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第20話:『大作戦の終焉と、蠢く影』

     1. (起)

【ボートが待つ合流ポイントに辿り着いたキヨシとハル。キヨシはまだハルを支えており、二人の距離はかなり近い。アランは二人を迎え入れながら、意地悪く口角を上げる。】


アラン 「……やけに遅かったな。それと、少し距離が近くないか? お前たち」


キヨシ 「あ、いえ! これは、ハルさんに無理をさせ過ぎてしまって……」  


     2. (承)

【慌てて離れるキヨシ。ボートの中で香織が元気よく立ち上がり、勝ち誇ったように笑う。】


香織 「ふふーん! これで、わたしの大作戦も無事に終了しそうだね!」


キヨシ 「……大作戦? そう言えばお嬢様、今回のお忍びの『ミッション』とやらは、一体なんだったんですか?」


【香織はアランと目配せをしながら、キヨシを指差して笑う。】


香織 「内緒だよ! でも、ハルちゃんがニコニコしてるから成功かな!」


【キヨシの困り顔を見ながら、ハルはまたしても満たされた笑みを見せた。】


     3. (転)

ハル 「ええ、素晴らしい戦果でしたわ、お嬢様」


【そう言いながら、ハルは香織の耳元へ顔を近づける。……そして、そっと耳打ちした……。】


ハル 「……でもお嬢様、キヨシさん、肝心なことを言ってくれないんです……」


香織 「……へぇ〜……そうなんだ……」


【直後!香織が、まるでキヨシのお株を奪う形で、凄腕のガンマンのごとく彼の瞳を鋭く射抜く。】


キヨシ 「!!……(なんだ,この感覚….お嬢様に……ただならぬ凄みが……)」


【瞬間、キヨシは背筋が凍りつく感覚を覚えた。さらに、香織は彼から視線を外さず続けた。】


香織 「……まだまだ……だね」


キヨシ 「……なっ、なにがっ……??……(ど、どこかで聞いたようなセリフ……!)」


【ハルは満足げに、そしてアランはニヤニヤと、翻弄されるキヨシを眺めていた。】


     4. (結)

【和やかなボートが遠ざかっていく。それを密輸船の物陰から、血走った眼で見つめる将校の姿。彼は拳を血が滲むほど握りしめている。】


将校 「……覚えておけよ。この報い、必ず受けてもらうからな。貴様ら全員……地獄へ叩き落としてやる」


【その呟きは波音にかき消されたが、半年後にエヴァンス邸を襲う嵐の予兆であった。】


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