝早くではなかったことからユーグと[熊の腕]は遅くに起きたため、昼の時間でもそこまで空腹感はなかった。しかしブリューは元から食いしん坊でもあり、模擬戦闘では全力に近い攻撃を何度も行ったためユーグたちよりは空腹であり、昼食の話が出たことに気づきキラキラした目でユーグたちを見ていた。


「ハハハ、それなら量がたくさんある屋台に行くか。ここは冒険者御用達の店ばかりだからな、安くて美味い店は多いぞ。

 アンネちゃんもそれでいいかな?それとももう『嵐豹』に戻らないといけないか?」


「はい、私はそれで大丈夫です。

 それにまだ仕事には戻らなくてもいいので鍛冶屋までユーグ君について行きますよ」


「オッケー、それじゃあもう行くか。支部長、ナディネさんまた」


「ハンスさん、ナディネさん今日はありがとうございました。

 また依頼受けに来た時にお世話になります!」


「はい、今日はお疲れさまでした。またのお越しをお待ちしております」


「またな、ユーグ君よ!気を付けて冒険者生活を送るんじゃぞ」


「はい、それでは!」


 ユーグたちはハンスとナディネに別れを告げ、冒険者ギルドを後にした。


 ・

 ・

 ・

 ・

 ・


「うわー、このソーセージとパンの組み合わせ美味しいですね!」


「ぐるぅ!」 「ゴブブ!」


「そうだろう、あそこの屋台のソーセージはこの街の中でもピカイチだからな」


 冒険者ギルドから出たユーグたちは大通りにいくつも出ている屋台の中から[熊の腕]のおすすめの店でソーセージを買い、食べながら鍛冶屋に向かっていた。ちなみにブリュー用には大量に買い、ユーグが保管庫に入れながら1つずつブリューに食べさせていた。


「それに[熊の腕]の皆さんありがとうございます!

 僕の分だけじゃなくてブラブやブリューの分までいっぱい買ってもらって」


「それぐらい大丈夫さ。皆で分ければそれほどでもないし、そもそもあの店は一個一個が安いからな」


 ユーグは自分の分や従魔たちブラブやブリューの分まで買ってもらったお礼を[熊の腕]にする。ニルスはそれに全員で割れば大した金額ではないので気にするなとユーグに言う。


「それでユーグ君はやっぱり鍛冶屋では剣を買うのかしら?

 それとも違う武器も試してみる?」


「うーん、やっぱりずっとあの枝の長剣を使ってたので、その方が良いと思うんですけど。

 ただずっと見よう見まねで振ってただけなので、この街でちゃんと武技を教えてもらえるならそれに合わせて買ったものの方が良いかもとも思います」


「そうね、でも剣なら私が教えてあげれるから。それでもいいかもね。

 ロッテさんは双剣使いだから少し勝手が違うしね」


 ロッテがユーグに鍛冶屋ではどの武器を購入するか訊ねる。それにユーグは体系的に武器を教わっていないのでどの武器を購入するか迷っていると答える。その話を聞いていたアンネが剣を購入したら、自分が教えられると言う。ロッテも剣を扱うのだが2刀流のためユーグのスタイルとは若干異なっていた。


「本当ですか!それならやっぱり剣にしようかな。

 でもなー、やっぱり他の武器もいいんだよな」


「ユーグ君落ち着いて、鍛冶屋に着いてから決めても遅くはないから」


「ほら、騒いでないで、もう着くわよ」

 

 ユーグが少し興奮気味に話すとそれをたしなめるようにニルスが鍛冶屋に着いてから選べばいいと言う。そうこうしている内にロッテが鍛冶屋に到着したことを告げる。


「ここが鍛冶屋かー」


「そうだぞ。鍛冶屋『グスタフの店』だ。シンプルだろ?

 店主の名前がそのままになっているんだ。じゃあ入るか!

 グスタフさーん!いるか?」


 ユーグたちはとある店の前に着いた。その店は大通りからははずれ、俗に言う職人街と呼ばれるところにあった。職人街に入ってからはいたるところの煙突から煙が出ていて、色々なモノづくりをしている音も聞こえ、職人街特有の喧騒があった。ユーグたちが訪れた店の店構えとしては他の店と同じように石造りでできており、そして扉と看板が立てられていた。その看板にはわかりやすいように剣と盾が描かれており、文字としても鍛冶屋『グスタフの店』と書かれていた。店の扉にクラウスが手をかけ、店主の名を呼びながら中に入る。


「おーい!グスタフさーん!聞こえているか?」


「ちょっと聞こえてないみたいだな。

 鍛冶をしてる音は聞こえるから、俺が奥の様子を見てくるわ!」


 クラウスは店に入ってからも再び店主の名を呼ぶが、何の反応も返って来なかった。奥の方からはカーン、カーンと何かをたたいている音が聞こえる。ニルスはその様子を見に音の方へと向かって行った。しばらくするとその音が消え、ニルスが小柄な壮年の男性を連れてきた。


「やっぱりまた鍛冶に集中して俺らの声は聞こえてなかったみたい。

 グスタフさん、新しいお客さんを連れてきましたよ」


「おう、すまんかったな。

 鍛冶に集中するといつもこうなっちゃうんだよ。

 おっ、アンネとマリブもいるじゃねぇか。

 んで新しいお客さんはそこの坊主たちだな」


「久しぶり!グスタフさん!」 「がう!」


「はじめまして!僕はユーグって言います。

 そして僕の従魔のモモンガ形のソタとクマ形のブリュー、ゴブリンのブラブです!」

 

〈よろしくじゃ〉 「ぐるぅ!」 「ゴブ!」


「おう!俺はグスタフっていうもんだ。よろしくな、ユーグ!

 それで俺の店に来たってことは何か武器を探しに来たってことだよな?」


 小柄な男性はこの店の主であるグスタフであった。グスタフは背の高さはハンスと同じくらいのユーグより少し高いくらいで毛深い髭を生やしており、年齢はハンスよりは若そうであった。またその見た目からハンス同様にドワーフと思われる。そしてグスタフはユーグに武器を探しに来たのかと問う。


「はい、そうです。

 今までちゃんとした武器を使ってこなかったので、あらためてちゃんとした武器を買おうかなと」


「そうか、なら今まではどうゆうものを使ってきたんだ?」


「えっーと……」


 ユーグは今までちゃんとした武器というものを扱ってなかったので、それを購入しに来たと素直に伝えたところ、グスタフから今まではどういうものを使ったのか問い返された。先ほどの支部長からの忠告もあり、困った顔をしながらニルスたちに顔を向ける。


「ユーグ君、グスタフさんなら大丈夫だよ。

 元々グスタフさんは支部長の知り合いだし、それに鍛冶屋に行くって話した時も何も言ってなかっただろ?」


「何だ?ハンスさんがどうした?」


「そうですね、わかりました。出します」


 ニルスはグスタフがハンスの知り合いであり、鍛冶屋に行く話をした時もハンスからは注意がなかったことから大丈夫だとユーグに言う。ユーグはその話を聞き、保管庫から枝の長剣を取り出しグスタフに見せる。


「うん?枝かこれ?これで戦ってたのか?見たところ魔力を通して戦う感じだが。

 よし、ユーグちょっと魔力を流してみろ」


 グスタフは枝の長剣を見るとすぐさま魔力を使って戦うものだと判別し、ユーグに魔力を通すように言う。


「わかりました。行きます」


 ユーグは指示に従い魔力を枝の長剣に流す。枝の長剣は魔力が流れるといつものようにユーグの魔力に覆われる。


「……!まさか!これは!」

明日も21時に投稿します。

しばらくの間は平日の5日間は投稿で、

土日はお休みさせていただきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ