第38話:『慈悲の欠落』
1.(起)
将校 「貴様らぁ一つ!何してやがる!とっとと、この女を始末しろーっっ!!」
【先程、ハルの神速の身のこなしに翻弄されていた部下たちが、我に返り一斉に息を吹き返す。】
部下A 「舐めやがってーー!」
2.(承)
【感情に任せて槍を振り翳す部下A。ハルはその軌道に逆らわず、滑らかにその力を受け流す。
さらに遠心力をそのまま利用し、部下Aを身体ごとコンクリートの床へと叩きつけた。】
部下A 「ぐわっ一一つつ!!」
『ゴキッ!』
【その腕の筋は断裂し、骨の折れる鈍い音が地下室に響き渡る。】
3.(転)
【わずか5秒にも満たないハルのカウンターに、その場の空気は一変してしまう。】
ハル 「....カスが.....お前ら、邪魔なんだよ」
香織 「.....ハルお姉ちゃん?.....違う......あなた.....誰なの......?」
【ハルの冷酷な言葉に、香織は震えが止まらない。将校の部下たちも、その圧倒的な殺気に気圧され、恐怖で顔を引き攣らせていた。】
4.(結)
ハル 「......終わりだ」
【ハルは一言そう吐き捨てると、部下の群れへと駆け出した。】
部下達 「わっ、わあああぁぁああーーっっ!!」
【冷徹で、精神をも射抜くハルの視線。戦意を喪失した彼らに対し、次々と的確に急所を突いていく。
それは、感情の欠落した機械仕掛けの人形のようだった.......】
アラン 「(……ハル……お前は……)」




